星漢燦爛(せいかんさんらん)#52 歳月を経て あらすじ
程少商は長秋宮に入り、霍不疑は北西で戦いに明け暮れた。
蓮房は符登と、程姎(三娘子)は班嘉と、万萋萋は頌児と、青蓯は程承と結婚した。
倒れた霍不疑は駱済通の看病を受けた。
駱済通は夫を毒殺した。
五公主は嫁いだ。
5年が経った元旦、四娘子は今年も実家に帰らないのかと皇后に尋ねられた。
四娘子は、万萋萋にも青蓯にも三娘子にも子が生まれ戻っても座る場所すらないから皇后に付き添っていたいと返した。
元旦の願い事として、皇后は四娘子が嫁ぎ子を産む姿が見たいと願った。
皇后は2人の復縁を期待し、霍不疑を都に戻してもらおうと思っていた。
しかし四娘子は、一生嫁がないし、縁が切れ別れたのだから復縁はありえないと言った。
皇后は愛する人に嫁いでほしいから相手は霍不疑でなければと言ったけれど、四娘子は心が死んだ者にとって違いはないと言った。
一生皇后のそばでお世話したいと四娘子は願ったが、皇后は四娘子の余生は円満であって欲しい、四娘子のことだけが心残りだと話した。
皇后は倒れ、医官は早くて1月余り持って春までと余命宣告した。
皇后は越皇后に長秋宮を返したいと、四娘子に伝言を託した。
越皇后は住み慣れた永楽宮を動くのは億劫だし呼び名を変える必要はない、5年前のことは蒸し返さないようにと答えた。
四娘子は袁善見に会いに行った。
皇后の軟禁に付き添っている四娘子は、たまに待っている袁善見にしか会えない。
袁善見は皇后を安心させるため自分を伴侶として選ばないかと四娘子に話を持ち掛けた。
四娘子は、想いには答えられないと返した。
お互いに関心を持たれず育ち 利害の一致する我らは裏切ることは無い、自分は自分を一番大切にするし危険に近寄らない、自分の方が四娘子には最適だと袁善見は言った。
四娘子の頭には、"未来を大切にするためには自分のわだかまりを突き破る必要がある"という皇后の声が響いていた。
心に霍不疑がいても娶れるか、と四娘子は尋ねた。
袁善見は「待とう」と返した。
四娘子は袁善見と婚約するため一度皇宮を出ると皇后に報告した。
5年ぶりに霍不疑が帰り、皇帝はとても喜んだ。
霍不疑はますます霍翀に似てきていた。
霍不疑は一番の精鋭部隊を都に残していた。
皇帝が言うには、四娘子のためだ。
5年前、霍不疑は万将軍が帝の残党に襲われたのを救出に行き傷を負った。
3年前には蜀で頌児を助け傷を負った。
助けていることを四娘子に知られれば さらに疎まれると思い、霍不疑は功績を隠した。
太子となった三皇子は度田令の監督を任されている。
三皇子を補佐するよう、皇帝は霍不疑に命じた。
皇帝は四娘子が袁善見と婚約するため皇宮を出るという話をし、どうする気なのか霍不疑に尋ねた。
すると太子(三皇子)が、駱済通が都で霍不疑と成婚すると宣言し噂になっていることを話した。
霍不疑は"無関係な者との成婚はありえない"と言い、駱済通に嫁荷を送り婿探しをするよう梁邱飛に命じた。
霍不疑は霍氏の墓と祠堂を修繕し、妻は娶らず子もなさないと祖先に報告するつもりだった。
そんな霍不疑の姿を見た梁邱飛は、四娘子のことを吹っ切れていない証拠だと思った。
四娘子と袁善見は霍不疑と鉢合わせた。
避けるように馬に乗った四娘子の足を、霍不疑は鐙にかけた。
霍不疑の手には傷があり、四娘子は傷について尋ねた。
凍傷だと霍不疑は答えた。
鐙がなくとも馬には乗れると言って、四娘子は馬で去った。
戻った以上四娘子を手放す気はないのだろうし、四娘子のなかで自分は霍不疑に及ばないが、四娘子の性分なら必ずしも霍不疑にを選ぶとは限らないと、袁善見は霍不疑に言った。
都に戻った駱済通は皇后に挨拶に来た。
四娘子は宴席を用意し駱済通をもてなした。
駱済通は、北西で霍不疑と親しくしていたことや遠くない将来婚約するだろうことを話した。
皇后は、早く実家に帰るよう駱済通に声をかけた。
そこに翟ばあやがやってきて、駱済通に実家に帰るよう言った。
霍不疑が嫁荷を届け、駱家の長老に嫁ぎ先を捜すよう命じたからと。
駱済通は家を追い出された。
宣氏の麾下にあった駱氏だが、皇后が軟禁となり太子が廃されたため駱済通を霍不疑に嫁がせ活路を見出そうとしていた。
それがダメになったからだ。
霍不疑が屋敷に帰ると、門の所で駱済通が待っていた。
”都中が駱済通は霍不疑に嫁ぐと思っている。妾でもいいから娶って欲しい”と駱済通は言った。
付きまとえば北西に送ると霍不疑は言ったが、駱済通はそれでも諦めなかった。
すると霍不疑は、夫である賈七郎を殺害したことに言及した。
少しの情もなかったのかと駱済通が尋ねると、霍不疑は「そうだ」と返した。
駱済通の瞳には涙が溜まっていた。
感想
5年が経ちました。
三娘子が班嘉と結婚したことが一番意外でした。
三娘子は袁善見のことが好きでしたよね。
班嘉には伯母の世話をするから嫁がないと言っていました(42話)が、嫁ぐことになったんですね。
班嘉の努力が実ったということでしょうか。
三娘子は周りを固められたら強く拒否したりはしないでしょうが、三娘子にとっても嬉しい結婚だったらこちらも嬉しいです。
婚礼の日は三娘子もちょっと嬉しそうな顔をしていたと思いますから、幸せな結婚だったと思いたい。
結婚に至るまでの班嘉と三娘子の話も見たいです。
霍不疑は戦いに明け暮れ、倒れ、3年前駱済通に看病されました。
駱済通は夫を毒でやっちゃいました。
今回、駱済通はすごく嫌な女になっていたじゃないですか?
