蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #34  あらすじ

 

 

 

丹音たんいん赤地女子せきちじょしの配下として働きたいと嘆願に来ていた。

赤地女子せきちじょし丹音たんいんを斬ってしまう幻覚を見て、丹音たんいんを帰らせた。

 

目を赤く光らせ祟気すいきを身にまとった赤地女子せきちじょしは、屋敷を守る仙兵を皆殺しにした。

 

太歳たいさいは、間もなく赤地女子せきちじょしの体は私のものになると語り掛けた。

太歳たいさいが現れ、三界が危ないことを赤地女子せきちじょし雲中君うんちゅうくんに報告した。

 

雲中君うんちゅうくんは、明日正午赤地女子せきちじょし誅仙台ちゅうせんたいで死罪にすることを決定した。

 

蝶衣ちょういは、赤地女子せきちじょしが死罪になることを容昊ようこう仙君に知らせた。

 

澧沅れいげん仙尊は夜中に正装姿で丹音たんいんの寝顔を見ていた。

丹音たんいんは目を覚まし、なぜ正装をしているのか、以前結黎けつれいを自分に託したのはなぜなのか、隠し事があるのではないかと問いただした。

澧沅れいげん仙尊は問いには答えず、雲中水閣うんちゅうすいかくに行くと言って出掛けて行った。

 

容昊ようこう仙君を脱獄させに行った澧沅れいげん仙尊は、蝶衣ちょういを渡すよう条件を付けた。

これ以上娘たちを苦しませないために始末するつもりだ。

 

容昊ようこう仙君は、蝶衣は腹心なので苦しませぬよう逝かせてほしいと話した。

澧沅れいげん仙尊が開錠しようとしたとき、丹音たんいんが現れ止めた。

蝶衣ちょうい澧沅れいげん仙尊と丹音たんいんが争っている隙に鍵を開けた。

 

 

容昊ようこう仙君は澧沅れいげん仙尊を攻撃し倒すと、丹音たんいんを殺すよう蝶衣ちょういに命じ立ち去った。

蝶衣ちょうい澧沅れいげん仙尊を人質に取り丹音たんいんに剣を捨てさせた。

 

結黎けつれいが現れ、丹音たんいんの剣を拾った。

澧沅れいげん仙尊も丹音たんいんも自分を殺すよう言ったが、結黎けつれい蝶衣ちょういを刺した。

結黎けつれいは助からないが、これで蝶衣ちょういに操られることは無くなる。

 

澧沅れいげん仙尊は、姉妹で助け合うよう言うと、自首をしに行った。

丹音たんいんは全て結黎けつれいのせいだと責めた。

 

結黎けつれいは、親友も愛する人も裏切ることになり生きていたくないのだと語った。

自分は最低で、丹音たんいんの言う通り疫病神なのだと結黎けつれいは認めた。

だまして得た愛に意味はない、もうだますのは嫌だと言った結黎けつれいは、胸を押さえ苦しみだした。

 

長珩ちょうこう仙君から東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかが婚姻直前だったと聞いた小蘭花しょうらんかは、自分は小蘭花しょうらんかではないと東方青蒼とうほうせいそうに伝えた。

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかは目の前にいると言ったけれど、小蘭花しょうらんかは3日後に婚儀を行うと伝え立ち去った。

 

丹音たんいん結黎けつれいを背負い、息山しょくさんに向かった。

結黎けつれいを解毒し助けてもらうためだ。

 

小蘭花しょうらんか結黎けつれいのことも丹音たんいんのことも覚えていなかったが、結黎けつれいを解毒し救うことを約束した。

 

丹音たんいん容昊ようこう仙君が脱獄したこと、錯乱した赤地女子せきちじょし太歳たいさいに会ったと話していることをその場にいた小蘭花しょうらんか長珩ちょうこう仙君に伝えた。

 

觴闕しょうけつ結黎けつれいに気づき声をかけたが、結黎けつれいは冷たくあしらった。

 

自分と違い愛する人から愛されているのに なぜ冷たくするのか、丹音たんいん結黎けつれいに尋ねた。

觴闕しょうけつはこの世で最も清らかで光り輝く優しい男だから自分には釣り合わず、愛されてはいけないのだと結黎けつれいは言った。

 

觴闕しょうけつ結黎けつれい相思燭そうししょくを使おうか迷っていた。

東方青蒼とうほうせいそう觴闕しょうけつの知る結黎けつれいは戻らないと言って相思燭そうししょくを捨てようとした。

 

小蘭花しょうらんかも昔とは違うと失言した觴闕しょうけつと、東方青蒼とうほうせいそうは酒を酌み交わした。

 

小蘭花しょうらんか長珩ちょうこう仙君は、太歳たいさいを封じてある砕霊淵さいれいえんを見に行った。

太歳たいさいはいなかった。

小蘭花しょうらんかの元神が砕けた隙に封印を破ったのだ。

 

実体のない太歳たいさいは、どこでも、誰の心の中でも現れ人を惑わし使うことができる。

小蘭花しょうらんか長珩ちょうこう仙君は太歳たいさいを滅ぼすことで合意した。

 

東方青蒼とうほうせいそう長珩ちょうこう仙君に、小蘭花しょうらんかを愛しているのになぜ息山神女しょくさんしんにょを娶るのか尋ねた。

長珩ちょうこう仙君は許嫁だからだと答えた。

 

