蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #9 あらすじ

 

 

 

東方青蒼とうほうせいそうを小舟で送り出した小蘭花しょうらんかは、寂しさをこらえ“大強たいきょうのためだ”と辛い心に言い聞かせていた。

 

觴闕しょうけつが確認すると、小蘭花しょうらんかの身体は回復していた。

霊力が回復しなかったのは大強たいきょうの身を案じていたからだと東方青蒼とうほうせいそうは気づいた。

東方青蒼とうほうせいそうは、正体を知っていたら小蘭花しょうらんかは命懸けで自分を守っただろうかと觴闕しょうけつに問いかけた。

 

觴闕しょうけつは身体が回復した小蘭花しょうらんか命簿めいぼの修繕をさせようと言ったが、東方青蒼とうほうせいそうは眠る小蘭花しょうらんかを寝台に運び休ませた。

そして自分の血から作った骨蘭こつらんを見えない腕輪にして小蘭花しょうらんかに贈った。

東方青蒼とうほうせいそうがそばにいなくても、骨蘭こつらん小蘭花しょうらんかを守ってくれる。

 

長珩ちょうこう仙君は祟気すいきについて尋ねるため、海市かいしの首領を訪ねた。

首領は、突然現れた謎の男が祟気すいきを持ちこんだと説明し、蝶衣ちょういの背中の傷を見せた。

蝶衣ちょういの背中では業火ぎょうかが燃えていた。

 

三界の中で業火ぎょうかを操れるのは東方青蒼とうほうせいそうのみ。

謝罪し立ち去ろうとする長珩ちょうこう仙君に、首領は 謎の男が蘭の精を連れていたと伝えた。

息山神女しょくさんしんにょを守る東方青蒼とうほうせいそうを倒すため、首領は長珩ちょうこう仙君を利用しようと考え情報を伝えたのだった。

 

今日は命名式だ。

東君とうくんは仙女を真の姿に基づきけんこんしんそんかんこんの8つに分類する。

命名式では試験に通った仙女たちの職を元亀げんきが真の姿に基づいて決める。

 

順番が来て、小蘭花しょうらんか元亀げんきに会いに行った。

元亀げんき小蘭花しょうらんかのことを”旧友”と呼び、その時が来れば自分の運命が分かると言った。

小蘭花しょうらんかの職は決まらず、やり直しても同じだった。

 

雲中君うんちゅうくん小蘭花しょうらんかが仙族ではないのかもしれないと考え、三生さんせいに確かめさせた。

小蘭花しょうらんかはどの系統にも属さないことが判明した。

 

雲中君うんちゅうくん小蘭花しょうらんかげつ族の間者と判断し捕らえさせようとした。

すると業火ぎょうか小蘭花しょうらんかを守った。

小蘭花しょうらんかは腕輪に気づき腕輪を捨てた。

雲中君うんちゅうくん小蘭花しょうらんかを吊し上げ痛めつけ東方青蒼とうほうせいそうの居場所を吐かせようとした。

 

その頃東方青蒼とうほうせいそうは、司命しめい殿にやって来た長珩ちょうこう仙君と場所を移し戦っていた。

容昊ようこう仙君(海市かいしの首領)も援軍に駆け付けた。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかの異変に気づき、助けに行った。

雲中君うんちゅうくんをはじめ、その場にいた者は皆東方青蒼とうほうせいそうに向けて攻撃を放ったが、攻撃は全く通じなかった。

小蘭花しょうらんかに尋ねられ、東方青蒼とうほうせいそうは自分が東方青蒼とうほうせいそうだと認め小蘭花しょうらんかに腕輪をつけた。

 

東方青蒼とうほうせいそうは必ず3万年前の恨みを晴らすと宣言し小蘭花しょうらんかを抱きかかえ立ち去った。

すると、小蘭花しょうらんかを解き放てと言って長珩ちょうこう仙君が立ちはだかった。

 

東方青蒼とうほうせいそう四水宝珠しすいほうじゅを破壊した。

四水宝珠しすいほうじゅは4つの水源を管理する。

すぐに直さなければ雲夢澤うんむたくの皆が苦しむことになる。

それでも小蘭花しょうらんかを取り返す方を優先しようとする長珩ちょうこう仙君を側近の青川せいせんが引き留めた。

長珩ちょうこう仙君は四水宝珠しすいほうじゅの修理に向かった。

 

