【日本は自粛の強迫観念に襲われた】
【米紙、経済への悪影響懸念】
[産経新聞3月30日]
<米紙ニューヨーク・タイムズは28日付で「津波後の日本は自粛という新たな強迫観念に襲われた」との見出しの記事を掲載し、日本国民の多くが地震や津波の犠牲者への弔意から日常の活動を縮小するようになり、国民経済への悪影響が懸念されると伝えた。
東京発の同記事は、日本で「地震、津波、原発で何十万という国民が被害を受けたことから、被災地以外でも、少しでもぜいたくにみえる活動はすべて非難されるようになった」とし、日本国民のすべての層が生活面での「自粛」をするようになったと報じた。
自粛はまず電力の節約という形をとり、日本国民が「電灯、エレベーター、暖房、トイレ座席の暖房まで止めるようになった」とし、安売りカメラ店の客案内の音声やカラオケ店への出入り、桜の花見、高校野球応援、東京都知事選の候補の音声までが自粛されていると指摘した。
同記事は自粛が過剰になっていることを示唆し、企業や学校の行事のキャンセルが日本の経済全体の60%に及ぶ消費支出を大幅に減らし、「もともと停滞していた日本経済に浸食効果をもたらし、倒産を急増させるだろう」と述べている。
また「東京都民にとっての自粛は被災地の人々との連帯を示し、自粛をする側を何か良いことをしているという気分にさせる安易な方法だ。しかし、当人たちは実際にどんな効果をもたらすかはあまり考えていないようだ」とも論評した。>
まったく同感である。
当ブログでも警鐘を鳴らし続けていることでもある。
ただでさえ、震災の直接的な影響で生産ラインがストップして大打撃を被っている日本経済ですが、それに追い撃ちをかけるように「計画停電」で無事だった工場も電力を止められて生産できていない。
「計画停電」は民家だけに行うべきだ。そして、我々国民は電気もガスも水道もままならない被災者と少しでも同じ気持ちになり、贅沢を謳歌してきた戦後ニホンに自戒を込めるべきであって、日本経済に更なる打撃を加えるべきではない。
工業がこのような危機にあり、農業においても風評被害で他国は日本からの農産物をただ「日本産」であるだけで規制をしている状況です。無論、外国だから仕方の内面もありますが、日本国内においても、日本政府は「健康上、問題はない」としながらも福島や茨城の農産物を出荷停止させて廃棄させているのだから自爆行為である。
そして、工業&農業だけでなく、本来、直接的な影響のないはずのサービス業会にまで大打撃を与えている。
都内百貨店では、震災前より1日の売り上げが「4割から5割減少」し、大手居酒屋チェーンでは「計画停電で外出する人が減っているうえ、節電による営業時間の短縮も売り上げを直撃している」そうである。
むしろ、逆転の発想をして欲しい。計画停電を民家に限定し、こうしたお店を除外すれば、多くの人は計画停電が終わるまで、こうしたお店で時間を潰すようになるかもしれない。
「ホテル、宴会場も深刻だ。東京会館は、平成23年3月期連結業績の業績予想を下方修正し、最終損益を1億6千万円の黒字から1億円の赤字にした。宴会予約のキャンセルが相次ぎ、飲食施設の利用客も激減している。帝国ホテルも震災発生からの10日ほどで約10億円分の宿泊予約がキャンセルされた。宿泊客の半分を占める外国人の利用が減り、宴会場も予約の3分の2が取り消された」そうであり、「震災発生以降、伊豆半島の温泉旅館などを中心に県内で約10万件(計約40万人分)の宿泊予約がキャンセルされた。現在の予約数は例年の10分の1程度にまで落ち込んでいる」そうである(以上、産経新聞の記事より抜粋)。
ただ、帝国ホテルや温泉旅館のキャンセルの多くは外国人であろう。
それこそ、「日本産」農産物を警戒したりする諸外国と同じように、またラモスの言うように「逃げたい外人なんか さっさと帰れ! 」の存在である。
問題はラモスの言うように「俺達日本人でもう一度立てなおそうよ!」であるべきにも関わらず、日本政府によって農産物が廃棄させられたり、(聞いた話によると文科省から)学校の卒業式(もちろん、卒業謝恩会も)などを自粛させられていることである。
NYタイムズの記事の言葉を借りれば、「企業や学校の行事のキャンセルが日本の経済全体の60%に及ぶ消費支出を大幅に減ら」されてしまっている点である。
学生にとって一生に一度の卒業式や入学式を中止して、一体、何になるのであろうか?
「何か良いことをしているという気分」になっているつもりであろうか?
