星漢燦爛(せいかんさんらん)#53 長秋からの旅立ち あらすじ
駱済通は程少商(四娘子)を訪ね、凌不疑との仲を自慢したことを謝罪した。
自分は霍不疑のことは諦め、北西で余生を過ごすため今夜出発する、四娘子は霍不疑と添い遂げて欲しいと駱済通は言った。
宣皇后のためにやっておきたいことがあると言われ、四娘子は駱済通に付いていった。
霍不疑は宣皇后のお見舞いに行った。
宣皇后は、四娘子と袁善見は婚約していないこと、四娘子の心には今も霍不疑がいることを話した。
霍不疑は知っていると答え、一生かけて贖罪すると言った。
愛しているなら相談し合って肩を並べて進めるよう、皇后は助言した。
隠し事をせず語りつくすと霍不疑は皇后に約束した。
成婚は見届けられないが、来世では四娘子と霍不疑を娘と息子にし、長生きして笑顔で晩年を送りたいと皇后は語った。
梁邱飛から急務が発生したと報告が届き、霍不疑は行かなければならなくなった。
皇后は四娘子に話すよう、霍不疑に念を押した。
駱済通は、神医に会いに行くと言って四娘子を自分の馬車に乗せた。
梁邱飛は、四娘子が駱済通の馬車に乗り郊外に向かったと霍不疑に報告した。
馬車の中で駱済通は、慕い続けるも1度は諦めた霍不疑に北西で会え どれほど嬉しかったかを語った。
自分はどんな仕打ちを受けようと一生霍不疑を責めず慕い続けると、駱済通は宣言した。
四娘子が馬車を下りようとすると、駱済通は力ずくで四娘子を抑えた。
四娘子の手には歯形がついていた。
それを見た駱済通は、霍不疑が歯形の傷を薬で深くしようとしたことを話した。
生かしておけないと言って、駱済通は小刀を四娘子に向けた。
自分を殺しても霍不疑は手に入らないと言って、四娘子は説得しようとした。
しかし駱済通の決意は変わらなかった。
既に夫を殺した、四娘子を殺せば霍不疑は自分を忘れない、と駱済通は語った。
霍不疑が追いつき、窓越しに駱済通を説得した。
前方には崖が迫っている。
四娘子を解放すれば何でもすると霍不疑は言った。
駱済通は、生きていても仕方ないから道連れにすると言って四娘子に向かって小刀を振り上げた。
霍不疑は小刀の刃を掴んで止めると、馭者台に飛び乗り馬車を止めようとした。
しかし間に合わず、馬車は谷底に落ちた。
霍不疑は四娘子の手を掴み、崖にぶら下がった。
霍不疑の手は血まみれだ。
離すよう、四娘子は言った。
死ぬまで離さない、一人で生きる気はない、歯形の誓い以降四娘子は自分にとって妻だと霍不疑は返した。
梁邱起が到着し、2人は助かった。
霍不疑は送ると言ったが、四娘子は自分で帰れると断った。
皇后危篤の報告が届き、2人は長秋宮に向かった。
皇帝は宣皇后の一生を無駄にさせたことを詫びた。
断れない縁談だったが皇帝に会えて幸せだった、今後は越皇后と手を取り合い過ごして欲しいと宣皇后は話した。
宣皇后は越皇后を呼び寄せると、普通の姉妹だったらどれほど良かったかと話した。
東海王(元太子)には、優柔不断はダメだと声をかけ、翟ばあやの老後を託した。
五公主には自分を粗末にせずしっかり生きるよう言った。
宣皇后に呼び寄せられた霍不疑は、負い目があると告白した。
自分が逝ったら過去のことは水に流し自分自身を許すのだ、と宣皇后は霍不疑に言った。
四娘子には、巻き添えにし5年無駄に過ごさせたが、今後は自分のために生きるよう言った。
婚姻は強引には求められないけれど、2人の縁が続いて欲しい、悔いなく生きて欲しいと皇后は言った。
最後に皇后は、皇帝に嫁げて幸せだった、来世では会うこともないようにと言い息を引き取った。
四娘子は倒れ、霍不疑は四娘子を曲陵候府に送り届けた。
程始と簫元漪は霍不疑から聞いて、宣皇后が逝去したことを知った。
すぐに去ろうとする霍不疑を程始は引き止め、娶ると言いながら四娘子を捨てたことを責めた。
四娘子は5年間、長秋宮から一歩も出ず、程家は四娘子を失ったも同然だった、四娘子の選択は霍不疑のためだったと言って簫元漪も霍不疑を責めた。
霍不疑は叩頭して2人に謝罪した。
自分でも自分を許せず、北西ではいっそ戦死したいと思って戦っていたことを霍不疑は話した。
簫元漪は、四娘子がどう生きるかは本人に決めさせると霍不疑に言った。
感想
霍不疑に振られ、駱済通の顔のアップで終わった前回でした。
すでに夫をやっている駱済通が 怖いことをするのではないかとハラハラしながら2週間待ちました。
早速、駱済通は動きましたが、それは四娘子に自分の焦りを話し謝罪し、下手に出るというものでした。
”あー、よかった。なんだか穏便に済みそう”と思いました。
けれど四娘子によれば、駱済通が下手に出ていたのは四娘子が霍不疑に結婚するよう説得してくれるのを期待してのことだったっぽいですね。
だから自分の辛い身の上を話していたんですね。
けれど四娘子が何もしてくれないと知り、駱済通は北西に戻ると話しました。
あーよかった。やっぱり穏便に済みそうと思いました。
拍子抜けだけど、怖いことにならなくて良かった、と。
最後には霍不疑と四娘子が添い遂げるように、なんて言っているのを聞いて、警戒してごめんなさいと思いました。
でもそれも全部演技だったんですね。
四娘子を連れ出して道連れにするための演技。
駱済通はどうやらヤンデレ化してしまったようです。
霍不疑に愛してもらえないなら、霍不疑の愛する四娘子の命を奪い、自分のことを一生忘れられなくする、という思考にたどり着いてしまったそうです。
どんなことがあって、彼女はこうなってしまったの?
