【雪の中のプライド】(1) | 春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

地球と共にあるすべての人へ無為自然の万物がそっと囁いて来る!
「この星の一部として、互いに~戦いや邪な企てで傷つけず!命を尊重し!永久に美と実りを喜びましょうね」♪
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「雪の中の母さん」第一話

降りしきる雪の中、 電線にならぶカラスの親子(おやこ)がいました。
子カラスのピカリが言いだします。

「母さん、寒いよー!」
「そうだねぇ」
「お腹(なか)も、すいたよー!」
「そうだねぇ、ぼうや」
「皆は、人さまたちが街のゴミをあつめるところで、ビニールの袋をつっついて破るだけでさぁ、いっぱい、いっぱい!おいしいエサを食べてるんだってよー!」
「そうだねぇ」
「母さん、ぼくたちもそうしないと・・死んじゃうよー!」
「そうだねぇ」
「どうして皆のようにしないの?」
「母さんはね、人さまに、ご迷惑(めいわく)をかけたくないからだよ」
「どうして、それが・・・ごめいわくなの?」
幼いピカリには分かりません。

「食べちらかしたゴミのためだよ。カラスの正しいエサさがしの道に反するからね。母さんの母さんも、そのまた母さんもね、このカラスの道をまもって生きていたんだよ」
「ふうん、でも母さん・・・やっぱり、お腹がすいたよー!」
「そうだねぇ。」
ピカリは、あきらめて小さな黒い肩をすぼめてしまいました。
水墨画(すいぼくが)のような雪の景色(けしき)は、幼い胸に、ますます空腹(くうふく)を感じさせます。

「母さん・・・?」
ピカリがぽつんと呼びます。

「なんだい、ぼうや。きっと、エサはみつかるんだよ」
「いつまで、こうして待つの?」
「みつかるまでだよ、ぼうや」
「みつかるかなあ・・・?」
「きっと、みつかるんだよ。神さまは、わたしたちを忘れたりはしないんだよ」
「ふうん・・・。」
子カラスのピカリは不満(ふまん)そうに雪の空を見あげました。
(二話に続く)



「いつも、ありがとうございます♪命に感謝して、今日一日を大切に暮らすように努力中です!Anyway smile♪」

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