蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #10 あらすじ
東方青蒼が觴闕に乗って戦場につくと、月族兵たちは戦を止めひれ伏した。
南北の幽王と巽風も東方青蒼に対し臣下の礼をした。
東方青蒼が帰還を宣言すると、月族兵たちは歓喜の声を上げた。
長珩仙君は四水宝珠の修繕を終え雲中君に報告した。
東方青蒼を成敗するため蒼鹽海に行きたいと長珩仙君は願い出たが、雲中君は救いたい者がいるのだろうと見抜き願いを却下した。
小蘭花は寂月宮の噬仙楼を住処として与えられた。
噬仙楼の「すい」の字は「噬う」という字だと聞いた小蘭花は、かつて東方青蒼が好物は仙女だと話していたことを思い出した。
噬仙楼は仙女を食らう場所なのだと勘違いした小蘭花は、恩知らずだと觴闕に抗議した。
觴闕は噬仙楼はただの寝殿で、他にも誅仙亭や弑神塢など水雲天平定を願い名付けられた建物があるのだと教えた。
東方青蒼は息蘭聖印を解く方法を見つけた。
「息蘭全書」によれば、同心呪でつながる者のどちらかを承影剣で殺せば解ける。
承影剣は太古の戦で砕け破片となって四方に散った。
觴闕は破片を探す役を請け負った。
東方青蒼が任じた小蘭花の世話係たちは、小蘭花が平凡で力も弱いことを見て取り見下した。
そして東方青蒼が見初めたのだろうかと噂しあった。
東方青蒼が寂月宮にある最高の薬を小蘭花に与えたためだ。
自分に対し謙った態度を取る小蘭花に、東方青蒼は今までと同じように接すればよいと言った。
すると小蘭花は、自分には好きな人がいるのだから諦めてほしい、好きでないのなら家に帰してほしいと頼んだ。
東方青蒼が衆目の前で小蘭花を連れ去ったのだから、小蘭花の居場所はここにしかない。
東方青蒼はそう教えると、修繕するよう言って赤地女子の命簿を渡した。
巽風は東方青蒼に蒼鹽海の神器幽玉戒を返した。
指輪型の幽玉戒を身につけておけば、小蘭花の感情に惑わされることはなくなる。
巽風は最愛の父を殺した東方青蒼を恨んでおり、無礼な態度を貫いた。
小蘭花は体に傷を負い、初めて家を離れたことで不安な気持ちを抱えている。
觴闕から報告を受けた東方青蒼は、最も腕の立つ大工を呼び寄せた。
容昊仙君は東方青蒼が赤地女子の命簿に気づいたのではないかと恐れていた。
3万年前の大戦の際、赤地女子は業火で傷を追った。
業火による傷は転生しても残る。
転生先を東方青蒼が知れば、赤地女子の元神を使い月族兵の封印を解こうとするはずで、封印を解けば赤地女子の元神は消滅する。
赤地女子は復活できなくなり容昊仙君の努力は無駄に終わる。
容昊仙君は東方青蒼が命簿について知っているか探るよう間者に命を出した。
小蘭花が東方青蒼に呼ばれて向かうと、そこは司命殿だった。
小蘭花は顔を輝かせ、大喜びで司命殿中を確認して回った。小蘭花は本物の司命殿だと思っていた。
けれど東方青蒼の「特別に建てさせた」という言葉で、ここが本物の司命殿ではないことを知った。
「本当の家に帰りたい」
小蘭花は東方青蒼の腕を掴み頼んだ。
東方青蒼は、正体を知っていても同じように司命殿で匿ったか小蘭花に尋ねた。
すると小蘭花は東方青蒼の腕を放し しばし言葉を失った。
小蘭花は長珩仙君にも誰にも話さないから家に帰してほしいと頼んだ。
すると東方青蒼は激高し、願いは全て叶え寛容に接してきたのになぜ帰りたがるのか問い詰めた。
小蘭花が何も言えないでいると、東方青蒼は司命殿に留まっていたのは同心呪のせいで、本当は不快に思っていたと話し立ち去った。
東方青蒼は承影剣の欠片の捜索を急ぐよう觴闕に命じた。
小蘭花は食を断ち治療を拒んだ。
寒さにやられ虫の息となった小蘭花が死ぬ前に東方青蒼に話したいことがあると言っている。
そう報告を受け、東方青蒼は会いに行った。
小蘭花は東方青蒼を外に連れ出すと、隙を見てキスをし…?