北西での5年間が気になりすぎます。
夫の賈七郎が気になりすぎます。
どんな人だったんでしょうか。
駱済通が北西に嫁いでからの2年間を2時間のスピンオフか何かで作って欲しい!と思いました(笑)
最後、霍不疑が助けに来ましたが、霍不疑が助けられたのは四娘子だけで、駱済通と馬車は谷底に落ちてしまいました。
どうして、どうして助けてくれなかったんですか?ひどすぎる。
どうしてお馬さんを助けてくれなかったんだーと、落ちていく馬を見て思いました。
本当に可哀想でした。
裕昌郡主は凌不疑(当時)に振られて出家し、駱済通は命を絶ちました。
世間で噂になってしまったら、女性の方は今まで通りには生きていけない世の中だということを2人の女性から感じ、やるせない気分になりました。
もちろん、2人とも自分で霍不疑との仲を吹聴しており、自業自得ではありますが、でもそのツケが出家や死だというのが、ね。
駱済通の場合は夫をやっちゃってますから、その報いを物語の中で受けさせたのかもしれませんね。
いずれにせよ女性が生きにくい時代なんだな、というのはヒシヒシと感じました。
前回、5年ぶりに四娘子と霍不疑は会いました。
しかし もともと大人な2人がさらに大人になってしまったことで、すぐに愛が再燃という展開にはならず、クールな感じの再開でした。
今回、宣皇后から四娘子の気持ちを知らされ、四娘子に何でも話すよう霍不疑は言われました。
宣皇后が2人の成婚を望んでいることも知りました。
そんな矢先に四娘子と崖にぶら下がる展開になりました。
22話でも2人は屋根にぶら下がっていました。よくぶら下がる2人です(笑)
駱済通の刃を防ぎ霍不疑の手は血まみれで、その手で四娘子を繋ぎ止めている状態です。
血で滑りそうで見ていて怖かったです。
先立って皇后と四娘子のことを話し、生死も危うい状態になったことで、霍不疑は四娘子に妻だと思っていることを話しました。
四娘子にも気持ちは伝わっていたと思います。
馬車の中で駱済通から、霍不疑が歯形の痕を薬で治さないようにしていたという話を聞いたばかりでしたし、伝わったと思います。
けれど助かった四娘子は、送っていくという霍不疑を断りました。
四娘子の心には今も霍不疑がいて、そのことは本人も前回認めていました。
そして霍不疑から妻だと思っていると、あの状況で言われ命を救われました。
それでも四娘子の心は動かないんですか?
どうしたら四娘子の心を動かせるんでしょうか。
四娘子、手強い!
そういえば、49話以来出てきておらず心配されていた梁邱起でしたが、今回出てきて2人を崖から助けてくれましたね。
一安心です。
皇后が危篤になり、霍不疑と四娘子を呼び寄せた皇后は、強引に求められないとしつつ2人の縁が続いて欲しいと思っていると言いました。
四娘子は皇后を大切にしていましたから、この皇后の言葉も引き金の1つになるでしょうか。
四娘子と霍不疑が最後にはくっつくと信じています。
色々なことが積み重なって最後には四娘子の心も動く、そう信じています。
宣皇后は皇帝に嫁げて幸せだったとしつつ、来世では会うこともないように…と言って息を引き取りました。
皇后の病は心疾だと言われており、心疾は「心労から起こる気の病」だそうです。
心労が多くて早くなくなってしまった皇后、来世では望み通り笑顔で長生きしてほしいです。
駱済通に道連れにされそうになり、凌不疑と崖にぶら下がった四娘子は、さらに皇后の逝去が重なり倒れてしまいました。
この日は、四娘子にとって忘れられない日になりそうですね。
1日でなかなか体験できないことが3つも起こっています。
倒れた四娘子は、霍不疑によって曲陵候府に運ばれました。
今回のタイトルは「長秋からの旅立ち」ということで、皇后が亡くなることで四娘子も旅立つのかな、と思っていましたが 四娘子が曲陵候府に帰ったのは自分の意思ではありませんでした。
昏倒している間に旅立っていました。
簫元漪と程始に怒られた霍不疑は、戦死したいと思い北西で戦っていたことを語りました。
けれど思い通りにならず、今の所、自分に死ぬ資格はないと思ってくれているみたいです。
そのままそう思い続けて欲しいです。
簫元漪も程始も、霍不疑の話を聞いて霍不疑が今も四娘子を好きだということは分かりました。
簫元漪は今後のことは四娘子に任せるみたいですから、つまりは四娘子の気持ちを変えさせれば2人は上手くいくということです。
今回、霍不疑は四娘子に妻だと思っていることを伝え、皇后も2人の縁が続いて欲しいと遺言しなくなりました。
四娘子の心が動く要因となりうる大きな出来事だと思います。
他にどんなことがあれば、四娘子の心は完全に動くでしょうか。
あと3話と終わりが近づき寂しさもありますが、四娘子の心が動くさまを見たい気持ちでいっぱいです。