永楽帝~大明天下の輝き~ #16 錦衣衛の威勢 あらすじ

 

 

 

朱高熾しゅこうしは病のまま長旅したことで、今後は常人よりも体が弱くなると診断された。

武術や乗馬を避けるよう侍医は助言した。

妙雲みょううん朱棣しゅていは言い争いになった。

妙雲は別の部屋で寝るよう言った。

 

今や朝廷中が錦衣衛きんいえいを恐れていた。

やましい事がある者は、他人の罪を密告した。

 

胡惟庸こいようは皇帝の考えが読めず、李善長りぜんちょうに会いに行った。

李善長りぜんちょうは「人の是非を問う者は自身も潔白であるべき」と助言した。

 

錦衣衛きんいえいに捕縛されていた王志おうしは死んだ。

錦衣衛きんいえいに紛れ込んだ間者は胡惟庸こいように報告した。

 

戸部こぶ員外郎いんがいろう黄景こうけい朱棣しゅていの横暴と冤罪を訴える場すらないことを嘆き、無実を訴え自害した。

 

官吏たちは承天門しょうてんもんで跪き無実を訴えた。

朱棣しゅていはその場で官吏たちを杖刑じょうけいにした。

 

允恭いんきょう妙雲みょううん朱棣しゅていを諫めてもらおうとしたが、妙雲は夫と進退を共にすると言って追い返した。

 

胡惟庸こいようは大臣たちの家にいる錦衣衛きんいえいのリストをまとめ、彼らを撤退させるよう太子に求めた。

 

官吏たちは家に潜入している錦衣衛きんいえいの密偵を追い出した。

朱亮祖しゅりょうそは、密偵を諜報の罪で死刑に処すと遺体を錦衣衛きんいえいに送り返した。

 

朱棣しゅてい錦衣衛きんいえいを率い朱亮祖しゅりょうその屋敷を包囲した。

 

一触即発の所に太子の使者が現れ、包囲網は解かれた。

朱棣しゅていは屋敷に戻るよう命じられた。

 

各地の官吏から朱棣しゅてい錦衣衛きんいえいを糾弾する奏上が届いた。

官吏たちは奉天殿ほうてんでんの外で跪いた。

宋国公・馮勝ふうしょう丹書鉄契たんしょてっけいを持参し錦衣衛きんいえいを廃止するよう皇帝に求めた。

皇帝は要求を突っぱねた。

 

そこに太子の息子・雄英ゆうえい允炆いんぶんがケンカをしているという報せが届いた。

 

太子と皇帝は駆けつけ話を聞いた。

允炆いんぶん朱棣しゅていが法を無視し官吏を虐げる酷吏であると主張し、朱棣しゅていをかばう雄英ゆうえいと衝突していた。

 

話を聞いた皇帝は、朱棣しゅていを拘禁した。

鉄鉉てつげん朱棣しゅていに加担したとして刑部けいぶに捕らえられた。

錦衣衛きんいえいは大都督府の管理下に置かれ廃止を待つことになった。

 

劉基りゅうきの霊前で、姚広孝ようこうこうは無念を晴らす日が近づいていることを報告した。

 

鉄鉉てつげんは拷問を受けたが無実だと訴え続けた。

呂本りょほん(太子の側室りょ氏の父)は教え子である鉄鉉てつげんを救おうと奔走した。

 

胡惟庸こいようはあまりに上手く事が運びすぎていることで、皇帝が淮西わいせい派に見せるため朱棣しゅてい一派を処罰しているのではないかと疑った。

 

太子も鉄鉉てつげんの命を救おうとしたが、皇帝は絞首刑に決めた。

 

皇后は、鉄鉉てつげんが絞首刑だと聞き朱棣しゅていの身を案じ皇帝に文句を言った。

 

皇帝は朱棣しゅていを庶民に降格しえん王の冊宝と屋敷を回収した。

妙雲みょううんは実家に帰らされた。

 

朱棣しゅていを守りたい太子は呂本りょほんに協力を仰いだ。

しかし呂本りょほんは、朱棣しゅていに味方すれば己の身が危うくなると言って断った。

 

