わさびの真実♥わさびは砂糖入り | 西洋料理人のオリジナル・レシピα

■甘ぁ~い♡

 

フレンチの厨房でもホテルとかだと

和洋折衷の○○御膳的なメニューがあって

 

大きいホテルみたいに和食や中華の料理人が

いないフレンチメインの厨房だと

お寿司とかお刺身もフレンチの料理人が出す

 

 

今ポワソニエなんでうちの厨房でも

ベテランのシェフや総料理長が

 

仕込みの時に私の近くで

お寿司を握ったり蕎麦打ちしたりする

 

 

そのときに使ってた業務用の

わさびを味見したシェフが

茨城なまりでこう言った

 

「なんだあ?このわさびぃ~

めちゃめちゃあめえなあ~」

 

 

 

■砂糖入りわさび♡

 

「甘いって(笑)何言ってるんですか」

思わずツッコミ入れた

 

「砂糖入ってんだよこれぇ

なめてみな⤴」

 

使ってたのはスーパーで売ってる

チューブのわさびをめちゃでっかくした

300g入りわさび

 

裏の原材料を見てみると

うそっマジ?

 

砂糖入ってるやん・・・!

 

なんで?

 

近くにいたポワソニエのもう一人の

大先輩に聞いたら

「スイカの塩といっしょだよ

辛みを引き立たせるために入れてるんで」

 

って教えてくれた

 

 

ちなみにスーパーに売ってる

本わさび・生わさびとか調べると

加工品なんでいろんなものが入ってる

 

ワケは本物のわさびをすりおろして

チューブに入れても

香りが抜けるんで香料入れたり

 

水分が分離するんで

セルロースや水あめ入れたり

いろんな理由がちゃんとあった

 

 

■本わさびと生わさびの違い♡

 

●本わさび

西洋わさびを入れたわさび加工品と

区別するためのコトバ・商品名

 

 

●生わさび

お寿司屋さんが使う粉わさびと区別

生の原料を使ってるっていうアピール

 

それと

「本わさび使用」・・・本わさび50%以上

「本わさび入り」・・・本わさび50%未満

 

 

 

■西洋わさび♡

 

東ヨーロッパが原産

 

西洋料理では

「ホースラディッシュHorseradish(英)」や

「レフォールraifort(仏)」って言って

 

ロービーの薬味として定番

 

標準和名は「西洋わさび」

「山わさび」でも流通

東急デパ地下で100g¥553

1パック¥233

 

 

なんで本わさびに西洋わさびを混ぜるのか?

牛豚合い挽き肉といっしょ

混ぜると安い

西洋わさびは繁殖力が旺盛で

日本のわさびと比べると栽培が容易だから安い

 

 

■混ざってないヤツもある♡

 

チューブのわさびにはレフォール混ぜてる

っていうのはフレンチの職場でも

もともとよく聞く話

 

なんで混ぜるん?

て今まで深く考えてなかったけど

混ぜるのが当たり前くらいに思ってた

↑東急デパ地下の高級お寿司売り場にあった

無料のポーションわさびは西洋わさび入り

 

 

でも意外と西洋わさびを

混ぜてないヤツもけっこうあって

スーパーでふつうに

お刺身やお寿司の売り場に

無料で置いてある

 

ちゃけば混ざってても区別がつかない

 

 

 

■生山葵(なまわさび)♡

 

沼津だと市内のCoopとかでふつうに

生のわさびが売ってたりする

 

口紅くらいのサイズで数百円

東急デパ地下だと1本1000円Over

小で399円

チューブの生わさび・本わさびだと

100円ちょっとくらいの感覚なんで

高級品のイメージ

 

 

それもそのはず

マンガ「将太の寿司」にも出てた通り

普通の家庭がプランター菜園とか畑で

簡単に作れるような野菜とはワケが違う

 

 

わさびは数少ない日本固有種

 

種子や苗はすべて日本に由来し

栽培をはじめたのも日本

 

冷たく一定の水温と水量、透水性の高い土壌

柔らかな日差しなどの環境条件を満たさなければ

育たない、栽培適地が限られる植物

 

