※予約投稿です。

当ブログにお越しいただいている美咲さんが暗記しないといけない事案に直面しています。ご本人は本腰を入れるためブログをお休みされるとのこと。数日経ったので本記事を見てくれるかどうかわかりませんが、自分の頭を整理する意味でも記事にしてみようと思いました。頑張ろうと思っているのだから頑張れよと陰ながら応援しています。

 

 

まず前提としてひとつめ。暗記は自分の中に何の土壌もない、全くの知識がない場合にやるものです。もし知識があるのなら、それは面白い、好ましい、役に立つなどの理由で、そこに何かしら感動がある(あった)から覚えているのです。感動があるから自然と自分に定着している。努力しないといけない暗記とは次元が違う話なので、こちらは置いておきましょう。ここでは何の土壌もない場合の暗記について取り上げてみます。

もうひとつは土壌があってもやりたくない種類のもの。例えば法律や規約系の文章の場合、長文の割りに読点ひとつ打たれておらず、この部分はどこに掛かっているのだろうと疑問を呈することしばしばです。これに限らず文章と読み手のどちらか、もしくは両方に、なにかしら覚えることを邪魔したり面白くなくさせている障害がある場合があります。

 

コツ①全体像の把握

職場で毎年300頁は優にある冊子を元に机上研修をしています。テスト付きで期限はだいたい半月。半月間研修だけなら誰でも読めますが、通常の業務の合間を縫って読むとなると時間があまりありません。

 

社内を見ていると要領のいいのは斜め読みをするんですよね。好きか嫌いかといったら嫌いですが、私の好みは置いといて(苦笑)。この斜め読みは全体像の把握という意味で有効です。法律や規約系の文章を一字一句本当に理解しようとすると、時間のロスになります。まどろっこしい、わかりにくい文章を自分なりに「要点はここ」と割り切って読んでいきます。文章のペースではなく、自分のペースに持ち込んでしまうということですね。ギターもそうですが、すごくタッチを繊細に繊細に気にして弾く(弾きたい)ところがある反面、良い意味でいい加減に、勢いで弾いたほうが全体としていいところがあります。

 

 

コツ②体を使う

冊子などを黙々と読むというのは脳だけの作業になります。「頭が働かないのなら体を動かせ」という言葉がありますが、頭と体両方あるのが人間です。どちらも使いたいところです。寧ろ、物を覚えるのは体で覚えてこそと思います。

 

読むだけではなく、ペンがサラサラ鳴る音を楽しみつつ書き出してみる。応用して絵に描き出してイメージしやすくする。

 

声に出して読む。応用しておじいちゃん口調で「ワシはこれこれこうなんじゃよ」と読んだりして娯楽を入れてみる。楽しくないものを楽しい方向に持って行く。どうしても覚えにくい箇所があったら、「ブチのめすぞこの野郎」と苛々をストレートに出してしまう。例えば「コネジフ」という言葉がさっぱり覚えられない。「コネジフ」と何百回となく大声で繰り返しましょう。例えば数字が覚えられない。昔「381」を覚える必要がありました。どうしても覚えられない。「沢井(381)の野郎がよ、これこれこうして、バカチンなんだ!」と繰り返しました。いい国つくろう鎌倉幕府(=1192年)みたいなものですね。それもこれも頭の中だけの作業だと、気持ちが不健康になってしまうからです。

 

 

コツ③緊張感と息抜きの両方を活用する

まず緊張感から。これはヤバイヤバイと思って、脇の下に冷たい汗を掻いて一心不乱に取り組むことですね。当然勉強も捗りますが、ストレスは相当です。プロ野球の野村克也氏もかつて落合博満氏との対談で、人間の集中力は40分が限界と言っていました。

 

息抜きの話。学生時代を思い出しますが、私は試験勉強をしないといけない時に限ってギターが弾きたくなり、そこでギターの練習が相当捗ったんですよね。そしてライブ前などでギターの練習をしないといけない時に限って、なぜか勉強のほうの思考が「あ、これはこういうことか!」と理屈が繋がったりしました。私が天邪鬼ということではなく、ここに何か秘訣が潜んでいる気がします。ちなみにこの関係は実生活とブログの関係にも似ていますね。やるべきこととやりたいことは相関関係にあり、どちらもあってこそ、初めて地に足が着いていくものなのではないでしょうか。

覚えるべき文章のペースに合わせすぎず、それに対峙している自分も文章に負けず大事にして、自分に根付かせるということが肝要かと思います。

ストーンズの曲に「Time is on my side」という曲がありますね。時計に自分を合わせるのと同様、自分に時計を合わせさせる。両方あってこそ時計と仲良くなれる。

 

 

あとがき

以上、主に面白くないものを面白い方向に無理やり持って行くような感じで書いてみました。

一夜漬け暗記というのは、短期記憶させるには有効とは思いますが、忘れるのが早い。本当に自分の血肉にするのであればおすすめできないです。土壌を作る期間というのは自分の幅を広げる期間です。ゆったりと物を見たり聞いたり触ってみたりして、時間に頼ってやるものです。夏休み中に朝顔の種を巻くところから始まって、毎日水をあげ、「今日はここまで丈が伸びたよ」と日記を付けていくかの如しです。

一夜漬け暗記のいいところは、自分の根性と能力がわかるところと、あの時これだけできたという経験値がもらえることでしょうか。今後暗記が必要な事態に直面したら、本記事を見直して取り組んでみようかと思います。