蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #15 あらすじ

 

 

 

長珩ちょうこう仙君が忘川ぼうせんを舟で渡っていると、空から雲中君うんちゅうくんの声が響き戻るよう命じた。

小蘭花しょうらんかを想っているので戻らない、と長珩ちょうこう仙君は宣言した。

長珩ちょうこう仙君は戦神の名をはく奪され、罪囚として昊天塔こうてんとうに閉じ込められた。

 

結黎けつれいは夜更けに物思いにふけっていた。

そこに觴闕しょうけつが現れ「こそこそと何を?」と問いただした。

 

2人はお互いに孤独な身の上だと知り、語り合った。

2人とも、子供の頃から周囲の大人に騙され育った。

東方青蒼とうほうせいそうに救われた觴闕しょうけつは、自分を虐げた者達のような卑劣な真似はしないと誓った。

觴闕しょうけつが「この世で最も信頼される誠実な男になる」と語ると、結黎けつれいは笑い、どうせ踏みにじられるのだから騙されるより騙す方がましだと言った。

2人は分かり合えずに別れた。

 

海市かいしの首領(容昊ようこう仙君)は、結黎けつれい寂月せきげつ宮から出たら捕らえるよう蝶衣ちょういに命じた。

 

小蘭花しょうらんか結黎けつれい骨蘭こつらん東方青蒼とうほうせいそうの血から作った、身を守ってくれる腕輪)を貸し、逃げるよう言った。

東方青蒼とうほうせいそう七情しちじょうの木を治さなけらばならないので、小蘭花しょうらんかは逃げられない。

 

結黎けつれい九幽きゅうゆうまで送るよう小蘭花しょうらんかに頼んだ。

小蘭花しょうらんかの緊張は東方青蒼とうほうせいそうに伝わる。

バレるだろうから、1人で逃げて欲しいと小蘭花しょうらんかは頼んだ。

すると結黎けつれいは”蔵心そうしんの簪”を取り出した。

 

げつ族の始祖鹽女えんにょと仙族の始祖重華ちょうかは愛し合っていた。でもげつ族は仙族に裏切られた。傷ついた鹽女えんにょは自分の心を重華ちょうかに感じさせないように、この蔵心そうしんの簪を作った」

結黎けつれいはそう話した。

三界で心を隠せる神器は幽玉戒ゆうぎょくかい蔵心そうしんの簪だけだ。

 

小蘭花しょうらんか蔵心そうしんの簪を髪に挿し、結黎けつれいと共に出発した。

 

蝶衣ちょういが2人の前に現れた。

小蘭花しょうらんか骨蘭こつらん結黎けつれいに渡すと、身を守って逃げるよう言い蝶衣ちょういの前に立ちふさがった。

 

東方青蒼とうほうせいそうの手に傷が現れた。

そこに結黎けつれいが戻って小蘭花しょうらんかを助けて欲しいと頼んだ。

 

蝶衣ちょういに攻撃され、命簿めいぼが奪われそうになった時、長珩ちょうこう仙君が現れ小蘭花しょうらんかを助けた。

小蘭花しょうらんかは気を失った。

 

小蘭花しょうらんかが目覚めると、そこは司命しめい殿だった。

小蘭花しょうらんかは、東方青蒼とうほうせいそうが丁重に扱うのは間者だからではなく、命簿めいぼを修繕させるためだと長珩ちょうこう仙君に話した。

 

海市かいし東方青蒼とうほうせいそうもこの命簿めいぼを狙っている。

命簿めいぼを修繕し謎を解けば間者でないと証明できると考えた小蘭花しょうらんかは、修繕を開始した。

 

小蘭花しょうらんかを助けたのは、長珩ちょうこう仙君に化けた容昊ようこう仙君だった。

すすんで命簿めいぼを修繕させるため化けたのだ。

小蘭花しょうらんかがいるのは、容昊ようこう仙君が千重幻境せんちょうげんきょうの中に作った幻の司命殿だ。

海市かいし息山神女しょくさんしんにょ命簿めいぼも手に入れていた。

 

 

東方青蒼とうほうせいそう海市かいしに殴り込み、千重幻境せんちょうげんきょうの中に入った。

何万も映し出される小蘭花しょうらんかの中から、本物を見つけなければ小蘭花しょうらんかにはたどり着けない。

 