帝国ホテルでは卒業謝恩会などはあまり行われないであろうから、そのシーズンが1年の書き入れ時であろう、その他のホテルや居酒屋などの飲食店の被害は相当なものであろう。
ある大学のある学科は「卒業パーティー」から「卒業チャリティーパーティー」に名を変えて、予定通り、実施したそうだ。
これが正しい姿である。
いつもなら馬鹿騒ぎするだけで終わるであろう「卒業パーティー」ではなく、被災者に思いを寄せつつ(募金もしたらしい)、少しくらい不便になったとはいえ、こうしたパーティーが行われることに感謝し、今後、社会に出て行って、いかに東北を再興し、日本を再生するかを心に留める会にすれば良いのである。
それを「東北はもう駄目だ、日本は終わりだ、パーティーなんかも中止しよう」ではあまりにも犠牲者が報われないではないか。
というのも、こうしたパーティーが中止になれば、そのホテル&飲食店の従業員に打撃を与えるだけでなく、そこに関わる飲料メーカーや食材を卸す業者(当然、その先には農業関係者)にも影響が及ぶということである。
そして、更に花見も自粛させる空気ができつつあるようである。
確かに花見は、僕はのんびり静かに行っても良いのだけれど、一般の人は賑やかに騒ぎたいのであろうし、入学式&入社式、卒業式を上述のように意義を持たせるものにもなりにくい。
しかし、花見が中止されれば、当然、その時が書き入れ時である観光地や公園、及びその周辺の商店の打撃は相当であろう。
ただ、花見も、今年くらいは「日本文明を授かってきた我々に素晴らしい桜を咲かせてくれる八百万の神々のご褒美を感じる一方で、その日本文明を破壊し続けた戦後ニホン人に『天罰』をも与える八百万の神々に対して、我々現代を生きているだけの人間は何てちっぽけな存在なんだろう」と思いを深めるものにしても良いのではないか。
もちろん、「今、生きている『人民』こそすべて」「神なんていない」「俺たちこそ神」という驕りを持つ左翼にはできないでしょうが。
さてさて、「計画停電」による工業、風評被害&「出荷停止」による農業、「自粛の脅迫観念」によるサービス業などあらゆる方向から日本経済が追い込まれています。
いや、「金こそすべて」と言いたいんじゃないですよ、もちろん。
東北地方を復興させるのにも金が要るのです。
普通、困っている人たちを助けるのは比較的、恵まれている人たちです。
にも関わらず、直接、被災者にならなかった「恵まれている人たち」が自ら首を絞めてしまえば、「困っている人たち」を助ける余裕すらなくなってしまいます。
今回の震災の直接的影響だけでなく、民主党政権による人的影響によって、工業&農業&サービス業に大打撃を与えられようとしているため、今年の税収は恐ろしく落ち込むのに反して「東北復興」のために補正予算が次々と組まれることでしょう。
そうなってくると日本という国が本当の意味で経済的に破綻してしまいそうです。
無論、革命を夢見る左翼は、「革命は常に混乱期に生まれる」とほくそ笑んでいるでしょう。
さて、福島原発。
やはり、一筋縄には行きませんねぇ…。
冷却だけでなく、それによって生じているであろう汚染水という難題が。
繰り返しますが、予断は許しませんが、僕は楽観的に、かつ現場で懸命な作業を続ける作業員を信じると共に応援し続けます。
また、専門家によると「今回のケースでは、再臨界の可能性は限りなく低く、仮に起きたとしても汚染拡大の可能性は低い」そうである(産経新聞記事 )。
ただ、長期化してしまうのは確かかもしれません。
そうなると、現場には東電作業員だけでなく、日本が有する自衛隊員(主に陸自)の半数近い人たちが従事していて、長期化すると放射能に晒されて健康面で危険が生じるだけでなく、その代替となる人員も不足してくるようになるかもしれません。
まさに有事であり、目に見えない敵と戦っているのである。
日頃、自衛隊批判を展開している左翼も今回ばかりはその存在意義を認めざる得なくなっているのでしょうが…、いや、「よしよし、そこで自衛隊員は全滅してしまえ!!」とほくそ笑んでいるかもしれません。
かつて、自衛隊&在日米軍を日本から追い出して日本を丸裸にして、共産化して「地上の楽園」となった中国様&北朝鮮様&ソ連様に日本を「解放」(=共産化)してもらうことを夢見ていた彼らである。
さすがに中国や北朝鮮やロシア(旧ソ連)にそのような幻想は抱いていないでしょうが、その冷戦敗戦のルサンチマンとして、何でもいいから日本を滅ぼして欲しいという思いは変わらず、いや強化して抱いていそうです。
さて、先日、乳児の摂取基準値を一時的に上回っただけで、都内のあらゆる箇所からミネラル・ウォーターが姿を消すパニックがありました。
その後、すぐに基準値を下回ったためか、今では一応、ミネラル・ウォーターが再び店頭に並ぶようになりました(500mlサイズですが)。
ただ、今晩、雨が降りましたよねぇ。
となると、また浄水場の放射性物資の検出値が一時的に高くなる可能性はあると思うんですよねぇ。
で、また大騒ぎするんでしょうか!?
でも、今回、福島原発の事故があって、こうした測定が行われているのですが、これまでの平時はほとんど測定されていなかったそうなのです。
日頃から測定されていたら、別に原発事故などなくても、一時的なら基準値より高い放射性物資が検出されるような日があったと思いますよ。
うむ、実は今日は「ケータイを落とした」という個人的な下らない記事を書くつもりでしたが(笑)、それだとあまりに皆さんを馬鹿にしすぎていると思ったので、その前置きとしてNYタイムズの記事から書き始めましたが、それなりに長くなったので、そうした下らない記事は明日以降に書きたいと思います。