蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #4 あらすじ
東方青蒼は長珩仙君に捕らえられ、匿った小蘭花は長珩仙君に失望された。
長珩仙君の振り下ろした刃が小蘭花に…。
その瞬間、小蘭花と東方青蒼は飛び起きた。
夢だったのだ。
東方青蒼は久しぶりに”恐怖”を感じた。
早く赤地女子の命簿を修復させたい東方青蒼は、小蘭花を起こしに来た。
まだ寝ていたい小蘭花は「退屈なら外で花の本数でも数えてればいいでしょ」と言った。
すると東方青蒼の額で息蘭族の紋章が輝き東方青蒼は花の本数を数えだした。
東方青蒼は觴闕を呼び出し、息蘭族の秘術が記された「息蘭全書」を持ってくるよう命じた。
「息蘭全書」を読み、かけられた術が同心呪であると東方青蒼は知った。
同心呪をかけられると、かけた者と同じ気持ちを持ち、同じように傷つき、命に抗えなくなる。
小蘭花は自分が息蘭族であると気付いていない。
そのような者に術は解けない。
命簿を修復させ赤地女子を見つけ出し、月族兵の封印を解いて仙界を討つのを優先しようと東方青蒼は考えた。
命簿を修復させたいが、小蘭花はお腹が減ったと言って東方青蒼と一緒に食事をした。
まだ名前を知らないことに気づいた小蘭花は、名前を尋ねた。
東方青蒼が「東方」と言うと、小蘭花は死んだ東方青蒼と同じ苗字は良くないと言って、伝説の東方青蒼の話を始めた。
東方青蒼がいかに醜悪で汚らしく臭いかを説明する小蘭花の話に、東方青蒼は耳を傾けた。
東方青蒼の好物は仙女で、これまでに8000以上の仙女を食べたと東方青蒼(本人)は話した。
いつの間にか東方青蒼の名前は「大強」になっていた。
食事の後、小蘭花は花の精達と3万年前の戦乱を描いた本を読んだ。
大戦の勝利と月尊封印を祝う記念日が近い。
小蘭花はお祝いの餅を東方青蒼に教えながら一緒に作った。
小蘭花は餅に自分の想像する醜悪な東方青蒼の顔を書き、赤地女子の剣に見立てた木の棒で刺した。
東方青蒼は小蘭花が全く修復をせず、1日が潰れたことに気づいた。
術を解くため、蔵心の簪を探すよう、東方青蒼は觴闕に命じた。
小蘭花は夜空を見ながら、”大強はすぐ怒り 頭も悪く 1日中うるさいが根は悪くない。大罪を犯した訳ではないだろうに昊天塔に長くいたのは可哀想だ”と思った。
翌日、小蘭花は命簿の修復に取り掛かったが倒れてしまった。
医術の心得のある觴闕が診て、霊力が消耗していて倒れたようだと分かった。
命簿の修復は小蘭花の霊力が完全に回復しなければできないが、息蘭族は特殊で回復にどれだけかかるか未熟な觴闕には分からなかった。
100年かかるかもしれないし、回復しないかもしれない。
長珩仙君は自分の霊力を使い神芝丸を作っていた。
傍らには小蘭花にもらった蘭の花が木箱に入れられ置いてある。
500年前、まだ人の形になったばかりで仙女でもなかった小蘭花は、傷ついた長珩仙君の止血をしたのだった。
当時の小蘭花は、長珩仙君のことを知らなかった。
觴闕は術を解く方法を捜しに行くので、小蘭花の世話は東方青蒼がしなければならない。
東方青蒼は「息蘭全書」を読み世話の仕方を学んだ。
”早朝の無根水(朝露)が一番良い”という記述を見つけた東方青蒼は、翌朝朝露を集めに行った。
長珩仙君は出来上がった神芝丸を司命殿に届けに来たが、雲中君から呼び出しを受け残念そうに帰っていった。
目覚めた小蘭花は東方青蒼を捜し回ったがいなかった。
出て行ったのだと、小蘭花は喜んだ。
感想
魔王様本人の前で、自分の想像する醜悪で臭く汚い東方青蒼の話をする小蘭花に笑い、ついに炸裂した魔王様のツンデレ攻撃に深手を負わされた回でした。
小蘭花が書物で読んだという東方青蒼像が実際の魔王様と違いすぎて大笑いしました。
特に「数万年歯を磨かず顔も洗わずその口臭は吐き気を催すほど」というのが一番笑いました。
勝った側である水雲天の史書編纂に携わる人たちが、東方青蒼の極悪性を強調するために作った設定でしょうか?
真面目な顔して編纂作業してる人たちが考えたのだと思うとすごく笑えます。
魔王様本人は、仙女が好物で8000人以上食べたと仰っていましたが本当でしょうか。
食べ物だと思っている対象と恋愛できる?大丈夫?
ヴァンパイアもしょっちゅう食べ物と恋愛してるから魔王様も大丈夫でしょうか。
期待してますので、よろしくお願いします。
いつの間にか魔王様の名前は大強ということになっており、魔王様も特に突っ込まず受け入れています。
小蘭花に対しては大変寛容でいらっしゃいます。
今回一番笑ったのは、小蘭花が餅に描いた東方青蒼です。
小蘭花は東方青蒼がいかに醜悪かということを話していたので、どんな絵を描いたのか期待していたのですが、想像していたよりも可愛かった!
小蘭花は自分で東方青蒼の「髪は地に着くほど長く 蚤がわく」と言っていたのに、この絵の東方青蒼は髪の毛がない!
けれど小蘭花はこの絵が東方青蒼に「そっくりだわ」と言って笑っていました。
そこだけ突っ込みたかった。
東方青蒼が死んだことを知らなかったせいで、魔王様が馬鹿だと思われてるのも面白かったです。
最弱のふわふわ女子に翻弄される最強の男、最高!
息蘭族のお世話方法を勉強し、朝露が一番いいと知った魔王様。
朝露を1滴1滴集めるなど ごめんだ と言って立ち上がりました。
觴闕は、命簿はどうするんですか…と口を挟もうとしましたが、魔王様は”術さえなければ殺してたんだ、奉仕などしない、ふざけるな”と仰いました。
場面が切り替わり長珩仙君の神芝丸が出来上がりました。
嬉しそうに出来上がった神芝丸を見つめる長珩仙君。
そして場面が切り替わったら、魔王様朝露集めてました。
”♪僕の全ては君のため♪”と歌う曲が流れる中、朝陽の差す森で朝露を1滴1滴集める魔王様。
この瞬間、吐血しました。
あぁ、もう私はダメなんだな、と思いました。
向こう岸にいるご先祖様たちが、お迎えに来たような気がしました。
こんなテンプレツンデレにやられたことが少し悔しくもあり。
でも満足です
敗因は長珩仙君のシーンに切り替わったことで油断していたことだと思われます。
次からは、油断せずに見ようと思いました。
小蘭花と長珩仙君はどうやらがっつり両思いみたいです。
自分の霊力を削って作った神芝丸を小蘭花に届けに来た長珩仙君。
けれど呼び出しを受けて戻ってしまった。
両思いでも、思いが通じるとは限らない。
ちょっと切ない気持ちになりました。