永楽帝~大明天下の輝き~ #22 北征の主将 あらすじ

 

 

 

 

妙雲みょううん鵞鳥がちょうの丸焼きを作り、徐達じょたつに食べさせた。

 

徐達じょたつは亡くなり中山武寧ちゅうざんぶねい王に追封された。

 

朱棣しゅてい北元ほくげんの枢密院知院阿馬剌台アマラタイを捕らえ帰還した。

陳亨ちんこうをはじめ、徐達じょたつに仕えた将らは朱棣しゅていに付き従うことを誓った。

 

朱棣しゅていは砂漠へ切り込みたいと皇帝に奏状を送った。

皇帝は朱棣しゅていが手柄を立てたことは喜んだが、許さなかった。

 

皇帝は北伐の主将を沐英もくえいにしようと考えた。

しかし沐英もくえい雲南うんなんを討伐したばかり。

安定させるには沐英もくえいのような大将が必要だ。

 

りょ氏は「後漢書」の”功ある者より過ちを犯した者を用いよ”という部分を太子に見せた。

太子はそれを見て皇帝に藍玉らんぎょくを推薦した。

藍玉らんぎょくは征北大将軍に任じられた。

 

じょう氏は叔父である藍玉らんぎょくが返り咲けたことをりょ氏に感謝した。

りょ氏は決断したのは太子だと言って、太子を許すよう説得した。じょう氏は太子に会った。

 

洪武こうぶ20年、藍玉らんぎょくは20万の兵を率い遼東りょうとうを平定した。

 

洪武こうぶ21年(1388年)4月、藍玉らんぎょく北元ほくげん軍を撃破。

18年間、6度に渡す北征の末、明はげん朝政権の残党を壊滅させ漠北から一掃した。

 

皇帝は藍玉らんぎょくりょう国公に封じ丹書鉄契たんしょてっけいを下賜することを決定すると、各府・州・県に凱旋の出迎えを命じた。

 

すると黄湜こうしょくが異議を唱えた。

藍玉らんぎょくの功績に対しては昇爵と丹書鉄契たんしょてっけいで十分であり、出迎えは礼にそぐわないというのだ。

練子寧れんしねい鉄鉉てつげん夏原吉かげんきつらも黄湜こうしょくに賛同した。

 

皇帝は敬意を示すだけだと言って黄湜こうしょくらの異議を取り上げなかった。

 

朱棣しゅてい朱高燧しゅこうすいという三男が生まれて久しい。

長じた朱高熾しゅこうし朱高煦しゅこうくは剣の勝負をし、朱高煦しゅこうくが勝った。

妙雲がなぜ勝ちを譲らなかったのか尋ねると、戦場では誰も手加減してくれないからだと高煦しゅこうくは話した。

藍玉らんぎょくの凱旋を見に行きたいと言う高煦しゅこうくを、妙雲は許さなかった。

 

朱棣しゅてい北平ほくへいに立ち寄らない藍玉らんぎょくに会いに行った。

藍玉らんぎょくの砦は、朱棣しゅていが訪ねても軍令が必要だと言って門を開かなかった。

 

しばらく待たされた後、藍玉らんぎょく朱棣しゅていを出迎えた。

藍玉らんぎょく朱棣しゅていの差し出した手を握らなかった。

 

北平ほくへいに立ち寄らないのは民を騒がせないためだと藍玉らんぎょくは話し、戦利品である馬を見せた。

北元ほくげん御馬みまだと言う。

 

朱棣しゅていが褒めると、藍玉らんぎょくは贈ると言った。

朱棣しゅていは朝廷に献上すべき品だと答えた。

 

 

 

感想

開始早々、涙が止まらなくなりました。

号泣。

 

妙雲みょううんに隠れて徐家の皆が鵞鳥を食べた場面の映像が流れます。

第1話の本当に最初の方です。懐かしい。

1話で流れた時にはコミカルなシーンだったのに、この場面で流れると涙が滝のように出てきて困りました。

かつて笑ったシーンに泣かされるとは。

 

ちょうど花粉の季節なので、涙も鼻水も花粉のせいだと誤魔化すことができました。

花粉に助けられました。

 

朱棣しゅてい阿馬剌台アマラタイを捕らえたことで見事に北平ほくへいの武将たちに認められました。

報告を受けた皇帝も大喜びでした。

朱棣しゅていはもっと切り込みたいと頼み(征北大将軍になりたい、という意味?)ましたが、皇帝は却下しました。

本当は1人で北上したことを怒りたいけれど、功績を挙げたから怒らないでおいてやる、という形です。

心配なんですよね。

 

そして征北大将軍に選ばれたのは藍玉らんぎょくでした。

正直申しますと、藍玉らんぎょくにあまり良い感情を持っておりませんので、「えっ滝汗」となりました。

 

ところが心配とは裏腹に藍玉らんぎょくは功績を挙げ、洪武こうぶ21年に漠北から北元ほくげんを追い出しました。

 

戦いでは敵が予想もできない策が必要で、それには人間性に問題のある人が役に立つ、という話を聞いたことがあります。

藍玉らんぎょくはそのタイプかもしれない、と思いました。(言いたい放題)

 

馬47000頭、ラクダ4840頭、牛と羊112452頭など、戦利品も大量。

すごいなぁ。明にとってはいいことなんだよね?

と見ていたら、不穏な感じになっていきました。

 

・不穏その1 皇帝が自分に意見した黄湜こうしょく鉄鉉てつげん夏原吉かげんきつらの名前をメモっていた。

 

黄湜こうしょくは、洪武こうぶ18年の会試かいしで首席になった方です。

鉄鉉てつげん夏原吉かげんきつと一緒にさっそく皇帝に目を付けられちゃった?

 

・不穏その2 藍玉らんぎょくの、あの感じ。

 

北元ほくげん軍を一掃し一躍大英雄となった藍玉らんぎょく

北平ほくへいに寄らない藍玉らんぎょく朱棣しゅていは訪ねました。

すると砦の外で待たされました。

 

出迎えた藍玉らんぎょくは口では歓迎ムードを醸し出していますが、握手しようと朱棣しゅていが差し出した手を無視しました。

自分の方が立場が上だと分からせようとしているんでしょうか?何あれ?

それとも何か企んでますか?

分かりませんが、とにかく不穏だというのは感じました。

 

・不穏その3 高煦しゅこうくがお兄ちゃんのこと見下してる?

 

いつの間にか朱棣しゅていには朱高燧しゅこうすいが生まれていました。妙雲の子のようです。

そして3人とも大きくなってる! 

高熾こうしは武術や乗馬を避けるよう医師に言われました(16話)。

そのせいか、ちょっとぽっちゃり系で剣の腕も弟にかなわないみたいです。

そんな弱い高熾こうしのことを高煦しゅこうくが見下しているような!?

仲良く育ってください。

 

空印くういん事件後、雄英ゆうえいや皇后が亡くなり、科挙のあれこれがあって拡廓帖木児ココテムル徐達じょたつが亡くなり、藍玉らんぎょく北元ほくげんを一掃し…と、ここのところ次々色々なことが起こりました。

 

次はどんなことが起こるのか、目が離せません。