尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~ #5 運命の2人 あらすじ

 

 

 

錦衣衛きんいえいの用意した証人は、問題の少女の てのひら にはホクロがあったはずだと言い、姚子衿ようしきんの てのひら を確認した。

 

姚子衿ようしきんにはホクロがなかった。

 

皇太子妃を後ろ盾に持つ尚食・孟紫澐もうしうんが 尚食局に出自を偽る者はいない と保証すると、錦衣衛きんいえいは帰っていった。

 

姚子衿ようしきん殷紫萍いんしへいと2人きりで話をし、殷紫萍いんしへいこそが出自を偽っていた者であると知った。

 

殷紫萍いんしへいは先祖が逆臣だったせいで賤民となり差別され、泥をすするようにして生きてきたことを告白した。

 

家族を全員殺され、虐げられ、やっと運命から逃げるチャンスを得たという殷紫萍いんしへいを、姚子衿ようしきんは抱きしめた。

 

蘇月華そげっかは2人の会話を盗み聞きし孟紫澐もうしうんに告げ口した。殷紫萍いんしへいは厨房に入らないよう命じられた。

 

 

皇太孫妃・胡善祥こぜんしょうは自ら毒を飲んでいた。

 

胡善祥こぜんしょうはかつて医師見習いとして妊婦に薬を処方した。ところが薬の量を誤り妊婦は胎児共々亡くなってしまった。

 

外祖父は胡善祥こぜんしょうの罪を隠蔽し、胡善祥こぜんしょうは一族のために生きようと決意し皇太孫妃となった。

 

しかし、全ては一族が胡善祥こぜんしょうを言いなりにするために仕組んだことだった。

 

胡善祥こぜんしょうは栄華のため罪のない人を殺した一族を恨み、自分が死ぬことで一族の野望を砕こうとしていた。

 

 

 

殷紫萍いんしへい孟紫澐もうしうんに叩頭し、厨房に戻る許可を得た。

 

 

皇太孫の姿をたまたま見ることができた姚子衿ようしきんは、とても喜んでいた。

 

姚子衿ようしきんが皇太孫の姿を見るために輿を追いかけたたという話をすると、殷紫萍いんしへいは縁がないと言った。姚子衿ようしきんは子供の頃皇太孫に会った話をし、自分たちは運命の2人かもしれないと微笑んだ。

 

子供の頃祖父母の家に預けられていた姚子衿ようしきんは、農業の勉強に来た皇太孫の姿を近くで見たのだった。

 

 

孟紫澐もうしうんが部屋に帰ると、かん王(皇太子の弟)が待っていた。

 

かん王は孟紫澐もうしうんがかつて夫の兄を殺し投獄された時、助けてくれた恩人だった。孟紫澐もうしうんが宮中の奴婢となれたのもかん王のおかげだ。

 

かん王は大救駕たいきゅうかを作るよう孟紫澐もうしうんに命じた。

 

大救駕たいきゅうかはみかん漬けとクルミの点心だ。

唐の太宗は  なかなか南唐を落とせず病に倒れた時、大救駕たいきゅうかを食べたと言われている。

 

かん王は皇帝と遠征の際、何度も命懸けで戦況を好転させた。

 

そのため皇帝は大救駕たいきゅうかを見るとかん王の勇敢さ思い出し、皇太子の出来の悪さを痛感するという。

 

 

冊封地に帰らず都に留まり続ける漢王を、皇太子は大臣たちと共に糾弾した。

 

ところが漢王の策が効果を発揮し、皇帝は太っている皇太子を侮辱した。皇太子は大臣たちと会い漢王を弾劾する機会を失い腹を立てていた。

 

皇太孫・朱瞻基しゅせんきかん王に怒り腹を立てるよりも、高齢の皇帝に孝行すべきであると助言した。

 

皇太子妃に呼び出された孟紫澐もうしうんは、一時しのぎのためにかん王を助けただけであると言い、かん王が都に留まる理由を探ると約束した。

 

 

 

 

感想

 

ということで、出自を偽っていたのは殷紫萍いんしへいでした。

そして、姚子衿を殺そうとした理由は、自分の代わりに姚子衿を出自を偽った犯人にするためでした。犯人は罪を認めて自害した…という筋書きにするため…。

 

なるほど~。

犯人はすでに自害したのでこれ以上探す必要はありませんよ、ということですね。

 