修繕が終わった命簿めいぼには、『謝惋卿しゃわんけい』という人間の名が記されていた。

小蘭花しょうらんかは、机に東方青蒼とうほうせいそうが付けた傷がないことに気づき、長珩ちょうこう仙君が偽物だと見破った。

命簿めいぼを持って逃げようとすると、海市かいしの首領は小蘭花しょうらんかを攻撃し命簿めいぼを奪った。

 

東方青蒼とうほうせいそう千重幻境せんちょうげんきょうを破った。

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうが助けに来たと言ったが、首領は命簿めいぼが欲しいだけだと吐き捨てた。

 

東方青蒼とうほうせいそう命簿めいぼ小蘭花しょうらんかに渡すと、首領を倒し素性を確かめようとした。

蝶衣ちょういが現れ、首領は逃げた。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかが逃げたと思い、不機嫌だった。

結黎けつれいを助けたかっただけで逃げたわけではないと小蘭花しょうらんかは伝えた。

どこへ行くにも報告するよう、東方青蒼とうほうせいそうは命じた。

 

東方青蒼とうほうせいそう化魂鼎かこんていを破壊すると、海市かいしの霧と風雪はやみ、空は晴れた。

霧と風雪は祟気すいきにされた犠牲者の怒りと絶望が呼んだものだった。

 

小蘭花しょうらんかは修復した命簿めいぼ東方青蒼とうほうせいそうに渡した。

修繕できたのは、長珩ちょうこう仙君に成りすまされたからだと知った東方青蒼とうほうせいそうは不機嫌になった。

 

小蘭花しょうらんかは、2人だけの思い出があったから司命殿が偽物だと分かったのだと伝えた。

そして、何万もの小蘭花しょうらんかの中から本物の小蘭花しょうらんかに気づけたのか聞いた。

「幾千万本のうり二つの蘭の花の中にいても、私はお前を見つけ出せる」

東方青蒼とうほうせいそうは答えた。

 

小蘭花しょうらんかは嬉しくて泣いた。

司命しめいと同じことを言ってくれたからだ。

小蘭花しょうらんかは気を失った。

 

蝶衣ちょういは瀕死の容昊ようこう仙君を息山しょくさんに連れて行き、凶神に救いを求めた。

すると赤い稲妻を帯びた黒い靄が現れた。

東方青蒼とうほうせいそうにやられたと伝えると、凶神は「面白くなりそうだ」と言って容昊ようこう仙君を治療した。

容昊ようこう仙君は、息山神女しょくさんしんにょ息芸しょくうんを見つけたので凶神を解き放つためここにいずれ連れてくると約束した。

 

小蘭花しょうらんかが目覚めたのは、女ばかりの猟師の集落だった。

東方青蒼とうほうせいそうは魚を焼いて小蘭花しょうらんかに食べさせてくれた。

小蘭花しょうらんかは、出かける時は必ず伝えると約束した。

 

小蘭花しょうらんか蔵心そうしんの簪を付けていることに気づいた東方青蒼とうほうせいそうは、持っていてもいいが外すよう命じた。

心の中を東方青蒼とうほうせいそうに知られたくないと言って、小蘭花しょうらんかは拒んだ。

以前は心の中を知られても気にしなかったのに、なぜ今は気にするのか東方青蒼とうほうせいそうは詰問した。

小蘭花しょうらんかは何も答えなかった。

 

 

 

 

感想

 

甘々―!

なにこれ?付き合ってる?付き合ってるよね、これ?

え?付き合ってないの?

結婚しててもおかしくないですよね?どういうこと?

もう大混乱。

甘すぎて涙出ました。

 

興奮のあまり先走りました。

最初から感想書きます。

 

長珩ちょうこう仙君は、雲中君うんちゅうくんにバレ、昊天塔こうてんとうに閉じ込められてしまいました。

これは化ける案を思いついた容昊ようこう仙君がチクったのでしょうか?

親友だからチクってはいなくて、長珩ちょうこう仙君が捕らえられたことを知ってから案を思いついたパターンでしょうか?

2人の友情は本物だと思っているので、後者だと信じたい。

 

長珩ちょうこう仙君が、やっと雲中君うんちゅうくん小蘭花しょうらんかを愛していると言ってくれて、良かったです。

高まりました!