霍不疑と結婚すると都で吹聴したり、まるで皇后のせいで結婚が延期になったみたいなことを言って四娘子をカチンとさせたり、それでも霍不疑と心が通じ合っているなんて言って皇后にまで早く帰るよう言わせたり。
完全に空気の読めない女になっていました。
でも、もともとは良い人でしたよね、駱済通は。
23話で五公主から杖刑を言い渡された四娘子を助けてくれたのは駱済通でした。
皇宮の中では珍しく正義っぽい人だったのですが、彼女が実家から連れてきて一緒に皇宮で働いていた春笤に、何度も「本当は凌不疑は駱済通様と結婚するはずだったのに四娘子に奪われて…駱済通様は北西に嫁がされて…お可哀想です」みたいなことを言われ続けて、最後には五公主たちが四娘子を池に落とすのを見て見ぬふりをすることに決めました。
越妃のおかげで害しかない春笤は駱済通と離されました(37話)。
嫁ぐまでは、駱済通はそこまで悪い人じゃなかった気がするんです。
私はずっと駱済通が春笤たちのせいで闇落ちしてしまい、四娘子に自ら危害を加えるようになるのではと恐れていましたが、そうはなりませんでした。
そんな彼女が、嫁いだら夫を殺すような女性に変わってしまった。
嫁いで変わった人はこのドラマにもう1人出てきていました。王姈です。
王姈は、すごく嫌な奴で寿春に嫁ぐことを嫌がっていましたが、最悪な家に生まれた彼女は寿春で彭坤から真心で接してもらい、彭坤を好きになっていました。
彭坤は大罪を犯しましたが、王姈は彭坤のために嘆願しました。
王姈はそんな感じでしたが、駱済通は夫を殺した、ということは、嫁ぎ先で本当にひどい目に遭ったのではないか、と思ってしまいます。
少なくとも皇宮にいた時の駱済通は人を殺すような女性ではなかったと思います。
その彼女が変わってしまった。
夫が悪いんじゃないの!?と思っちゃいます。
霍不疑が四娘子と別れて、北西にやってきました。
ずっと好きだった人が近くに来て、しかも看病できて近くに行くことができて、チャンスだと思ったとしても、夫がちゃんと駱済通を愛してくれていたら、このチャンスに夫を殺して霍不疑と結婚しよう、なんて作戦たてなくないですか?
絶対夫が悪い気がします。
今回、駱済通は都で自分と霍不疑の結婚を吹聴したにもかかわらず、霍不疑からは夫をさがすよう言われてしまいました。
裕昌郡主と同じような境遇です。
裕昌郡主は出家しましたが、駱済通はどうするのか。
最後、駱済通の顔が映って終わったのが怖かったです。
今度こそ恐れていた闇落ちじゃないですよね?やめてください。
もう彼女は1人やってるわけで、2人目をやるハードルは下がっていると思います。
やめてくださいね。本当に。
四娘子は袁善見からプロポーズされ、余命宣告を受けた皇后を喜ばせるために受けました。
袁善見が結婚してなかったことに驚きました。
でも相手の方にとっては良かったと思います。
ずっと袁善見の気持ちに気づいていなかった四娘子ですが、さすがに5年も待ってくれていたことで気づいたことを、「想いには応えられない」というセリフで知りました。
良かったね、袁善見。
やっと四娘子に気持ちを分かってもらえて。
しかも結婚をOKしてもらえて。
「そなたが奴を忘れるまで待ち続ける。いつか私に振り向く日まで」という袁善見のセリフは完璧でした。
完璧な当て馬でした。
当て馬のお手本でした。
素晴らしかったです。
当て馬だと分かっていても、ときめきました。ありがとうございます。
皇后が病になったことで、皇帝は霍不疑を呼び寄せました。
せっかく結婚をOKしてもらったのに、このタイミングで戻って来た霍不疑。
タイミング最悪です(最適とも言う)。
四娘子は今も霍不疑のことが好きだと言っていましたし、霍不疑もずっと一番の配下に四娘子を守らせていて、自分も四娘子の身内に危険があれば助けに行っていました。
霍不疑が怪我を負ったという万将軍はたぶん万萋萋のお父さんの万松柏か、兄とかだと思いますし、2度目の怪我は頌児を助けに行った時でした。
お互いに5年間ずっと相手のことを想っていて、そして5年ぶりに会ったけれど、すぐに愛が再燃という訳にはいかないんですね。
5年前、あれだけ冷静だった2人です。
さらに大人になってしまいました。
これからどんなことがあれば2人の愛は再燃するの?
めちゃくちゃ続きが気になるのですが、なんと来週は放送お休みです。
次回は再来週です。
53話は「長秋からの旅立ち」ということで、皇后が亡くなってしまうのかなぁと予想しています。
悲しすぎる。
54話は「母娘の雪解け」ということで、ついに四娘子が簫元漪と仲直りでしょうか。
再来週を楽しみに待ちたいと思います!