蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #31 あらすじ

 

 

 

小蘭花しょうらんかから目を見て”愛したことは無い”と言うよう要求された東方青蒼とうほうせいそうは、小蘭花しょうらんかの贈った腕輪を投げ捨て「愛したことはない」と言った。

 

小蘭花しょうらんかは信じなかったが、涙は抑えられなかった。

利用価値があったから愛を誓ったが、今は小蘭花しょうらんか赤地女子せきちじょしの元神も用なしだと東方青蒼とうほうせいそうは話した。

小蘭花しょうらんかは逃げるように立ち去った。

 

東方青蒼とうほうせいそうは、小蘭花しょうらんかを連れ去った長珩ちょうこう仙君を見逃した日のことを思い出していた。

長珩ちょうこう仙君が小蘭花しょうらんかの正体を明かせば、小蘭花しょうらんかは一族の敵である東方青蒼とうほうせいそうへの愛を失うかもしれない。

そうなれば骨蘭こつらんが壊れ小蘭花しょうらんかは助かる。

東方青蒼とうほうせいそうはあえて2人を行かせたのだった。

 

東方青蒼とうほうせいそうへの愛を失うことだけが、小蘭花しょうらんかの助かる道だった。

 

巽風そんほう小蘭花しょうらんかに、ひとたび祟気すいきに取りつかれたら生ける屍になると伝えた。

 

小蘭花しょうらんか承影しょうえい剣を持って玄虚げんきょの境に向かった。

10万のげつ族兵を封印から解くために自害しようとした小蘭花しょうらんかだが、海市かいし主(容昊ようこう仙君)に連れ去られた。

 

太歳たいさいは「私なら兵の封印を解き百戦百勝させる」と東方青蒼とうほうせいそうを唆した。

 

げつ族と仙族の、存亡をかけた戦いが始まった。

 

祟気すいきを身にまとった東方青蒼とうほうせいそうは、げつ族兵の封印を解くため力を放った。

しかし額に息蘭しょくらん聖印が輝き小蘭花しょうらんかの危険を知らせたため、東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかのもとへ向かった。

 

容昊ようこう仙君は赤地女子せきちじょしの元神を奪おうと、小蘭花しょうらんかを痛めつけていた。

長珩ちょうこう仙君が助けに駆けつけ、海市かいし主は逃げていった。

長珩ちょうこう仙君は海市主を追った。

 

丹音たんいんも、南北幽王も戦いで命を落とした。

戦場に立っている者はいなくなった。

 

小蘭花しょうらんか承影しょうえい剣を胸に突き刺した。

すると小蘭花しょうらんかの体から光柱が立ち昇った。

 

辺り一面に光の粒が舞い降り、げつ族兵の封印が解けた。

戦場で命を落とした人たちも蘇った。

赤地女子せきちじょしの元神は容昊ようこう仙君の所に帰った。

 

人々は小蘭花しょうらんかに礼拝した。

 

役割を終えた小蘭花しょうらんかは、瀕死の状態で東方青蒼とうほうせいそうに抱き留められた。

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうの無事を喜ぶと、「日の光を浴びたい」と言った。

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかを一番良く光の当たる場所に連れて行った。

小蘭花しょうらんかは泣き続ける東方青蒼とうほうせいそうに愛を伝えると、骨蘭こつらんを残し消えた。

 

結黎けつれいは目覚めた觴闕しょうけつに、100年の休戦が決まったことを伝えた。

自分は海市かいしの者で、嫁ぐと言ったことも何もかも東方青蒼とうほうせいそうに近づくために騙しただけだと言うと、結黎けつれいは去った。

 

赤地女子せきちじょしは蘇った。容昊ようこう仙君は赤地女子せきちじょしに、大戦で深い傷を負ったが息山神女しょくさんしんにょが治したと説明した。

 

東方青蒼とうほうせいそうが目を覚ましすと、そこは小蘭花しょうらんかの膝の上だった。

2人は司命殿にいた。

それから500年、2人は夫婦として幸せな時を過ごした。

 

東方青蒼とうほうせいそうは司命殿ではない場所で寝ていて…(!?)。

 

 

 

 

感想

 

