永楽帝~大明天下の輝き~ #10 百戸の妻 あらすじ
姚広孝は劉基と別れのあいさつを交わした。
姚広孝が鳳陽に行くと言うと、劉基は「お前の心願成就は期待しない」と声をかけた。
朱棣は皇帝の命を受け、百戸の身分で錦衣衛の任務に就くことになった。
錦衣衛では指揮副使だが、表向きは屯田の一兵卒の身分となる。
妙雲は百戸の妻として質素な食事を用意し、鳳陽にも一緒についていくことにした。
張武は百戸に昇進できることを期待していたが、上官として朱棣が配属され昇進もなく不機嫌な態度を取った。
朱棣は鉄鉉と再会した。
鉄鉉は錦衣衛に入り鳳陽に配属されていた。
徐達の所には、陸路と水路で食料が運ばれていたが、陸路は乃児不花率いる北元の精鋭に襲われ、水路は大雨で運河が塞がれてしまった。
このままでは食糧は3か月で底をつく。徐達は皇帝に助けを求めた。
拡廓帖木児に朝廷の内情や軍の状況が伝わっているようだと徐達は考えた。
太子は食糧を届けようと指揮を執ったが、戦続きの都に備蓄はなく運河を修復する作業員も報酬とする軍糧がなく集められない状況だった。
秦王妃は明軍が追い詰められていると知りほくそ笑んだ。
皇帝が密偵を多く放っていると知った秦王妃は伯雅倫海別と会った。
2人は次の手を打つために李景隆を利用することを考えた。
秦王妃は呂氏を訪ねた。
呂氏は李景隆を宮中に招き允炆に兵法の講義をさせることにした。
こうして伯雅倫海別は李景隆と宮中で顔を合わせることになった。
朱棣と朱能は鉄鉉の配下として鳳陽に入った。
河に洗濯に行った妙雲は、張武が百戸に昇進できなかったせいで相思相愛の娘との仲が引き裂かれそうだという話を聞いた。
涂節は鳳陽の民に奪われた田畑を返還した。
鉄鉉は、錦衣衛は非常時の非常な方法であり正当ではないと話した。
皇帝の所には、次々と臣下の悪事が報告されていた。
太子は、自分の代には錦衣衛は廃止すると皇帝に話した。
報告書の中には、朱亮祖が拡廓と通じ売国しているというものがあった。
胡惟庸は、商人に塩の引換証と食糧を交換させ 集めた食糧を前線に送るという案を提出した。
良い案だが、朝廷の塩税収入は数年望めず、その間に起きるだろう天災等に備えることができなくなる。
皇后に相談した皇帝は、この案を採用することにした。
妙雲から、張武が食料を売っていたという話を聞いた朱棣は、張武に会いに行った。
感想
姚広孝が過去に騒ぎを起こしていたらしいことが仄めかされていましたが、これからも何かをしようとしているようです。
そして鳳陽に向かいました。
あの婚儀からどれくらいたったのか。
9話で、徐達たちが凱旋してきてから婚儀の日までの間に数か月がたったと朱亮祖が言っていました。
婚儀後役者さんが代わったことで、5年・10年後だと言われても受け入れてしまいそうですが、きっとそんなに時間は経っていないと思われます。鳳陽の田畑返却すらこれからなのですから。
そんな短期間で朱棣と妙雲はすっかりおしどり夫婦になっていました。
ラブ史劇だったら、あの婚儀からおしどり夫婦になるまでの間に30話くらいかかると思うのですが、さすが本格歴史時代劇。早いです。
朱棣が鳳陽に行くのに妙雲もついていきました。
燕王夫妻に加え鉄鉉、姚広孝と重要キャラたちが鳳陽に集まりました。何かが起こりそうな予感!
徐達の方は、食糧が届かず内通者の存在が仄めかされていました。
そんな中 皇帝の所に届いたのが、朱亮祖が拡廓と通じているという報告。
太子は鉄鉉と同様、錦衣衛は非常時における非常のものであるべきで、長く存続させるべきではないという考え方です。
しかし、そんなところに錦衣衛が役に立つ情報を届けてきたことで、皇帝は錦衣衛の有能さを誇っていました。
まだまだ廃止という方向にはいかなそうです。
錦衣衛は密偵集団のようです。
密偵集団が皇帝にだけ忠実であるうちは、存在してもいいと思うんです。
玉座にある者は常にダモクレスの剣の下で暮らしていると言われますし、必要だと考える人の気持ちも分かります。
けれど、彼らが皇帝以外に忠実になった時どうするのか?彼らを監査する者はいるのか。
ライバルを追い落としたい者が錦衣衛を使ってライバルの悪事をでっちあげ追い落とす、という形で使われ、結局錦衣衛の言うことも信じられなるんじゃないかと考えると、結論としていらないんじゃないかなぁと思ってしまいます。
が、しばらく存続するんでしょう。
朱亮祖が拡廓と通じているというのは本当なのか。
朱亮祖は自分が明の建国の功臣であることや、今も北元の脅威にさらされる明には自分達の力が必要だという考えのもと強気でいました。
けれど、前回、胡惟庸から近々皇子たちが兵権を得て地方に派遣されるだろうという話を聞くと大いに動揺していました。
なので、朱亮祖が通じているとすると、その目的は明軍を危険にさらし、そこに颯爽と自分達が現れることで、自分達の有能さと存在価値をアピールすることなんじゃないかと思いました。
拡廓と通じていると言えば、秦王妃・敏敏帖木児と伯雅倫海別も地道に色々努力しているようです。
役者さんが変更になったのは朱棣、妙雲と伯雅倫海別だけなので、伯雅倫海別もこの物語のかなりのキーパーソンなのではないかと予想しています。
そして伯雅倫海別は李景隆を利用することを思いつきました。
李景隆は一目見た時から、伯雅倫海別を気に入っていた上にそれを隠そうともしなかったので利用されることに。
どんな目に遭わされるんでしょうか。
伯雅倫海別も李景隆も好きなキャラだったから、怖いことにならないで欲しいです。