しかし長珩ちょうこう仙君を昊天塔こうてんとうに入れるとは…。

雲中君うんちゅうくんの過激さに驚きました。

 

5話で雲中君うんちゅうくん長珩ちょうこう仙君を呼び出し、功績の多い息蘭しょくらん族の息山神女しょくさんしんにょという許嫁がいるのに他の者を想ってはいけないと言っていました。

 

許嫁以外を想ってはいけない、という命令自体 心を縛るもので強制が難しいです。

それを命じた時も驚きましたが、まさか昊天塔に入れるとは。

相手がげつ族の間者と思われている小蘭花しょうらんかで、長珩ちょうこう仙君が色々掟を破ってるから?

東方青蒼とうほうせいそうが復活したのに、戦神を昊天塔こうてんとうにいれるなんて、仙族にとってはかなりのマイナスだとおもうのですが。

何か裏があるんでしょうか?

 

結黎けつれい觴闕しょうけつは2人とも孤独に、大人に虐げられて育ちました。

觴闕しょうけつが魔王様に救われたのに対し、結黎けつれいは今も自分1人で生きています。

だから2人の考え方は違っている。

觴闕しょうけつは誠実に生きようとし、結黎けつれいはそんな風に生きても裏切られるのだから裏切った方がましだと笑う。

 

結黎けつれい小蘭花しょうらんかのことを親友だとは全く思っていないけれど、利用するために「親友」とうい言葉を使っているのだと思っていました。

かなり怪しいお姉さんだと思っていました。

けれど今回、小蘭花しょうらんかに守られたことで、結黎けつれいは魔王様を呼びに戻りました。

 

もともと優しい心を持っている結黎けつれいの心に、他人を信じる気持ちが生まれてくれたら嬉しいです。

觴闕しょうけつとの恋愛フラグが今回たったように思えるので、觴闕しょうけつ小蘭花しょうらんかで荒んだ結黎けつれいの心を癒やしてあげて欲しいです。

 

14話で結黎けつれい海市かいしの者に追われていると聞いた時は、下っ端に追われているのだろうと思っていました。

ところが結黎けつれいを狙っているのは容昊ようこう仙君でした。

一体何をしたのよ、結黎けつれい

蔵心そうしんの簪を持っていたことと関係あるんでしょうか?

何で持ってたの?あんなお宝。

 

あれだけ修繕できなかった赤地女子せきちじょしの命簿が、あっさりと修繕できました。

魔王様は長珩ちょうこう仙君が頼んだから すぐに修繕したと思ったようですが、よく見ると、長珩ちょうこう仙君は小蘭花しょうらんかに修繕するように言っていません。

 

海市かいしの者達も魔王様もこの命簿を狙っていると知った小蘭花しょうらんかが、この命簿めいぼの謎を解けば間者でないと証明できるかもしれないと考え自発的に修復をしました。

 

小蘭花しょうらんかは机に傷がないことで長珩ちょうこう仙君が偽物だと気付きました。

天然タラシな魔王様は小蘭花しょうらんかを助けましたが、小蘭花しょうらんかが逃げたと思っていて不機嫌!

小蘭花しょうらんかが必死に機嫌を直そうとしてるのが可愛かったです。

 

魔王様はナチュラルに甘々な言葉を連発し、小蘭花しょうらんかはうれし泣き。

今回、魔王様と一緒にいる小蘭花しょうらんかがずっと笑顔で嬉しそうで、しかも魔王様に心を知られたくないとか言い出しました。

小蘭花しょうらんかの心に変化が!?

これは何ですか?恋なんですか?

 

新キャラの凶神が登場。

場所は息山しょくさん

息蘭しょくらん族が生息してそうな場所になぜあんな凶悪そうなものが?

 

息蘭しょくらん族は長らく太歳たいさいを封印してきた。もし(息山神女しょくさんしんにょが)落命したのなら、とうに太歳たいさいが現れ三界は乱れているはず」

と5話で雲中君うんちゅうくんが話していました。

それに対して長珩ちょうこう仙君は、太歳たいさいの話は神話にすぎないと返していました。

 

凶神=太歳たいさいでしょうか?

(3話の魔王様と觴闕しょうけつの会話の中で凶神=太歳たいさいと語られていました。)

息山神女しょくさんしんにょである小蘭花しょうらんかが本来の力を失っているから、封印が弱まっているんでしょうか?

謎です。

 

新たな謎が生まれましたが、今回も楽しませていただきました。

次話、見てきます!