東方青蒼とうほうせいそう蒼鹽海そうえんかいへ連れて行くため小蘭花しょうらんかを舟に乗せ忘川ぼうせんを渡ろうとした。

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうについてのうわさ話をしたことなど、全てを謝罪し帰ろうとした。

帰れば逆賊として捕まると東方青蒼とうほうせいそうが言うと、小蘭花しょうらんかは「今すぐ帰りたい」と言って泣きだした。

 

蒼鹽海そうえんかいでは、東方青蒼とうほうせいそうの弟・巽風そんほう月尊げっそんの座を狙う南北の幽王と争っていた。

巽風そんほうは追い詰められ、1晩持たないと聞いた東方青蒼とうほうせいそうは、觴闕しょうけつを龍の姿にして小蘭花しょうらんかと共に乗り先を急いだ。

 

 

 

 

感想

 

前回、いくら手を尽くしても小蘭花しょうらんかが9割しか回復しないことに魔王様は頭を悩ませていました。

觴闕しょうけつ涌泉ようせん宮で長珩ちょうこう仙君に仕えるという夢がかなわなかったからではないかと言っていましたが、今回真の理由が判明しました。

かくまっている魔王様のことが心配だったからえーん

 

小蘭花しょうらんかが身体を病むほど自分のことを気にかけていたと知り、魔王様は自分の正体を知っても同じように小蘭花しょうらんかは命懸けで守っただろうかと觴闕しょうけつに問いかけました。

2人の距離がどんどん縮まっているのをひしひしと感じ、ときめき散らかしています。

 

大強たいきょうの正体を小蘭花しょうらんかが知ってしまいました。

ついでに雲夢澤うんむたくの皆さんも東方青蒼とうほうせいそうがすぐ近くにいたことを知りました。

 

小蘭花しょうらんかには、戦勝記念日に作る餅の絵を 来年こそもっと似た絵で描いてあげて欲しいです。

今年は全く似てなかったですからねっ。

 

魔王様は今回も小蘭花しょうらんかに甘々でにやにやしながら見守らせていただきました。

觴闕しょうけつは今までの魔王様の献身的な看護が、命簿めいぼを治すためだと信じているので、早く命簿めいぼを修復させましょうというスタンスです。

 

それに対して魔王様は小蘭花しょうらんかのことを第1に考えて眠らせてくれて、命名式に出させてくれて。

自分の大願成就よりも小蘭花しょうらんかの気持ちを優先してくれたのでした。

 

小蘭花しょうらんか涌泉ようせん宮では働けなかったものの、試験には受かったので命名式という職業決定の儀式がありました。

元亀げんきが真の姿に基づき職業を決めるという話を聞いた時、ついに小蘭花しょうらんか息山神女しょくさんしんにょだということが判明し長珩ちょうこう仙君との結婚という流れになるのかな、と期待しながら見守っていました。

 

元亀げんき小蘭花しょうらんか息山神女しょくさんしんにょだと気付き職業を決めませんでした。

けれどそのことを元亀げんきは誰にも言わないのでした。

職業が決まらないことを不審に思った雲中君うんちゅうくん三生さんせいに調べさせ、小蘭花しょうらんかは何にも属さないと判明。

 

そして雲中君うんちゅうくん小蘭花しょうらんかげつ族と判断しました。

「はぁ?雲中君うんちゅうくん無能かぁ?」と私は悪態をつきながら流れを見守っていました。

 

容昊ようこう仙君だって元亀げんきだって気づいているのに、一番偉い(修行中のお父さんの次に偉いのかも)あなたが気づかないんですか?プークスクスと笑っていました。

そしたら、小蘭花しょうらんか業火ぎょうかが守ってしまいました…。

 

OMG!

自分の血で作った腕輪をくれるなんて、魔王様優しい♪と思って見ていたシーンにこんな罠が隠されていたとは…。

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうに守られながら去りました。

こんなのじゃ、小蘭花しょうらんか息山神女しょくさんしんにょだと水雲天すいうんてんの皆さんに気づいてもらえるのはまだまだ先になりそうですね。

 

今までの小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうのやり取りを微笑ましく見ていたので、正体を知った小蘭花しょうらんかが魔王様に対して委縮してしまうのが少し心配です。

 

小蘭花しょうらんか雲夢澤うんむたくでは逆賊扱いされてしまったので、雲夢澤うんむたくには戻れなさそうですね。

これからは蒼鹽海そうえんかいで生きていくのでしょうか!?

どんな所なのか、楽しみです。