星漢燦爛(せいかんさんらん)#34 役者揃う婚約の宴 あらすじ
凌不疑は程少商(四娘子)に手当てを受けながら霍君華のことを話し、頻繁に会う必要はないと言った。
四娘子は、悪いのは人生を壊した人で 病人である霍君華を怖いとは思わないと話した。
霍君華のため独り身を貫く崔祐の話を聞いた四娘子は、それほど一途な郎君がいるのかと感嘆した。
すると凌不疑は自分も同じ気持ちだと言った。
頻繁に霍君華を見舞うという四娘子に、凌不疑は自由な出入りを許した。
大変なので四娘子は朝晩の送迎を断った。
会いたいときは宮門で会い、夜は仕事が終わるのを宮城で待つことにした。
早く結婚したいと思った2人は、3日後婚約の宴を開くことにした。
婚約の宴を開けば安心だという凌不疑に、四娘子は楼垚とのことを話そうとした。
すると凌不疑は自分の口で四娘子の口を塞いだ。
曲陵候府に淳于氏がやってきた。
成婚の宴のことを知り歩み寄りに来たという淳于氏は好意的な態度だったが、四娘子は冷たく過去のことに言及した。
前夫と死別した淳于氏は、姉妹のごとく仲の良い霍君華を頼り世話してもらっていたのに夫を寝取った、と。
簫元漪も四娘子と一緒に淳于氏に冷たく接した。
淳于氏は、”婚約の宴はご破算だ、凌家の門は跨がせない”と言って帰っていった。
四娘子は、どちらがどちらの家で門前払いになるか見てなさい、と思うのだった。
婚約の宴当日、淳于氏は凌不疑の屋敷に行ったが、宴は曲陵候府で招待状を持つ招待客のみで行われると言われ追い払われた。
宴が始まったが、凌不疑はまだ来ない。
そこに伝言が届いた。
”好きなだけ啖呵を切れ”と。
袁善見は、曲陵候府の外で野次馬に混じっていた。
弟子を苦海(成婚)から救うためという口実だ。
すると淳于氏を連れた汝陽王妃が曲陵候府にやってきた。
汝陽王妃は、侍衛を使い門を通過すると宴に乗り込んだ。
袁善見もこの機に乗じ中に入った。
汝陽王妃は、未来の君姑を宴に招かない非礼な四娘子をしつけると言って、頬を打とうとした。
簫元漪は四娘子を打とうとする汝陽王妃の侍女を殴りつけた。
四娘子は淳于氏を君姑と認めず、外従兄の寝床に入り込んだ人物に言及した。
汝陽王妃が怒りを募らせたとき、皇后が到着した。
皇后は他の客人に配慮し、汝陽王妃、淳于氏と四娘子を連れて別の部屋に移った。
皇后は、やりすぎだと汝陽王妃をたしなめた。
しかし汝陽王妃は鎮まらなかった。
そこに皇帝、越妃、汝陽王が凌不疑と共に到着した。
汝陽王妃は淳于氏を辱めた落とし前を付けるよう、四娘子に要求した。
四娘子は事実を述べたまでで辱めてはいないと話した。
霍君華とは犬猿の仲の越妃だが、この件については霍君華の味方だった。
霍君華は凌益への情義厚く凌家に尽くした。
しかし凌益は妻子が行方知れずになると1年もたたず淳于氏と懇ろになり妻にしようと奔走し始めた。
その間霍君華は凌不疑を必至に守り続け、戻った時には骨と皮になっていた。
そんな霍君華をよい母親だと、越妃は認めていた。
越妃は淳于氏の参内を禁じた。
皇帝は、耄碌し暴挙と失態を重ねた汝陽王妃を三才観で休養させることにし、黒甲衛に連れて行かせた。
皇帝は淳于氏を禁足にした。
感想
ついに四娘子の心を手に入れた凌不疑は、四娘子を母に会わせました。
四娘子は霍君華のことを受け入れ、凌不疑の心情に寄り添う言葉をかけました。
そんな四娘子に、凌不疑は四娘子だけを一途に想うと誓いました。
相手の負担を考え、送迎は断った四娘子ですが、会いたかったら門の所で会い、夜は仕事が終わるのを待ったり曲陵候府で一緒に食事をしたりするつもりみたいなので、今までとそう変わらなそうですね。
婚約の宴を開けば安心だという凌不疑に、四娘子は楼垚との結婚がダメになったことを語ろうとし、口封じ(物理)されました。
あらぁな場面でしたが、四娘子の言う通りになりそうで心配です。
だって、まだ34話なのに こんなに幸せな雰囲気なんですもの。
絶対この後一波乱、二波乱、ありますよね。
凌不疑は母親のことを四娘子に話したみたいですが、実際にどんな話をしたのかは、視聴者には知らされませんでした。
語られたのは崔祐のことだけでした。
何が語られたのかは、その後淳于氏が曲陵候府にやって来た時に知ることになりました。
淳于氏は、姉妹のように仲の良かった霍君華の夫を寝取った…!
な・る・ほ・ど!