前回はてっきり典膳になるために姚子衿を殺そうとしたのかと思いましたが、そういうことですか。

 

殷紫萍いんしへいは ものすごく辛い人生を送ってきたみたいで、人権とか、機会の平等とか憲法とか、そういうことを考えさせられました。

 

ただ、辛い人生を送って来たということは人を殺していい理由にはならないとは思います。

 

でもきっと、昔は今よりも もっとずっと人の命は軽いものだった ということはなんとなく知ってしまいましたし、ただ生まれただけで人から蔑まれて生きていくということが どれだけ辛い事なのか私には分かりません。

 

だから、許した姚子衿の気持ちも分かるし、許すの!?と驚く気持ちも自分の中にあります。

相反する気持ちがあって、どっちも分かる感じです。

 

とにかく、姚子衿が女神様のような子で良かったですね。

 

 

皇太孫が食べたものの中で 毒が入っていたのは何か、という問題。

正解は皇太孫妃のみかんでした。

 

私の推理、合っていました照れ

でも理由が違っていました。

 

私は誰かが皇太孫妃を亡き者にするために皇太孫妃に毒を盛っていて、それをたまたま皇太孫が食べてしまったのではないかと考えていました。

 

けれど、皇太孫妃は一族に復讐するため死にたくて、自分で自分に毒を盛っていたのでした。

 

皇太孫と不仲で心を開かない皇太孫妃に、”一体何が不満なんだろう”と不思議に思っていましたが、一族の言いなりにならないためだったんですね。

 

皇太孫妃が死にたがっている、ということは  あと少し頑張って考えていたら たどり着けていたような気がして悔しいです。

 

思い返せば、2話で胡善囲こぜんいさんと皇太孫妃が話していた時も、皇太孫妃は一族に不満たらたらな様子でしたもの。

せっかく一族が頑張って入内させた皇太孫妃が死ねば、一族の苦労は水の泡ですから、とってもいい復讐になります。

 

悔しいです。

 

 

2話で蘇月華そげっかは、孟紫澐もうしうんは権力者と密通し、そのことを伯父に暴かれて伯父を殺したと言っていました。

 

けれど今回孟紫澐の回想では、伯父(孟紫澐の夫の兄)が強引に関係を迫ってきてそれで孟紫澐が殺したということのようです。

 

悪いのは伯父ですし、孟紫澐には正当防衛かあるいは過剰防衛が成立しそうですよね。

 

嘘を教えられている蘇月華そげっかは可哀想だなぁと思いました。

 

 

蘇月華といえば…

蘇月華は、殷紫萍が厨房に戻るために頭を地面に打ち付けて頼んでいるのを見て、「プライドはないのか」みたいなことを言いました。

 

殷紫萍の生い立ちを見れば、そんなものはないんですよね、きっと。

何でもするし、何でもできるのが殷紫萍で、蘇月華と同じように料理のスキルを持っていても正反対な2人でした。

 

 

だんだんと姚子衿と皇太孫の年齢がつかめてきました。

1話を見たときは、姚子衿の方が年上なのかな、と思っていたのですが、違いました。

 

姚子衿はただいま17歳です(4話で明らかになりました)。

そして皇太孫は、姚子衿が子供の頃すでに大人でした。

 

今回見た感じ、小学校高学年くらい(11,12歳?)の姚子衿に対し、皇太孫はすでに大人(18歳くらい?)でした。

 

なので、2人の年齢差は6~8歳くらいでしょうか?

皇太子が皇太子妃に対して、「見張られ続けて27年」と言っていたので、2人が結婚して27年が経っているのだと思います。つまり皇太孫は26歳以下!?

皇太孫は25歳前後と予想しました。

 

 

都に留まり続ける漢王。

そのことを糾弾したい皇太子。

宮中の策謀が入り乱れます。

まさかお菓子が、皇帝の皇太子に対する怒りを爆発させる起爆剤になるとは思いませんでした。

 

(あらすじに必要ないような気がしつつもお菓子の名前とか書いたのは、唐の太宗に関する話だったからです。長歌行というドラマに太宗が登場するため、なんとなく素通りできませんでした!)

 

次の皇帝になるのは誰なのか!

私は中国史ちんぷんかんぷんなので、史実という名のネタバレを食らっていません。

ドラマの展開にワクワクしたいと思います!