前回、急に小蘭花しょうらんかに対してひどい態度を取り出した魔王様。

お父さんがげつ族のために魔王様の七情しちじょうを奪ったのと同じように、小蘭花しょうらんかを犠牲にすることを決意したからだと思っていました。

 

でも本当は、小蘭花しょうらんかの魔王様に対する愛を失わせることで、小蘭花しょうらんかを救うためだったようです。

考えてみれば、小蘭花しょうらんかを犠牲にすると決めただけなら、辛く当たる必要はないですもんね。

 

魔王様の行動は小蘭花しょうらんかを救おうと思ってのことだと知り、感動しました。

小蘭花しょうらんかを救うために魔王様は心を鬼にして演技をしていたと知り、嬉しかったです。

でも、でも無理ですよ。

1週間で小蘭花しょうらんかの魔王様への愛を失わせるなんて。無理。

 

魔王様の中では、小蘭花しょうらんかが自分の正体を知り東方青蒼とうほうせいそうを一族の敵と認識すれば愛が失われるかもしれないという希望があったようです。

だからやってないのに、前回自分が息蘭しょくらん族を皆殺しにしたって言ったんですね。

 

けれど小蘭花しょうらんかは、1人も知らない息蘭しょくらん族の悲しみより、悲しんでいるげつ族のことを想っていたのでした。

だから魔王様の計画は失敗です。

 

魔王様が祟気すいきを使ってげつ族兵の封印を解こうとしていると知った小蘭花しょうらんかは、自害の道を選びました。

魔王様を生きた屍にしたくないという想い、封印された兵の家族のため、戦いを控えたげつ族のために。

 

戦いが始まると、戦場は屍だらけになってしまいました。

けれど小蘭花しょうらんかのスーパーパワーで、みんな生き返り、げつ族兵の封印も解けました。

仙族とげつ族の存亡をかけた戦いはあっさり解決。

100年の休戦が決まりました。

 

小蘭花しょうらんかは見事に息山神女しょくさんしんにょにしかできない働きをしました。

 

最初、小蘭花しょうらんかは戦いが始まる前に自害しようとしていました。

そうなっていたら、復活したげつ族兵10万が加わった げつ族18万 対 仙族20万 の戦いになっていたわけですよね。

そして誰かが戦いで命を落としても、もう小蘭花しょうらんかはいないから復活できなかった。

 

そう考えると、小蘭花しょうらんかを連れ去った容昊ようこう仙君が、かなりの良い仕事をしているということになりそうです。

容昊ようこう仙君が誘拐事件を起こしてくれなかったら、何万人、何十万人という人が犠牲になっていたかもしれないんですもんね。

もしかしたら今まで祟気すいきにして奪った命と同じくらい、容昊ようこう仙君は命を助ける働きをしたのかもしれません。

 

ついに赤地女子せきちじょしが復活しました。

念願かなって3万年ぶりに師匠が戻って来た容昊ようこう仙君は、いったいどんな気持ちでしょうか。

目覚めた赤地女子せきちじょしに名前を呼ばれた時、表情の変化はわずかでしたが、心の中では泣いて喜んでいたんでしょうね。

 

前回、結黎けつれい蝶衣ちょういを騙して觴闕しょうけつを連れて逃げましたが、觴闕しょうけつはあのまま戦いにも参加せず寝てたっぽいですね(笑)

觴闕しょうけつが戦いで●んでしまうんじゃないかと心配していたので、本当に良かった。

けれど結黎けつれいは、嫁ぐと言ったのも何もかも騙しただけだなんて言って、去ってしまいました。

 

この2人、どうなるの!?

幸せにしてあげてください。

 

戦いで命を落とした人達を蘇らせ、平和をもたらした小蘭花しょうらんかですが、本人は魔王様の腕の中から消えてしまいました。

 

泣きながら見ていたら、小蘭花しょうらんかと魔王様による、司命殿での新婚生活が始まりました…!

一体どういうことか分からないけど、いいぞ、もっとやれ!もっと幸せそうな姿を見せてくれ。いいね、いいよいいよ!

と声援を送っていますと、魔王様が司命殿ではない全く別の所で眠っている様子が映し出されました。

 

これは、司命殿でのことが夢、みたいな感じでしょうか。

うわぁ、気になる。

次話、見てきます!