蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #30 あらすじ

 

 

 

婚礼衣装を準備中の小蘭花しょうらんかは、月主げっしゅの冠は自分で用意しなければならないと教えてもらった。

小蘭花しょうらんか司命しめい殿の花や草で冠を作ろうと考えた。

 

小蘭花しょうらんか結黎けつれいの婚礼衣装も一緒に作ってもらおうとしたが、結黎けつれいは”いらない”と言うと怒ったように行ってしまった。

 

小蘭花しょうらんかが追いかけると、結黎けつれいは昔から親友のフリをしだまして薬を売りつけていたのだと話し始めた。

騙されたとしても、根が治ると結黎けつれいだけは言ってくれてうれしかったのだと小蘭花しょうらんかは語った。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかに、げつ族と仙族の存亡をかけた戦が5日後に迫っていることを伝えた。

げつ族の兵力は8万で東方青蒼とうほうせいそう業火ぎょうかを失っている。

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんか水雲天すいうんてんへ帰るよう言った。

 

何があっても一緒に立ち向かう、明後日には結婚しどこにもいかないと言って小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうに抱き着いた。

 

小蘭花しょうらんかは夢の中で謝惋卿しゃわんけい赤地女子せきちじょし)に会った。

謝惋卿しゃわんけいは、「私たちは片方が得たら他方が失う関係」だと言い、逃げるよう小蘭花しょうらんかに伝えた。

 

骨蘭こつらんから祟気すいきが飛び出し、東方青蒼とうほうせいそうの目の中に入った。

東方青蒼とうほうせいそうは精神世界のような場所で太歳たいさいに出会い、手を組めば小蘭花しょうらんかも救えるし兵の封印も解けると言われた。

 

長珩ちょうこう仙君は小蘭花しょうらんかを迎えに来たが、小蘭花しょうらんかは戦が迫り自分は月主げっしゅになると言って長珩ちょうこう仙君を帰らせようとした。

 

長珩ちょうこう仙君は小蘭花しょうらんか息山しょくさんに連れて行った。

 

史書では、3万年前げつ族が息蘭しょくらん族を皆殺しにしたことになっている。

長珩ちょうこう仙君は息山しょくさんの地で、小蘭花しょうらんか息山神女しょくさんしんにょ息芸しょくうんで、げつ族は小蘭花しょうらんかの敵なのだと伝えた。

 

しかし小蘭花しょうらんかは、息蘭しょくらん族のことは覚えておらず、息芸しょくうんの恨みを小蘭花しょうらんかである自分が背負う必要はないと話した。

何が本当か分からない世界で、東方青蒼とうほうせいそうとの愛は本当だと小蘭花しょうらんかが言うと、像が光った。

次の瞬間、小蘭花しょうらんか元亀げんきの所にいた。

 

元亀げんきは、明日の婚礼は小蘭花しょうらんかの定めではない、息山神女しょくさんしんにょの愛は世の恨みを消し去り民を守ることにあるのだと話した。

ここへ来るのが早すぎたと言って、元亀げんき小蘭花しょうらんかを帰した。

 

長珩ちょうこう仙君は小蘭花しょうらんかを引き止め、気づいたはずなのに なぜ東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかの正体を話さなかったのか、東方青蒼とうほうせいそうの愛は本物なのかと問いかけた。

小蘭花しょうらんかは何も言わず蒼鹽海そうえんかいに帰った。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんか長珩ちょうこう仙君に連れ去られたことに気づいていたが、2人を信じ戻ってくるのを待った。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかを犠牲にすることを決意し、巽風そんほうに命じて小蘭花しょうらんか司命しめい殿に監禁させた。巽風そんほうは、もう冠は必要ないと言って司命殿の花壇を破壊した。

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうを信じ続けていたが、元神で育てた蘭の花を捨てられ、忍び込んで来た結黎けつれいからも全て東方青蒼とうほうせいそうの命令だと言われショックを受けた。

 

結黎けつれい小蘭花しょうらんか寂月せきげつ宮から連れ出した。

觴闕しょうけつは止めようとしたが、毒が回り苦しみ始めた。

 

蝶衣ちょうい小蘭花しょうらんかの引き渡しを求めた。

結黎けつれい霊宝れいほう閣から盗んだ 三界で唯一骨蘭こつらんを壊すことができる宝を取り出し、先に解毒剤を渡すよう要求した。

 

解毒剤を受け取った結黎けつれい小蘭花しょうらんかを置くと、觴闕しょうけつを連れて消えた。

小蘭花しょうらんかは偽物だった。

 

東方青蒼とうほうせいそうは、小蘭花しょうらんかを犠牲にすることに未だ納得できずにいた。

すると再び太歳たいさいと会った。

 

太歳たいさいは自分のことを誰の心にも潜む最も暗い欲望だと言い、再び手を組もうと提案した。

東方青蒼とうほうせいそうが拒絶し戻ると、小蘭花しょうらんかがやってきた。

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうの剣が祟気すいきを帯びていることに驚いた。

巽風そんほう祟気すいきは魂が侵されると言って止めた。

しかし東方青蒼とうほうせいそう祟気すいきを操り10万の大軍を取り戻そうとしていた。

 

東方青蒼とうほうせいそうは、何もかも小蘭花しょうらんか息山神女しょくさんしんにょだと知って利用するためにしたことで、赤地女子せきちじょしが蘇れば小蘭花しょうらんかは死ぬと話した。

 

しかし小蘭花しょうらんかは信じず、目を見て”愛したことは無い”と言うよう要求して…?

