パソコンスクールを卒業してそれぞれ就職活動をした。
のちに発達障害とされる友人は、
面接に行っても、腰がいたいとか、車を運転できないから早番なら自転車で通うとか、自信のない言い訳をするので、どこも受からなかった。
家にいて、スイミングやダンスのカルチャーセンターに通っていたようだ。
わたしは、そもそもがうつ病の引きこもりなので、就活してもどこも受からなかった。
ふつうに誰でも受かると思っていた会社も受からなかった。
ある日、大量に募集している会社のチラシをみて受けに行ったら受かった。
入社日だと思って行ったら、面接に部屋に通されあやうくまた面接するところだった。
入社日だと思ってきたと言ったら
「あ、明日です」と小声で言われた。
次の日、入社日なのでスーツで行ったら、
ほかの人たちは普段着で来ていた。
それも、全然知らなかった。
なんでこう間違えるんだろう?
自分がわけわからない(笑)
そこに、あの友人が入ってきた。
近所の人に、この会社で募集してると言われて
2人で受かったみたいだ。
そりゃあ、声も大きくハキハキしていたら
受かるだろう、と思った。
ところが、いざ仕事になると彼女は
何もできなかった。
それより声が大きくて迷惑といわれ、
ちょっと来なさいと、いつも指導室に連れていかれた。
勤務中、ずっと裏の指導室にいて
勉強させられていた。
彼女の他にひとりもいた。
やがて半年くらいして、その会社では大量に解雇する日がきた。
ふるいにかけて、仕事の成績がいい人だけ
のこすようだった。
彼女は、必死で菓子折り持って、上司に
よろしくお願いします、と頭を下げていた。
あの、焦った顔は、
普通に感じるんだなあと
思って不憫だった。