夢華録 第5話 傾蓋の知己 あらすじ
万奇が外に出ると、黒装束の集団が顧千帆に襲い掛かった。
万奇は涙を流し自分に対する怒りで震えた。
中に戻ると、顧千帆は生きていた。
万奇は雷敬に厳命され家族のいる自分は断れなかったことを話した。
戦闘になり、顧千帆は万奇を倒した。
香雲楼で厠に立った周舎は徐親分に出くわし、借金を取り立てられた。
盼児は周舎の借金を代わりに返した。
周舎が愛を乞い借金を頼むと、盼児は引章と通じていることをなじった。
盼児は引章と離縁してくれなければ嫁ぎたくないと話し、金銀財宝を見せつけた。周舎はすぐに離縁すると言って帰っていった。
盼児は周舎と酒を飲みふざけ合った自分の淫らさと低俗さを嫌悪していた。
そこに顧千帆が現れ”君は決して汚れていない”と言った。
2人は共に酒を飲んだ。
顧千帆は人を殺してきたことを告白した。
初対面で助けられたからと、盼児は怖がらなかった。
辛い道なら、歩くのを止めたらどうかと盼児が言うと、君が引章を忘れて東京に行けないように自分にも無理なのだと顧千帆は話した。
”傾蓋の知己””旧友に勝れり”と握手を交わし、盼児は顧千帆を送り出した。
顧千帆は蘇州の簫欽言を訪ねた。
離縁を切り出された引章は、示し合わせていた通り大暴れし、ボヤ騒ぎになった。
町中の人が周舎の家に駆けつけ、離縁騒ぎも町の人達に知られることになった。
翌日、周舎は時間が欲しいと盼児に話しに行った。
盼児が縁談を諦め去ると言うと、周舎は今日中に離縁すると言い盼児を連れて屋敷に帰った。
屋敷には町の人達が押し掛け、離縁するなら嫁荷を返すべきだと周舎に迫った。
盼児が金で雇った町人たちである。
現金のない周舎は屋敷の証文を引章に贈り、離縁状を書いた。
盼児は引章と共に馬車で逃げたが、周舎に知られ県役所に突き出された。
盼児が自分に嫁ぐと偽り引章と離縁させたと、周舎は訴えた。
盼児は銭塘の楽妓である引章を周舎が強引に娶って虐げたことを訴え、離縁状を得るためやむを得ずしたことだと話した。
引章が証拠の離縁状を提出しようとすると、周舎が離縁状を食べてしまい…?
感想
顧千帆は親友だと思っていた万奇に裏切られ、親友を亡くしてしまいました。
黒装束の軍団が何人いたのか、正確な数は分かりませんがパッと見20人くらいはいそうでした。
20vs1の戦いで生き延びた顧千帆は、相当な猛者でしょう。楊知遠の所で襲われた時も1人だけ生き残ってましたもんね。
前回、盼児が引章を救い出すために周舎を誘惑し始め、いったいどんな作戦なんだろうかと、まるで見当がつきませんでした。
今回、盼児と結婚するために引章と離縁させるという作戦だったと明らかになりました。
うん、美人にしか思いつけない作戦でした。
ただ逃げるだけだと、引章は結婚に縛られたままになってしまうので、離縁状をゲットする必要があったようです。
なるほど~。
引章を捨てて盼児と結婚しようと思わせるためには、引章以上の財産があることをひけらかす必要があったから、顧千帆からお金を借りて香雲楼を貸し切っていたようです。
作戦はトントン拍子に上手く行きましたが、盼児は嫌悪している男とイチャイチャする自分が許せず自己嫌悪に。
そこにまさかの顧千帆登場です。
美しいとかきれいだとか言われながら慰められたら、こんなの、好きになっちゃうじゃないですかー!?
そして、盼児の白く華奢な手と顧千帆の大きな手のギャップにときめき散らかしました。
陳廉によれば、顧千帆は万奇の件を片付けると秀州から早馬で駆けつけ盼児のやっていることを見ていた様子。
盼児は宦官に囲われていたが正妻の殴り込みにあい逃げてきたと言う設定になっており、宦官の名前は凡様ということになっていました。
その凡という名前は、3話で船頭に作り話をした顧千帆の偽名簫凡から来ていたようです。
顧千帆は香雲楼での設定上は宦官にされていたみたいです。
簫使相の息子だったり、宦官だったりいろいろ大変です(笑)。
盼児は顧千帆を友人と言いましたが、顧千帆は「一生を捧げてくれれば(銭は返さなくて)いい」などと口説き文句かな?というようなことを言い、船に乗って去っていくときも盼児を見つめたりなんかして、もう好きですよね?みたいな状態になっていました。
ところで、あの船で去っていくときの演出、よかったですよね?
陳廉は顧千帆に話しかけ続けているんだけど、顧千帆は香雲楼の欄干にいる盼児のことが気になっていて聞こえていない、っていう演出。
すごくよかった。
顧千帆が会いに行った簫欽言が何者なのか。
4話で雷敬の話の中に簫欽言は出てきました。
雷敬によれば、「皇后は簫欽言しか信じない」そうです。
皇后の全幅の信頼を得ている朝廷の高官でしょう。
簫欽言のことを、顧千帆は「簫使相」と呼んでいました。
3話で盼児がした作り話の中に簫使相は出てきました。
顧千帆は簫使相の長男簫凡にされていました。
あの、簫使相と今回でてきた簫使相は同じ人でしょうか?
使相っていっぱいいる役職でしょうか?
皇后が信頼するくらいの役職の人だし、簫使相はこの人だけ?
だとすると、作り話の中の人と同一人物?
知識がなくて、分かりません。
無事に離縁状をゲットした盼児たちでしたが、周舎に知られることとなり裁判が開始されました。
全ては周舎が引章を無理やり娶り助けるためだったと盼児は主張し、離縁状を証拠として提出しましたが、証拠は周舎が食べてしまいました。
最初登場した時は、どうしようもない破落戸かと思っていた周舎でしたが、華亭県では普通に富豪だったらしくちょっとびっくりしております。
裁判官役の役人があまりいい人ではなさそうで、心配しております。
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