前回の続きです。

 

通訳案内士の資格を取るのに、なぜセンター試験と旅行取扱管理者かといいますと、通訳案内士試験には、ある資格を持っていると1次試験で受けなくてもいい(免除される)科目があります。

 

1次試験は全てマークシート式の筆記試験なのですが、科目が5つあります。

外国語(私の場合は英語)、日本地理、日本歴史、一般常識、通訳案内の実務です。

 

英語は、英検1級か、TOEIC L&R900点以上、TOEIC S&WのSpeakingを160点以上、またはTOEIC S&WのWritingを170点以上のいずれかを取ると、当日の試験が免除されます。英検はいつ取っても大丈夫ですが、TOEICは2年以内の得点しか認められません。

 

日本地理は、旅行取扱管理者(総合、国内どちらでも)を持っていると免除、日本歴史は、歴史能力検定日本史1級か2級、またはセンター日本史Bの60点以上で免除になります。ただし、センター試験は2021年からなくなりましたので、2020年までに受験していた場合ということになります。また、センターは5年以内の得点しか認められないので、2024年の通訳案内士試験を受ける方は、2020年のセンター日本史Bを受験していて、60点以上取っている必要があります。

 

一般常識はセンター現代社会で80点以上取っていると免除されます。ただしこれも、日本史Bと同様です。

 

また、前の年に基準点を満たした科目も免除になります。ただし、前々年のものは認められないので、2年連続落ちてしまった場合は、また最初からやり直しになります…。

 

私が受験しようと思った2018年の段階では、日本史と一般常識はセンター試験の点数で免除になりましたので、とりあえずTOEICはL&RもS&Wも随時受験し、日本史と一般常識は2019年のセンター試験を受験、地理は2018年の旅行取扱管理者試験を受けることにしました。

 

日本史は歴史検定2級でも免除になりますが、おそらくセンター60点以上の方が簡単だろうと思い、そうしました。私は高校時代世界史選択で、歴検の世界史2級も持っているのですが、センター試験より難しかった記憶があり…(20年くらい前の記憶なので定かではありませんが)。また、日本史を1から勉強しないといけないので、センター試験の勉強の方が広く浅くできるかなと考えたからです。

 

旅行取扱管理者は、総合と国内がありますが、国内の方が範囲が少し狭いので、国内のみでいいと思います。

JTBやHISの窓口の方が持っていることの多い資格です。旅行取扱管理者も国家資格ですし、3科目あるのでそんなに簡単ではありませんが旅行が好きなので勉強してみたい気持ちがあり、受けることにしました。おそらく試験範囲的には通訳案内士の地理の方が狭いと思うので、無理して受けなくてもいいかと思います。

 

さて、それぞれの勉強方法です。センター試験の方は、書店でセンター試験用の問題集を2〜3冊購入し、朝少しずつ勉強していました。通勤電車の中では山川出版の日本史の教科書を読んでいました。ところが、学生時代から20年近く経っていますので、最初は何も覚えておらず(そもそも世界史選択でしたし)、年号も固有名詞もちっとも頭に入ってこず大焦りしました。一度中学生向けの問題集をやってみて、大体の流れを把握してもう一度センター試験用の問題集に取り組みました。

 

日本史に手こずって、現代社会は試験1ヶ月前からしか取り組むことができず、これがやや失敗でした…。

 

旅行取扱管理者はどう勉強していいか分からなかったので、ユーキャンの講座を受講しました。

さすがお値段も高いだけあって、テキストも動画もしっかりしており、要所要所で課題も提出しなければならず、なかなか大変でしたが全部こなせば多分合格できるだろうなという充実っぷりでした。

こちらは試験の半年前から少しずつ始めました。

 

3教科を勉強していたので、英語の方がおろそかになり、TOEICを受ける暇がほぼありませんでした。とりあえず3科目免除を目指してこちらの勉強に集中しようと決め、英語は週に1回英会話教室に通うのみにしました(この時ベルリッツはすでにやめていましたが、その話は次回書こうと思います)。

 

こうして、2018年9月に旅行取扱管理者の試験を受け、2019年1月にセンター日本史Bと現代社会を受験しました。結果は、旅行取扱管理者は合格、センター日本史Bは60点ギリギリでパス、現代社会は77点で惜しくもパスできずでした。

 

日本史に手こずって、現代社会の勉強が後手になってしまったのが原因です…。あと1ヶ月早く始めていればと思いましたが、とりあえず2科目は免除になってホッとしました。

 

こうして5科目のうち2科目免除になり、次はTOEICに集中しようと思いました。できれば英語まで免除にして、2020年の試験を受けようと思っていたのですが、思ってもみない展開になりました。その話はまた次回書いていこうと思います。