星漢燦爛(せいかんさんらん)#35 月と星の関係 あらすじ
袁善見は通りかかった四娘子に、凌不疑と知り合って後悔したことは無いかと尋ねた。
「関係ないでしょ」と四娘子が答えると、袁善見は嫌味を言った。
袁善見は結婚相手が見つからないのに、四娘子は婚約破棄後すぐに結婚相手が見つかった。
そのことを嫉妬しているのだろうと思った四娘子は、婚約の宴に集まった令嬢との仲を取り持つと提案した。
すると袁善見は行ってしまった。
袁善見は廷尉府に配属され、皇帝(文帝)に拝謁した。
王隆救出に言っていた万松柏が凱旋した。
凌不疑は、文修君が小乾安王に金銭を援助するため王淳の軍令を偽造したことを報告し証拠を提出した。
皇帝は文修君の封号を剥奪し自害させることにした。
凌不疑はこの機に、妻子を放任した王淳を糾弾した。
袁善見と三皇子も凌不疑に賛成した。
皇帝は王淳父子を庶民に落とすことにした。
官吏は、外戚の監督を怠った太子の責任を問うた。
王淳は何も知らず、文修君は弟を助けようとしただけと太子は発言したが、皇帝は太子の話を遮り朝議を終わらせた。
朝議が終わると凌不疑の所に四娘子からの差し入れが届いた。
その姿を見た上役から結婚を勧められた袁善見は、興味がないと答えた。
王姈は皇后に王家を助けてもらおうと、長秋宮の門で懇願し続けた。
皇后は療養中であるため、四娘子は王姈を説得し追い返した。
四娘子は王家の話をするため寿春の料理を皇帝に届けた。
そして皇后の話をした。
皇后は育ての恩のある乾安王のために文修君の振る舞いに耐え、今回のことで病に伏してしまった。
皇帝は凌不疑からも同じ話を聞いており、乾安王が建国の功臣だった事を思い出した。
皇帝は、文修君の死を免じ監禁することにした。
王姈は文修君に会いに行き、なぜ一族皆殺しに相当する軍令偽造までして小乾安王を助けたのか問いただした。
全ては乾安王一族の名声のためだと文修君は答えた。
小乾安王は全ての罪を文修君に擦り付けた。
文修君は命懸けで守った弟に切り捨てられ、恨んだ皇后に救われた。
王姈はそう伝えたが、文修君は全て乾安王一族の命脈を繋ぐため大局を考えてのことだろうと、小乾安王の行動に理解を示した。
五公主は皇后の寿誕の宴を仕切り甘い汁を吸おうとしたが、すでに仕切り役は四娘子に任されており目論見は失敗に終わった。
四娘子は皇后に甘いものを食べさせようと、貴重な飴糖の代用品を考案した。
機材から四娘子は製糖技術を考案した。
皇帝は倹約を推奨しているので、材料は四娘子が自腹を切った。
皇帝は四娘子の孝行心を褒め、褒美として凌不疑に食邑200戸を授けた。
五公主は四娘子への対抗心を抱かせようと駱済通に言葉をかけた。
しかし駱済通は、立場が違うのだから四娘子に対して不満など抱かないと言って五公主を躱した。
側にいた春笤は四娘子への怒りを抱いた。
駱済通は、そんな春笤をたしなめた。
皇帝は四娘子を褒めたのに、褒美は凌不疑に与えた。
四娘子はそのことが納得できなかった。
四娘子の不満を聞いた皇后は、四娘子が以前表彰されたのは凌不疑が頼んだからだと話した。
楼家で四娘子が見下されないよう、凌不疑は自分への褒美の代わりに四娘子への褒美を求めた。
その話の聞き、四娘子の心は動いた。
しかしみんなが四娘子のことを凌不疑の妻としか見ないことはやはり不満だった。
皇后は、それならば皇帝の配下は皆居場所がないことになるのではないか、と問いかけた。
そんなはずはなく、皆この天の下明るく輝いている。
四娘子の心はまた動いた。
皇后は、結婚後は自分のことだけ考えていてはダメだと助言した。
四娘子は 陽光である郎君と明るい星である女は 互いに欠かせない存在として天地をなしているのだと気付いた。
四娘子は寿誕の宴の準備のため、宮中に泊まり込み曲陵候府に帰ってこなくなった。
凌不疑が四娘子の身の回りの物を持っていくと言って曲陵候府にやって来た。凌不疑は四娘子の部屋のものを全部持っていってしまった。
感想
前半、久しぶりに袁善見が活躍していました。
四娘子に嫌味を言いまくる袁善見。
そんな袁善見の態度を見た四娘子の口から、「そんなに嫌みったらしいのは嫉妬してるから?」という言葉が飛び出した時、”やっと四娘子も気づいたか”とホッとしました。
袁善見も四娘子がやっと自分の気持ちに気づいてくれたと、ちょっと嬉しそうでしたよね。
ところが、その後四娘子が言ったのは、”運気の上がった私に嫉妬してるんでしょ?”というものでした
しかもその後、とどめを刺すように”令嬢との仲を取り持ってあげる”などと言い出した四娘子。
やめたげてー。
袁善見のHPはゼロよ!!