地の恵みに、人々の知恵と

丁寧な手仕事が加わって栽培されています

(Source:日本わさび協会)

 

 

最近の加工品の「本わさび」は

クオリティが高いけど

これ=本物の生山葵(わさび)は

やっぱバリ違う

 

香りがまるで違う♡.。.:*・゜

 

 

 

■お寿司屋さんの粉わさびの謎♡

お蕎麦屋さん・お寿司屋さん・海鮮丼のお店

 

昔いろいろ数々食べ歩きして

いつも残念に思ってたのが粉わさび

 

「せっかく『わさび』が名産の静岡なのに
大抵のお店が『粉わさび』をお出しになる
スーパーで買えるチューブの『生わさび』で
食べたいくらいデス」

 

って魚河岸丸天のときも書いてた

イメージ 3

この頃はチューブの「生わさび」に

西洋わさびが混ざってるってなんとなく

聞いたことある程度で

 

いかにもおろした感じが生をリアルに

再現してる、リアルに近いって思ってた

 

 

粉わさびは忙しいお店があらかじめ

水で溶いて仕込んでおける

本物のわさびは高級品だし

香りが揮発性で長持ちしない

空気に触れると変色するんで

 

握りでその都度おろすと

超高級鮨屋さんになっちゃう

 

 

だから粉わさび?

って解釈してた

むしろチューブの加工品のほうがよくね?

香りとかも含めて

 

 

長年のこの謎

スポットでポワソニエに来た板前さんに聞いて

近年やっと解明

粉わさびの原材料は西洋わさびと洋からし

なんとこれも砂糖入りだった・・・

 

当然本物のわさびより長持ち

6か月~未開封だと1年半~2年

常温保存〇

=安い・ローコスト

 

粉わさびに加工すると

揮発性の香りを維持する

水で溶くと香りが出る

それも揮発性なんで使うぶんだけ溶く

 

 

辛みも強いんで

板前さんはチューブの本わさびと

粉わさびを混ぜて使う♡.。.:*・゜

 

 

イメージ 1

沼津市岡宮にあるお蕎麦屋さん

蕎麦ふく田(ふくでん)さん

 

クチコミはおおむね好評


「山葵(わさび)の追加をお願いしたら

有料というのでガッカリ」
なんてネガティブ・コメントもあったけど

 

 

「ワサビが有料」ってコトは
本物の生ワサビをお出しになってるってこと

 

 

 

■将太の寿司♡

 

少年マガジンで連載してた昔のマンガ

「将太の寿司」

 

 

これに「わさびの気持ち」っていう

めっちゃよく覚えてる

エピソードがあって

 

静岡県の伊豆のほうは山葵(わさび)の産地だし

天城峠とか浄蓮(じょうれん)の滝に

車で連れてってもらって

わさびソフトクリーム食べたり

 

わさびには子供のころからなじみがある

 

 

 

 

 

 

本物のわさびを使ってる鳳寿司

 

なので超高級店

漁港のある街でもほとんど見ない

ごくひと握りの超高級お寿司屋さん

 

 

マンガなんで

料理人じゃないプロの漫画家の人が

独自に取材して書いてるワケで

 

「事実とは異なる」

リアルじゃない点もひょっとしたらあるかも

ですけど

 

ちっちゃい頃いろいろ読んで

勉強になったのは確かで

 

料理好きでオムライスを盛り付ける

カップだとかいろんな料理グッズを

使っていろいろ料理してくれたママとか

両親とも料理人じゃない

普通の家庭だけど

育った家庭環境がプロの料理人になる

きっかけになってたのは確かかも

 

 

 

パパが料理人のマンガを買い集めて

部屋の本棚に並べてたんで

子供のころひと通り何度も読んだ

 

パパもめっちゃ料理好きで

ママに負けないくらいよく作ってくれたけど

料理マンガコレクションもめっちゃあって

 

「包丁人味平」

「ザ・シェフ」

「ミスター味っ子」

「美味しんぼ」

「将太の寿司」

 

フジテレビの「料理の鉄人」は

家族で見てたけど

まさか大人になってムッシュ坂井と

いっしょに仕事するなんて想像もしてなかった