 

 

 

 

感想

 

なんだかとんでもないことになってしまった回でした。

 

順に見て行きましょう。

 

今の所、余命10日の運命ですが、自分の余命を知らない小蘭花しょうらんかはうきうきと婚礼衣装を準備していました。

小蘭花しょうらんかは楽しそうですが、視聴者的には状況が追い詰められすぎていて、小蘭花しょうらんかが楽しんでいるのが何だか別の世界の出来事というか、ちぐはぐな感じがしながら見ていました。

 

婚礼衣装を作ってあげると言われて、怒ったように出て行ってしまった結黎けつれいが、切なかったです。

そしてその後の、騙されてても結黎けつれいだけは根が治ると言ってくれてうれしかったという小蘭花しょうらんかのセリフを聞いて、小蘭花しょうらんかの器の大きさを再確認させていただきました。

ほわほわしてるのに、すごい女です。

 

魔王様は戦が迫っていることを伝え、小蘭花しょうらんか水雲天すいうんてんに帰そうとしました。

けれど小蘭花しょうらんかは、魔王様と共に立ち向かうと言ってずっとそばにいることを選びました。

 

水雲天すいうんてんには家族がいると言って、戦に反対していた小蘭花しょうらんかでしたが、東方青蒼とうほうせいそうを選んだからには月主げっしゅとしてげつ族のために覚悟を決めたらしいと知り、強くなったなぁとジーンとしました。

 

いいシーンだったのですが、魔王様が小蘭花しょうらんかに帰るよう言った理由が分かりませんでした。

余命10日の状態で小蘭花しょうらんか1人水雲天すいうんてんに帰らされて、どうしろっていうんだい!?と。

疑問でした。

いいシーンだったんですけどね。

もしかしたら魔王様も色々ありすぎて疲れていたのかもしれませんね。

 

 

小蘭花しょうらんかは夢の中で赤地女子せきちじょしに会い、意味深なことを言われました。

魔王様は太歳たいさい(ですよね?)に会い、手を組めば小蘭花しょうらんかげつ族兵も助けられると言われました。

 

太歳たいさいの目的は自分を12代にわたって封印し続けてきた息山神女しょくさんしんにょですよね?

それなのに魔王様には小蘭花しょうらんかを助けるなんて言っていていいんでしょうか?

 

太歳たいさいは自分のことを誰の心にも潜む最も暗い欲望だと言っていました。

息蘭しょくらん族が太古から滅ぼそうとして、未だに滅ぼせない存在。

 

息山神女しょくさんしんにょは民を守る存在」だと息芸しょくうんの両親は言っていました。(22話)

そして今回、元亀げんきも「世の恨みを消し去り民を守ること」が小蘭花しょうらんかの担うべき定めだと言っていました。

 

もしかして太歳たいさいって概念なんでしょうか?

そして息山神女しょくさんしんにょは人々が太歳たいさいを心に抱かないように、世の中から太歳たいさいを最小化するために尽くす存在、みたいな感じでしょうか?

 

クライマックスに向けて、太歳たいさいも出張ってきてますから、そのうち謎も解決してくれるでしょう。

終わりが近いのは、本当に寂しい気持ちでいっぱいなのですが、でも謎が解けるのは嬉しいです。

 

小蘭花しょうらんかは迎えに来た長珩ちょうこう仙君にも毅然とした態度を取り、自分が息山神女しょくさんしんにょだと言われても動じませんでした。

 

仙族の史書では、息蘭しょくらん族を滅ぼしたのはげつ族だとなっていると知り、”歴史って当てにならねー”とちょっとだけ思ってしまいました。

本当は容昊ようこう仙君が滅ぼしたんですものね。

 

長珩ちょうこう仙君の説得にも耳を貸さず魔王様との愛に生きる決断をした小蘭花しょうらんかの姿を見て、タイミングの重要さを感じました。

もしも1話の段階で長珩ちょうこう仙君が小蘭花しょうらんかに愛を打ち明けていたら…。

もっと前に打ち明けていたら…。

全然違う今がきっとありましたよね。

 

そして。

魔王様が小蘭花しょうらんかを犠牲にすることを決めてしまいました。

 

魔王様によれば、げつ族の兵は8万。

それに対して仙族の兵は20万(29話より)。

10万の兵の封印を解かない限り、この存亡をかけた戦いで滅ぶのはげつ族になってしまいそうです。

だから、決断してしまったんですね。

 

小蘭花しょうらんかを犠牲にすることを納得はできていないけれど、決めてしまった。

魔王様のお父さんが魔王様から七情しちじょうを奪ったのも、げつ族のためでした。

あの時の父親と同じ決断を、魔王様はしたんですね。

 

最初は小蘭花しょうらんかと同じように、巽風そんほうの罠か何かだと思ったり裏があるのだと思ったりしましたが、ここまで見てきて魔王様のお考えは理解できました。

 

理解はできます。

理解はできますが、これでいいはずありません!

一体どうなるの!?