【あらすじ】
浄瑠璃は六本松の砂浜から牛若丸の死体を掘り出し涙にくれる。浄瑠璃の涙を口に受けて牛若丸は甦り、また、れいぜいの必死の祈願によって元気を取り戻す。牛若丸は必ず源氏の御代として、浄瑠璃を北政所(きたのまんどころ)に迎えると約し
浄瑠璃とれいぜいを大小の烏天狗(からすてんぐ)に乗せて矢矧の長者の館へ帰す。牛若丸は東国へ下るが、やがて藤原秀衡の助けを得て、十万余騎を従え、平家討伐を旗印に都へ上る。その途次矢矧の宿の長者の館へ立ち寄る。
【驚きと感動】
大小の烏天狗が、浄瑠璃姫とれいぜいを矢矧の長者屋敷に送り返す場面は、友の会の会報にも載っている。大小天狗を見ると、僕には、アニメ「トトロ」に出てくる、トトロバスを思いだす。
しかし、僕にはその次の場面もすごいと思う。浄瑠璃姫と別れた牛若丸は、悲しみを胸に、源氏再興の決意を込めて奥州へ向かおうと心に決める。
ここでも大小天狗が描かれているのだ。大天狗は、勇ましい顔をして、小天狗は泣いている。牛若丸の錯綜する二つの心を、大小それぞれの天狗が演じているのは見事という他はない。
長い月日がたち、牛若丸は都へ登る途中、矢矧の宿の長者の館へ立ち寄る。
女房たちは、管弦を奏する。
この場所は、第1巻と全く同じ場面である。しかし、女房たちには、第1巻のような活気はない。やがて、牛若丸が浄瑠璃がいないことに気づき、事の真相が分かってしなうであろうことに対する不安の空気が見事に描かれている。
浄瑠璃は六本松の砂浜から牛若丸の死体を掘り出し涙にくれる。浄瑠璃の涙を口に受けて牛若丸は甦り、また、れいぜいの必死の祈願によって元気を取り戻す。牛若丸は必ず源氏の御代として、浄瑠璃を北政所(きたのまんどころ)に迎えると約し
浄瑠璃とれいぜいを大小の烏天狗(からすてんぐ)に乗せて矢矧の長者の館へ帰す。牛若丸は東国へ下るが、やがて藤原秀衡の助けを得て、十万余騎を従え、平家討伐を旗印に都へ上る。その途次矢矧の宿の長者の館へ立ち寄る。
【驚きと感動】
大小の烏天狗が、浄瑠璃姫とれいぜいを矢矧の長者屋敷に送り返す場面は、友の会の会報にも載っている。大小天狗を見ると、僕には、アニメ「トトロ」に出てくる、トトロバスを思いだす。
しかし、僕にはその次の場面もすごいと思う。浄瑠璃姫と別れた牛若丸は、悲しみを胸に、源氏再興の決意を込めて奥州へ向かおうと心に決める。
ここでも大小天狗が描かれているのだ。大天狗は、勇ましい顔をして、小天狗は泣いている。牛若丸の錯綜する二つの心を、大小それぞれの天狗が演じているのは見事という他はない。
長い月日がたち、牛若丸は都へ登る途中、矢矧の宿の長者の館へ立ち寄る。
女房たちは、管弦を奏する。
この場所は、第1巻と全く同じ場面である。しかし、女房たちには、第1巻のような活気はない。やがて、牛若丸が浄瑠璃がいないことに気づき、事の真相が分かってしなうであろうことに対する不安の空気が見事に描かれている。