蒼蘭訣(そうらんけつ)~エターナル・ラブ~ #5 あらすじ

 

 

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうが去ったことを喜びつつも、いなくなって活気がなくなったことを寂しがり、再び捕まり昊天塔こうてんとうに戻されたら次はどれほど長く孤独な日々を過ごすのだろうかと案じた。

 

小蘭花しょうらんかの話を聞いていた東方青蒼とうほうせいそうは、集めた朝露を差し出し小蘭花しょうらんかの好む温度になるよう温め、熱すぎだと言われると冷ました。

小蘭花しょうらんかは薬草と花の蜜を加えて朝露を飲んだ。

 

雲中君うんちゅうくん長珩ちょうこう仙君を呼び出し、息山神女しょくさんしんにょの婚約者に想い人がいてはいけないと言って手巾を取り出した。

長珩ちょうこう仙君が大切にしている手巾だ。

 

兄に釘を刺された長珩ちょうこう仙君は、手巾を蘭の花の入った箱にしまい神芝しんし丸も処分した。

長珩ちょうこう仙君は、500年前小蘭花しょうらんかに「私が守ってあげる」と言われた日のことを思い出していた。

 

蘭に寒さは禁物なのに、小蘭花しょうらんかの部屋は日陰で冷える。

東方青蒼とうほうせいそう蒼鹽海そうえんかいの地の裂け目から長明火ちょうべいか(太古から燃え永遠に消えない火)を取ってきて差し入れた。

 

小蘭花しょうらんか東方青蒼とうほうせいそうに深く思われているのを実感し、好きな人がいると伝えたが「誰を想おうとお前は私のものだ」と言われてしまった。

 

息蘭しょくらん全書」を読み朝いちばんの日の光が良いと学んだ東方青蒼とうほうせいそうは、水雲天すいうんてんで最も朝日の当たる雲中水閣うんちゅうすいかく雲中君うんちゅうくんの御殿)に隠れ身の術をかけて小蘭花しょうらんかを連れて行った。

2人は一緒に日の出を見た。

小蘭花しょうらんかは喜び、東方青蒼とうほうせいそうにお礼を言った。

 

東方青蒼とうほうせいそうは、数日間教科書通りの生活を小蘭花しょうらんかにさせた。

しかし小蘭花しょうらんかの力は回復しない。

なぜなのか、と頭を悩ませていると急激な腹痛に襲われた。

 

小蘭花しょうらんか無極乾坤丹むきょくけんこんたんを飲み苦しんでいた。

草は火に弱い。

小蘭花しょうらんかに火の薬である無極乾坤丹むきょくけんこんたんは合わないのだ。

 

東方青蒼とうほうせいそう小蘭花しょうらんかの体から陽の火を除くと腹痛は治まった。

すると小蘭花しょうらんかは師匠に会いたいと言って泣きだした。

以前小蘭花しょうらんかが病になった時には、司命しめいが百花のあつものを作り飲ませてくれたそうだ。

 

小蘭花しょうらんかの悲しみは東方青蒼とうほうせいそうにも伝わってくる。

あまりに悲しみが深いので、東方青蒼とうほうせいそうは百花のあつものを作り小蘭花しょうらんかに飲ませた。

 

味はまずかったが、小蘭花しょうらんかは嬉しくて泣いた。

 

精気の無かった司命しめい殿の花に精気が戻っているのを見た東方青蒼とうほうせいそうは、秘訣は身体ではなく心にあるのだと気付いた。

何をすれば小蘭花しょうらんかが喜ぶだろうかと東方青蒼とうほうせいそうは考えた。

 

 

 

 

感想

 

小蘭花しょうらんかを回復させて赤地女子せきちじょし命簿めいぼを修復させげつ族兵の封印を解きたい魔王様。

小蘭花しょうらんかを回復させるために息蘭しょくらん族の育て方を一生懸命勉強し実践しました。

 

こんなに好かれていると小蘭花しょうらんかは勘違い(?)し、きちんと断ろうと好きな人がいることを伝えました。

しかし魔王様からは、そんなの関係ないお前は俺のものだ と一見甘い言葉を言われてしまうというスパイラルに陥っています。

いいぞ、もっとやれ!

 

朝露を大量に集めてきた魔王様。

一体何時間かかったんだろう、と考えてしまうくらい大量でした。

 

せっかく適温にしたのに小蘭花しょうらんかは花の蜜を入れて飲むと言い出し、その場で飲みませんでした。

ご立腹の魔王様は朝露を捨てようとし、思いとどまりました。

けれど朝露がこぼれてしまい慌てる魔王様。

お可愛らしかったです。

 

長珩ちょうこう仙君はお兄ちゃんに好きな人がいるのを気付かれ、釘を刺されてしまいました。

あのハンカチもどうやら小蘭花しょうらんかにもらったものだったんでしょうね。

 

ところで、婚約者がいたら想い人がいてはいけない世界観らしいことに、驚きました。

てっきり男の人は何人でも奥さんがいていい世界観だと思い込んでいたのです。

この世界は一夫一婦制なんでしょうか?

それとも相手が太歳たいさいから世を守る息蘭しょくらん族だから?

 

真面目な長珩ちょうこう仙君はお兄ちゃんの言いつけを守り、小蘭花しょうらんかへの想いを封印するかのように手巾をしまい神芝しんし丸を処分してしまいました。

あんなに一生懸命作った神芝しんし丸だったのに。

 

1話を見たときは、小蘭花しょうらんかは会ったことの無い長珩ちょうこう仙君に憧れているだけだと思っていましたが、500年前に2人は交流を持ち、その上で2人とも相手を想っているのだと知ってからは上手く行って欲しい気持も生まれました。

なのでこんなにあっさり(?)気持ちを封印してしまうのは悲しいです。

 

魔王様は「息蘭しょくらん全書」を読み込み、着実に息蘭しょくらん族の育て方を実践し始めました。

朝露を飲ませ、朝陽を浴びさせ、部屋を暖める。

小蘭花しょうらんかは北向きの司命殿に住み、起きるのも遅かった。

今までの生活が体に合っていなかったため余計力が弱いようです。

 

けれど理想的な生活をさせても小蘭花しょうらんかの力は回復しませんでした。

そんな時、小蘭花しょうらんかが腹痛になり、腹痛自体は魔王様の力で治ったものの司命しめいを恋しがりました。

 

百花のあつものを司命に作ってもらった話を小蘭花しょうらんかがした時、私は身構えました。

魔王様がツンデレを炸裂させる気配がプンプンしていたからです。

 

そしたら、やっぱり作りました。百花のあつもの

今回は身構えていたのでそこまで大きなダメージは食らいませんでした。

けれど、魔王様が小蘭花しょうらんかを喜ばせる方法を考え始めた時、撃沈しました。

魔王様、もう少し攻撃の手を緩めてください、こっちはもう瀕死です。

 

小蘭花しょうらんかを喜ばせれば精気が戻るのだと気付いた魔王様。

次回は小蘭花しょうらんかを喜ばせようと奮闘するのでしょうか?

なにそれ!尊すぎる!!

 

毎回、見終わった後、にまにましている自分がいることに気づきました魂が抜ける