感想
長珩仙君のセリフから、魔王様と小蘭花が司命殿で過ごしたのは10日ほどのことだったと知り、その短さに驚きました。
もっと長く一緒に暮らしていたと錯覚するほど2人で過ごした時間は密度が高かったように感じました。
そして10日間で胸の痛みを覚えるほど小蘭花を好きになっていた魔王様。
早すぎーっ。
でも、そういうの、なんていうか、その、好き。
魔王様が蒼鹽海に帰還なさいました。
内乱は魔王様の帰還であっさり解決。
それだけ圧倒的な強さだということなのでしょう。
息蘭聖印を解く方法も見つけ、神器・幽玉戒をゲットしたことで小蘭花の感情に惑わされることもなくなった魔王様。
司命殿に戻って来られたんだとはしゃぎ喜ぶ小蘭花を見つめる魔王様のお顔は慈愛に満ちていました。
けれど本当の司命殿ではないことに気づいた小蘭花の顔からは歓喜の表情は消えました。
小蘭花が喜んでないことに気づいた魔王様の表情も曇りました。
司命殿ではそこそこ親切にしたのだから帰してほしいと小蘭花は頼みました。
魔王様は「私が東方青蒼だと知っていても同じことをしたか?」と問いかけました。
この質問は前回も觴闕に対してしていて、あの時は觴闕に分かるはずもないと言って質問を取り下げていました。
今回、魔王様は本人に聞いてみたんですね。
それだけこの質問は魔王様にとって重要な質問だった。
もしかして、魔王様にとって“月尊の息子”や、“月尊”としてではなく、ただの大強として接してくれたのは小蘭花が初めてだった、とか…?
ただの大強として過ごす日々が魔王様にとってプレシャスなものだったとか…?
だから大強という名前を受け入れてた?
妄想がはかどりまくりました。
どうしたらこんなに可愛い後期高齢者も真っ青な高齢者になれるんでしょうか。
そういえば魔王様って一体いくつ?
3万歳以上なのは間違いないですが、一体何歳なんでしょうか。
何歳でもいいですが、とにかく魔王様が可愛すぎました。
長珩仙君の名に反応してしまう魔王様も、小蘭花を傷つけるような言葉を言ってしまう魔王様も可愛すぎました。
8話から(?)魔王様は長珩仙君の名を小蘭花から聞くと不機嫌になりますよね。
可愛すぎる。
自制できないほど、魔王様の心は帰りたがる小蘭花のせいで傷ついていたのだと思われます。
全て望みを叶え寛容に接すれば小蘭花は喜ぶと思っていた、けれど思い通りにならなくて意地悪をしてしまったって感じで、子供みたいな可愛さが尊すぎました。
容昊仙君の事情も見えて来ました。
彼にとって赤地女子の転生先を東方青蒼に突き止められてしまうことが最も怖いことのようです。
東方青蒼が赤地女子の元神を使い10万の月族兵を復活させれば赤地女子は復活できなくなってしまう。
容昊仙君は赤地女子の元神を修復する息山神女と復活を妨げる東方青蒼を同時に見つけてしまったんですね。
すでに病んでる容昊仙君ですが、もしも赤地女子が復活できなくなったらどうなるのかちょっと見てみたいです。
たぶんそうはならないと予想しているので、その場面を見られる日は来ないでしょうが。
最後、小蘭花は段差を利用し身長差を解消すると一気に魔王様の唇を奪いました。
小蘭花は一体何を考えているんでしょうか?
1話では、2人の唇が触れた瞬間入れ替わりが起きました。
小蘭花は魔王様の身体に入って魔王様になりすまし本当の家に帰ろうとしてるんでしょうか?
でも8話で水中でキスした時は入れ替わりは起きませんでしたよね。
できることなら入れ替わって欲しいなぁ(願望)
あの可愛い魔王様とか、超カッコイイ小蘭花がまたみたい。
何が起こるか分かりませんが、テンション上げて来週を楽しみにしてます!