その後の越妃の発言もあって、これまで長い間疑問に思い続けてきた霍君華の病の理由が、前回と今回で解明されました。
貧しい凌益のために霍翀は援助をし、霍君華は大好きな凌益と結婚することができた。
夫と死別した淳于氏は仲の良い霍君華を頼ってきた。
城陽侯夫妻に仕えた淳于氏は、霍君華母子が行方不明になると城陽侯と懇ろになり妻の座に収まった。
霍君華の立場になって考えてみますと…。
孤城で霍家が滅びた中、唯一生き延びた霍君華は、凌不疑を連れて必死で都を目指した。
その道程は数年に及んだ。
衣食住もままならない中、凌不疑を守ることを第1に考え城陽侯府を目指した霍君華。
城陽侯府にたどり着いた時には、がりがりにやせ細り別人のようだった。
大好きな夫と可愛い妹(淳于氏)が待っていると思っていたのに、その2人は夫婦になっていた。
かなりヘビーですね。
一族が全滅しただけでもとんでもない不幸です。
それでも凌不疑を守るためには嘆いてばかりはいられない。
必死に、泥をすするようにして何年もかけて戻った家で待っていたのが、大好きな人たちの裏切り…。
ヒ―。殺されかけた越妃も肩入れするわけですね。
「死ねばいい 死ぬのよ」
などの強烈なセリフにも納得がいきました。
好意的に挨拶に行ったのに辱められたとして、淳于氏は汝陽王妃に泣きつきました。汝陽王妃は婚約の宴の場に乗り込みました。
ここから、偉い人達が無双して、今まで視聴者のヘイトを稼ぎ続けてきた汝陽王妃と淳于氏がどん底に突き落とされる様はお見事でした。
私が特に好きだったのは、皇后さまが到着した時の四娘子の顔です。
満面の笑みが、”皇后様大好き―”と言っていてたまりませんでした。
可愛すぎました。
なんだかんだあって、汝陽王妃は三才観に入れられて見張られることになりました。
三才観と言えば、裕昌郡主は26話で「いっそ三才観で神仙に祈りを捧げましょう」と言っていました。
そして30話で汝陽王妃の口から裕昌郡主が出家したという事実が語られた時、字幕には表れていませんでしたが汝陽王妃は「三才観」と言っていたように聞こえました。
(中国語を学んだことがない人間の空耳かもしれないので、中国語ガチ勢の方で違うよ、という方はご教示ください。)
なので三才観には裕昌郡主がいるんですよね。たぶん。
もしかしたら三才観は高貴な人が修行する場所だから汝陽王妃もそこに送られたという理由かもしれませんが、でも裕昌郡主のいる所に汝陽王妃を行かせてあげた皇帝は優しいと思いました。
今回、淳于氏は「こんな女見ただけで気分が悪くなる」と言われ、越妃に参内を禁じられていました。
皇帝からも具合の悪い城陽侯の看病をするため家から出るなと禁足を命じられました。
「こんな女見ただけで気分が悪くなる」と言われるほどの人が、今まで野放しにされ、何なら高貴な夫人として振る舞っていたのはどういうことなのか。
もっと早く、なんなら霍君華が帰って来たときに離縁させてくれてたら未来(今)は変わっていたのではないか、と思ってしまいました。
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(追記)
見返していたところ、24話でこの辺りの事情について程始が語っていました。
霍家の功績は何家をはるかに上回り、朝廷の大臣は烈士の遺児を最も哀れむので当然淳于氏と離縁させ霍君華と復縁させるという話になりそうですが、そこは淳于氏の後には汝陽王妃がついているため、離縁させることができなかったそうです。
淳于氏は戦乱で負傷した汝陽王妃を不眠不休で世話し命を救い、今もことあるごとに貴重な品を贈るなどして関係を保っていることも24話で語られていました。
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28話で凌不疑が21歳だと明かされた時、霍君華と凌不疑が彷徨っていたのは4年くらいなのではないかと考察しました。
そして霍君華が帰ってきたのは、2人が結婚して1年も経たない頃でした。
これを考えると城陽侯は1年も経たずに淳于氏と仲良くなってしまったけれど結婚を皇帝に認めてもらうまでに2年以上かかったみたいですね。
皇帝は、3年待っても霍君華が帰ってこないので彼女のことを諦め、2人の結婚を認めたのかもしれません。
気持の問題なので、何年待ったから偉いとかはないと思うのですが、一応民法30条2項では、霍君華のように危難に遭った人が危難が去った後一年間生死が明らかでないときは失踪宣告をすることができるとなっています。
霍氏が全滅してしまったのだから、霍君華も死んでしまったと思ってもおかしくないのに3年待った皇帝の義理堅さ、みたいなものを感じました。
(失踪の宣告)
第三十条 不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。
2 戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止んだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。 民法 | e-Gov法令検索
けれど霍君華が帰ってきてしまい、自分が認めた以上結婚を反故にするわけにはいかず後悔していたのかも!?
あの時、淳于氏を離縁させていたら、と皇帝はずっと後悔していたのかもしれません。
ということで、今回淳于氏と汝陽王妃が退場になりました。
つぎは誰が出てくるのか。
三公主や小越侯たちの話に、本格的になるでしょうか?
そうそう、太子の想い人が誰なのかもまだ明かされてないですよね。それも気になります。
次回のタイトルは「月と星の関係」ということで、何も内容を想像できませんでした。
大人しく来週を待とうと思います。