追い打ちをかけないで―
こんなに賢いのに、なぜその分かりやすい男の気持ちが分からないんだ、四娘子。
いつになったら気付いてくれるのか、楽しみにしながら見守りたいと思います。
廷尉府に配属されたらしい袁善見は皇帝に紹介されました。
皇甫大儒は袁善見のことを推挙していたらしく、最初から皇帝の覚えがめでたいようです。
その場で王淳父子の罪が議論されることになると、袁善見は家を治められない者に国は守れないと言って王淳を排除したい凌不疑に賛同しました。
ここの袁善見はのセリフは、王淳だけでなく太子にも刺さってましたよね。
太子は虎符を守れなかったわけですから。
33話の虎符を守れなかった太子の話と、妻に軍令を偽造された王淳の話はシンクロしているように感じました。
周り中が王淳父子の罪を問いただす中、太子はそれでも2人を守ろうとしていました。
ここまでくると、太子のこの一貫性もある意味すごいなぁと思います。
よほどの信念がない限り周り中を敵に回し皇帝の怒りを買ってまで守ろうとはしないですよね。
太子が強い信念をもっていることは間違いないとは思いました。
それが良い事か悪い事かは分かりませんが、良い事であってほしいと願います。
朝議が終わると、凌不疑の所に四娘子からの差し入れが届き、それを袁善見が見ているという興味深いシーンが。
波乱の展開になりそうでワクワクします。
こういう波風大歓迎ですよ!?
波風と言えば、何度も何度も繰り返される駱済通のシーン。
四娘子への怒りを駱済通に抱かせようと、2人を対立させようと、みんな頑張っています。
これが怖いです。
23話の終わりで五公主から四娘子を守ってくれた駱済通。
24話で凌不疑が四娘子を助けた後、皇后は駱済通と凌不疑を結婚させようとしていた、という事実が明かされました。
駱済通は悔しがる春笤をたしなめました。
駱済通は大丈夫そうだと、この時は思いました。
きっとずっといい人でいてくれるだろうと。
28話で凌不疑は三公主から四娘子を守りました。
この時、側にいた駱済通の顔が意味深に映されました。
32話ではキャリアの短い四娘子が皇后に食事をさせることに成功し、翟ばあやから外に出るよう言われてしまった駱済通のシーンがありました。
駱済通は皇后が食事をしたことを晴れやかな顔で喜んでいるように見えましたが、春笤は四娘子への怒りを募らせました。
そして今回も。
ここまで繰り返し見せられると、これは駱済通が闇落ちする過程を見せられているのではないかと、怖くなります。
そして春笤に対しては、あんたがなぜ四娘子に対して怒るの?と問い詰めたい気持ちでいっぱいです。
春笤はきっとあれですね、芸能人の不倫騒動に我がことのように怒りをぶつける大衆の心理ですね。
そういう心理があるのは理解しますが、四娘子に対してはやんてくれませんか?
駱済通を闇落ちさせようとするのは、本当にやめてください、お願いします。
あれだけ敵対した王姈を助けるため、寿春の料理を作り皇帝に届けた四娘子。
別ルートで凌不疑からも皇后のために文修君の命を救ってほしいと言われていた皇帝は、文修君の命を取らないことに決めました。
王姈は確かに嫌な奴ですが、母親の犠牲者であるのは間違いなさそうで、しかも遠い所にいるずっと年上の人に嫁がされるということなので、四娘子が助けてくれてよかったと思いました。
王姈は文修君に、”本当に助けてくれたのは皇后だった”と言っていました。あの言葉には、四娘子が自分を助けてくれたことに気づいたという意味も含まれていると思います。
文修君から解き放たれて、王姈には幸せになってもらいたいです。
今回のタイトル、「月と星の関係」。
前回はどんな話になるのか全く想像ができず困り果てましたが、”この世の理”のような意味でした。
凌不疑の妻と言われ、褒美も夫に与えられる状況に、自分の居場所がなくなってしまったような不満を感じた四娘子は、そのことを皇后に話しました。
皇后から、”皆、誰かの何かなのだ”というようなことを言われた四娘子は、世の中について1つ悟りました。
その調子で、袁善見の恋心も悟って欲しいです。
寿誕の準備で泊まり込みの四娘子のために、曲陵候府に身の回りの品を取りに来た凌不疑は、四娘子の部屋のものを全部持って行ってしまいました。
きっと、皇宮に運んだあとは自分の屋敷に運び、二度とこの部屋に四娘子の身の回りの品を戻さないつもりだと思います(笑)
今回は、四娘子が凌不疑を見るたびにすっごく嬉しそうな顔をしていて、もう本当に可愛すぎました。
四娘子の満面の笑みを見ていると、本当に幸せな気持ちになります。
ずっと笑顔でいて欲しいですが、次回のタイトルは「負けず嫌いの涙」とちょっぴり不穏?
四娘子の涙でないことを祈りつつ、次話見てきます。