斛珠夫人~真珠の涙~ 第16話 決死の作戦 あらすじ

 

 

 

 

 

方諸ほうしょは夜通し馬で駆け黄泉関こうせんかんに到着した。

無理をしたせいで刺客に刺された傷は開いてしまった。

 

迦満かまん人の首領薩莉亜さっりあが方諸に協力を申し入れた。

薩莉亜さっりあの父は蘭茲らんしの城主だったが鵠庫こくこの軍勢に殺された。

海市に助けられなければ今頃薩莉亜さっりあも殺されていたはずだ。

 

 

方諸ほうしょ右菩敦うほとん王・額爾済がくじせいに婚礼を祝う品々を贈った。

 

海市はその中に方諸の指輪を見つけた。

武挙の際、方諸ほうしょに与えられたが、海市が返したものだ。

指輪には血がついていて海市は方諸ほうしょの身を案じた。

 

さらに海市は婚礼祝いの品を調べ、それらが全て下元かげん節の時に使うものばかりであることに気づいた。

 

決行の日は下元かげん節。

 

海市は額爾済がくじせいを油断させるため下元かげん節に2人の婚礼を行いたいと願い出た。

 

蘭茲らんしの中にいる捕虜たちと海市は連絡を取り、薩莉亜さっりあ蘭茲らんしに潜り込み、万事計画通りに進めた。

 

ところが決行の直前、額爾済がくじせいのところに鞠七七きくしつしつから密書が届いた。

 

そこには海市は方諸ほうしょの思い人であり、2人は特別な関係であると書かれていた。

 

額爾済がくじせいに気づかれたものの、方諸ほうしょに助けられ蘭茲らんしを脱出した海市。

 

すぐに追っ手に追われてしまった。

逃げられたものの、海市は背中に大けがを負った。

 

 

大徴たいちょうの宮殿では、緹蘭ていらんが凧を作って凧揚げをしていた。

凧には、なかなか会えない恋人を想う(?)詩を書いた。

 

緹蘭は凧を高く高くあげると糸を切り、自由に空に旅立たせた。

 

その頃、綾錦司りょうきんしでも凧揚げを宮女たちが楽しんでいた。

 

1人の宮女が凧を飛ばしてしまった。

悲しむ宮女を慰めるため、鞠柘榴きくしゃりゅうは凧を捜しに行った。

 

皇帝・褚仲旭ちょちゅうきょくが城内を散策していると、凧が落ちてきた。緹蘭の作ったものだ。

 

そこに鞠柘榴きくしゃりゅうが通りかかった。凧を捜している様子である。

 

皇帝は鞠柘榴きくしゃりゅうを呼び出し、この凧が欲しいと言った。

 

皇帝の前で平伏していた鞠柘榴きくしゃりゅうは、皇帝が持つ凧が自分たちの探していたものではないと気付かぬまま、皇帝に凧を贈った。

 

 

皇帝の所に方諸ほうしょから報告が届いた。

 

報告に目を通した皇帝は、捕らえた内通者を迎えに行くよう蘇鳴そめいに命じた。

 

 

 

 

感想

 

12話以来、久しぶりに師匠と海市は再会しました。

助けに来た師匠の馬に乗って2人で逃げる中、決行の合図である花火が上がります。

 

綺麗な花火を見て、師匠につかまりながらほほ笑む海市。

「師匠の婚姻の日の花火も美しかったですか?」

と、結婚の話に言及しました。

 

それに対する、師匠の答え。

「いや、愛してない者は娶らぬ」

 

嬉しそうな顔をして師匠に抱きつく海市。

師匠が結婚していないことを、ここで初めて海市は知ったのでした。

 

よかったね。

 

うん、でも、でも私は「うわぁネガティブ」と思っちゃいました。

 

師匠、誰とも結婚しないんじゃなかったの?

愛している者なら娶るんだ?と。

 

これは、師匠の中の気持ちが変化したということで、つまりは最初から決定事項だった海市と師匠のラブロマンスが前進したことを表すセリフだと思います。

 

良い事であって、ポジティブに捉えるべきことだと思います。

 

だけど、その台詞、七七さんが聞いたらどう思うかと考えると、心が凍り付きました。

ヒエエエッ滝汗

 

 

七七さんは、海市と師匠が特別な関係だって、海市は師匠の想い人だって言ってましたけど、本当の所どうなんだろう。もうすでに想い人なのでしょうか。

 

そこで、気づきました。

海市がどのくらいただの弟子と違うのか調べるための画期的な方法!

 

師匠って、たまに過去回想してるじゃないですか?

弟子である兄上と同じように海市を思っているなら、海市のことを回想するのと同じように兄上のことも回想するはずですよね。

 

でも師匠って兄上のことを回想してた時ありましたっけ?

…と思って見返してきました。

 

そして師匠が回想している場面をまとめました。

 

4話:紫簪が亡くなる前の幸福な陛下と紫簪を回想

5話:海市に稽古をつけた日を回想

8話:海市の作った巾着を撫でながら、巾着をもらった日のことを回想

9話:湖に落ち師匠にキスをしたことを回想する海市。恐らく海市に薬を飲ませに来た師匠も同じことを…

10話:海市のことを回想(いずれ女子に戻る海市は霽風館に残れ、という話をした場面)

11話:海市にもらった巾着を見つめながら、海市の言葉(自分と兄上が師匠の幸せを邪魔していたetc…)を回想

12話:海市の告白を回想後、儀王の乱を回想

13話:海市のいない部屋に海市の幻を見る師匠

14話:指輪を握りしめ、海市との日々を回想

15話:刺客に襲われ傷を負う中、海市に語り掛ける

 

…あの~師匠、もう少し兄上のことも回想してあげてください赤ちゃん泣き

 

 

海市は師匠を守るために右肩から左わき腹にかけての袈裟懸けの大きな傷を背中に負ってしまいました。

師匠が熱々の小刀で傷を塞いで、薩莉亜さっりあが看病していますが薬を飲むこともできず大きく肩で息をしている状態です。どうなるんだろう。

 

 

そんな緊迫した辺境とは裏腹に、宮中では凧揚げを楽しむ人々の姿が。

 

陛下がゲットした緹蘭の凧は2人の物語のキーアイテムになるんでしょうか、どうなんだろう。

 

そして兄上、そろそろ鞠柘榴きくしゃりゅうをデートに誘ったらどうですか?

兄上は好きな人の笑顔さえ見られれば、相手が自分に気づかなくてもいいって思うタイプなのかなと、好意的に捉えつつ。

…でもそれってストーカーと紙一重だよね、と。ちょっと怖かったり。

 

 

来週は辺境での鵠庫とのいざこざとか蘇鳴のこととか全部片づいいて、平和なラブコメ見られるのを期待しています!