「モモちゃんと不思議な虹の花」(二話) | 春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

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「モモちゃんと不思議な虹の花」(二話)

そして五月になりました。鉢の土の中から小さな芽が出てきました。
でも、そんな時ママが大慌てで実家に出かけなければならなくなりました。
おばあちゃんが病気になり、倒れたのです。
ママはももちゃんに真剣な顔で言いました。
「ももちゃん、ママはおばあちゃんの家にしばらく泊まることになったの。
おばあちゃんの病気が治って帰ってくるまでパパとベランダのお花をお願いね。」
ももちゃんはお留守番をやる気十分でした。

小さな会社の社長のパパは、倒産寸前でしたが・・・ももちゃんには何も出来ないし、わからないけどお花については自信が出てきていたからです。
学校を帰るとまずベランダでママのたくさんの花と自分のお花の様子を見るのが日課になっていました。
ママの言いつけを守って一週間後、ももちゃんの植えた不思議な種の芽がすくすく伸びてきて黄色い蕾をつけました。
次の日には、もうひとつ赤い蕾も同じ茎に付きました。
「ふ~~ん、色の違う花が咲くのかしら?」

ももちゃんの期待がふくらみます。
さらに次の日には、また一つ増えて青い蕾まで付いていました。
でも、最初の蕾たちの花は開きませんでした。
ももちゃんは、ランドセルを背負ったままでベランダのお花を見守りました。
ついに紫色、橙色、桃色、最後に緑色と全部で七つの蕾が付きました。
なんと、七色の虹のような蕾です。
次の日、学校の帰り道にお花の名前を考えました。
「そうだわ。七色だから『虹の花』にしよう~っと。」
急いでベランダに出ると、黄色い蕾が開いていました。まんまるい花になっています。
「うわあ~咲いた咲いた~」
大喜びのももちゃんです。
その時です!
「こんにちは~!」
丸いお花の中から声がしました。
「ももちゃん、私はあなたのつけた名前の通り『虹の花』です。
私は長い間、太陽の下で花を咲かせてくれる、花の好きな子、元気で優しい子供を待っていました。
ありがとう~!」
甘い香りを放ちながら話します。ビックリしているももちゃんは何も言えなくなってしまいました。
それでも、低い声でがんばり
「いいえ、どういたしまして。咲いてくれてありがとう」
と、答えることが出来ました。ももちゃんが答えるとすぐに赤い花も
「こちらこそありがとう~! ももちゃんに種を見つけてもらったおかげです」
そう言いながら開き始めました。

すぐ後につづいて、青、紫、橙、桃、緑の花も順序に開きながら
「ありがとう~!」
と、言うのです。
(三話に続く)


「いつも、ありがとうございます♪命に感謝して、今日一日を大切に暮らすように努力中です!Anyway smile♪」
(With gratitude from ゆうゆ)

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