丹音たんいんも本当に息山神女しょくさんしんにょを娶るのか長珩ちょうこう仙君に尋ねた。

かつて執着心に取りつかれ、天極鏡てんきょくけいで見たことを秘密にしていた自分のように、長珩ちょうこう仙君が執着心に取りつかれることがないことを願って。

長珩ちょうこう仙君は、これは受け入れなければならない運命なのだと語った。

 

 

 

感想

 

丹音たんいん赤地女子せきちじょしに斬られたのは、赤地女子せきちじょしが見た幻覚でした。

よかったです。

一安心。

 

けれど赤地女子せきちじょしは仙族の兵士を殺してしまい、太歳たいさいに会ったと言って自首をしました。

 

雲中君うんちゅうくんは、体を滅ぼされ息山神女しょくさんしんにょに封印され続けてきた太歳たいさいのことなどよりも、100年の休戦後に思いを馳せていました。

げつ族との戦いです。

雲中君うんちゅうくんは「げつ族は野蛮であり仙族を恨んでいる」と言い、長珩ちょうこう仙君に追及されると私心があることを認めていました。

 

雲中君うんちゅうくんは、個人的にげつ族と戦いたい理由があるんですね。

それは一体何でしょう?

 

現代だったら、戦争を起こせば兵器を売る企業から賄賂がもらえるとか色々うまみがありそうですが、この世界観で戦争を起こすことにどんなメリットが?

誰か大切な人が殺された復讐とか、自分が英雄とあがめられるためとか、史書に名を残すためとかでしょうか。

この人がそこまで月族と戦いたい理由も気になります。

 

赤地女子せきちじょし祟気すいきに侵されていることと、同族を殺したことで死罪が決まりました。

容昊ようこう仙君は赤地女子せきちじょしを救うため脱獄を決意。

澧沅れいげん仙尊の出番です。

 

丹音たんいん澧沅れいげん仙尊がおかしいことに気づいており、脱獄を助けようとする澧沅れいげん仙尊を止めましたが、蝶衣ちょういに隙をつかれ容昊ようこう仙君は外に出てしまいました。

 

突然現れ蝶衣ちょういの味方をするかと思われた結黎けつれいは、蝶衣ちょういを刺しました。

蝶衣ちょういを殺せば解毒薬が手に入らず、自分もしぬことを知っていながら、支配から抜け出すために手を下しました。

 

この手段なら、結黎けつれいは今までいつだって取ることができたはずなのに、今ことを起こしたのは、觴闕しょうけつを騙していたことが(小蘭花しょうらんかも)本当に堪えているからですね。

生きていたくないとまで言った結黎けつれい

それだけ觴闕しょうけつのことを愛してしまったんだっておもうと、嬉しいけれど悲しい。

 

息山神女しょくさんしんにょのおかげで結黎けつれいが助かりそうで本当に良かったです。

 

「愛されてはだめ。觴闕しょうけつは私にとってこの世で最も清らかで光り輝く優しい男なの。私では釣り合わない」という結黎けつれいのセリフが、今回1番グッときました。

 

結黎けつれいのことを疫病神扱いしていた丹音たんいんが、結黎けつれいの心を知って「私の妹は誰とでも釣り合う」なんて言い出したのが丹音たんいんらしくて好きでした。

丹音たんいん結黎けつれいもツンデレですね。

姉妹だからなんですね。

 

ところで、赤地女子せきちじょしが「10数万年 お前は人心を惑わし続けた」と太歳たいさいに言っていました。

 

太歳たいさいは初代息山神女しょくさんしんにょに身体を滅ぼされ、その後12代にわたる歴代息山神女しょくさんしんにょ砕霊淵さいれいえんに封じ続けてきました。

 

東方青蒼とうほうせいそう長珩ちょうこう仙君も3万歳以上なので、この世界の人は最低でも10万年くらいは生きるのかな、と勝手に思っていました。

けれど太歳たいさいの体が壊されたのが10数万年前で、それから12代息山神女しょくさんしんにょが代替わりしたとすると、息山神女しょくさんしんにょは1万年くらいで亡くなってしまうということ!?

単に1万年で次世代に代替わりするだけでしょうか?

 

太歳たいさいは”太古の凶神”と言われていますが、10数万歳で太古と言われてしまうなら、この世界の人たちの寿命ってどれくらいなのか、気になりました。

 

単に太歳たいさいが人を惑わす力を取り戻せたのが10数万年前ってだけで、初代息山神女しょくさんしんにょ太歳たいさいの体を滅ぼしたのは100万年以上前という可能性もありそうですね。

そっちが正しい気がしてきました。

 

魔王様は小蘭花しょうらんかを諦めていないし、觴闕しょうけつ結黎けつれいを諦めていない。

そんな中、長珩ちょうこう仙君と小蘭花しょうらんかの婚儀が迫っています。

 

長珩ちょうこう仙君は、これは受け入れがたくとも受け入れなければならない運命だと言っていましたが、一体どんな意味なのか。

魔王様は小蘭花しょうらんか命簿めいぼを持っているはずですが、そこには何も書いてないんでしょうか?

 

次週最終回。

あと2話で終わりです。

終わって欲しくないけれど、ストーリーが気になるから早く続きが見たい。

複雑な気持です。