妙雲みょううんは、必ず朱棣しゅていを連れ帰ると息子に約束し出かけて行った。

 

 

 

 

感想

 

ひぃいいガーン

大変なことになりました。

錦衣衛きんいえいを恐れ後ろ暗い所のある者達が他者を密告するという、あるある展開。

屋敷に潜入していた錦衣衛きんいえいの密偵が送り返される。

朱亮祖しゅりょうその暴走と私刑。

 

嫌われ者の錦衣衛きんいえいがついに追い詰められました。

朱棣しゅていは庶民に降格。

なんて波乱万丈な人生!

ドラマ化されるのも納得です。

 

前話の段階で劉基りゅうきや太子や鉄鉉てつげん、妙雲はこうなることをある程度予想していたようでした。

見えてる人には見えていた局面がやってきました。

 

まずお願いしたいのは、鉄鉉てつげんのことです。

鉄鉉てつげん、何も悪くないじゃないですか!

元々は学生だったのが鳳陽ほうようで田畑強奪とそれを訴えようとした人たちが殺されていくのを見て黙っていられず、訴えるために命懸けで王都を目指し開封かいほう朱棣しゅていに出会ったという経緯でした。

見て見ぬふりをしようと思えばできたでしょうに、命を張って鳳陽ほうようの人達のために戦った。

熱い魂を持つ人です。

 

知らぬ間に鳳陽ほうよう懐遠かいえん知県ちけんになっていましたが、それからも朱棣しゅていと会えば諫言していました。

 

今まで、いい事しかしてなかった。

このまま経験を積んで行けば、それこそ太宗と魏徴ぎちょうのような主従になれたんじゃないか?と想像してしまっていました。

それなのにっ。

絞首刑とか、本当に勘弁してください。

あと、拷問もやめたげてー。

呂本りょほんさん、助命嘆願頑張ってください。

どうかよろしくお願いします。

 

朱高熾しゅこうしさんは病が治らないまま長旅させられたことで、病弱になってしまい武芸や馬術を学ぶことにドクターストップがかかってしまいました。妙雲みょううん朱棣しゅていは言い争って家庭内別居状態に!?

 

一体どれくらい旅をしていたのか。

13話で烏蘭図雅ウラントゥヤは27日前に密書を出したのでそろそろ草原に届くころだと話していました。

なので王都から草原まで1か月くらいかかると想像されます。

北平ほくへいは草原の近くでしたし、移動手段が馬車なのでもしかしたら1か月くらい旅をしていたのかもしれませんね。

 

同じく13話の中で、しん王妃は錦衣衛きんいえいにスパイを潜り込ませようと考えましたが、審査が厳重で入り込む隙は無いと烏蘭図雅ウラントゥヤに止められていました。

そんな錦衣衛きんいえい胡惟庸こいようはスパイを潜り込ませていたのでした。

 

前回、允恭いんきょうは捕らえた北元ほくげんの間者は全員斬首されたと言っていましたが、王志おうしは生きたまま王都に送られていたのでした。

それだけ重要な人証だったのだとおもいますが、今回死んでしまいました。

 

知らせを受け駆けつけた朱棣しゅていの背後にいる錦衣衛きんいえいの赤い衣を着た人物。

その人物の右手のアップが映り、次のシーンで右手のアップ越しに胡惟庸こいようの部屋が現れる。

この演出、粋でした。

 

さて、このスパイは誰なのか。

私は勝手に譚淵たんえんではないかと思っています。

理由としましては、13話で朱棣しゅてい錦衣衛きんいえいを任されてから、譚淵たんえんが映ると金色の文字で名前が出るのですが、今の所何も活躍しておらず名前が金色で出る意味が不明だからです。

そうです、メタ推理です。

 

庶民に降格されてしまった朱棣しゅてい

連れ戻すと息子に誓って出掛けた妙雲。

どんな手段を使って連れ戻すのか。

鉄鉉てつげんの運命は!?

来週が楽しみなような、怖いような、複雑な気持です。