彼と出会って最初のころ、2人で車に乗っている時スマホの電話がなった。
かけてきた相手を見て、彼は車をとめて電話にでた。

「どこにいますか。」という厳しい声。

お母さまだな、とわたしは思って静かにしていた。

明日の日曜日は買い物に連れて行ってくれるか
という話しだったが、お母様は早口でまくしたて、一緒に外食したいと食い下がっていた。

必死か。(笑)

「いや、ダメだ」
と彼は大人の態度で返事をした。



それからしばらくはわたし優先で日曜日は過ごしていたが、そのうち彼の母親優先で朝はやく帰ることになった。
まあ、何かともめるよりいいだろう。


彼のお母様は、彼に値段の高い食事はごちそうしてくれるが、
おこづかいくれるとか、
ものは買ってくれないようだ。
帽子のひとつでも買ってくれればいいのにと思う。


ところで、彼は子育てのためにたくさんお金を得るきつい仕事についていたが、大病してしにかけて仕事をやめた。

そしてすぐ転職したが、病み上がりで熱がつづいて会社に通えなくなった。

子育てもおわり子供達が巣立って、寂しくて寂しくて、
もうしんでもいいと思っていたようだ。

熱がでて通えなくなり、仕事をやすんでいたとき、わたしと出会った。

それから派遣に転職して安い給料ではたらくことになった。

彼のお母さまは、教育熱心で厳しくて
子供のころは習い事をたくさんさせられたと彼は
ニコニコして言っていた。

ほおーそんなに教育熱心なの。
でもあなた、箸のもちかたバツになってない?
(箸が交差していて、よくつかめるなあ)

といいたいのを、わたしはがまんしている(笑)

習い事より食事のマナーをおしえろよ。
しつけを教えろよ。
基本は大事だぞ(笑)


さて、彼のお母様は、彼の妹と仲がわるかったことがあり、中学生の時に妹が家出して、男の子の家に泊まってしばらく帰ってこなかった。


それに彼の下の娘も、彼のお母さんが厳しすぎるので、ほうちょうを持ち、56してやる!と
言ったそうだ。

彼の妹も、彼も、兄妹2人とも離婚していて、
それぞれの子供たちをお母さんがきて面倒見ていてくれた。

彼は孫はかわいがってメロメロだが、
娘には、よそよそしく厳しい顔をする。
変だなあとわたしは思っていた。



最近は娘もなついてきてくれるようになったという。

娘にとっては、「おばあちゃん」だろうに

「娘が、僕の母親に、魚を持っていきたいと言っている。」という言い方をしていて

わたしは
「おばあちゃんにでしょう?」と言った。

普通は祖父母の方が孫を可愛がるだろうに、
娘がかわいそうだと思った。



親も女だし、
女の敵は、女、
なのか。

彼のお母さんは、
息子も、孫も、
男の子とのトラブルはない。