「青い猫と虹の一族」四章~虹の一族との日々(20)
~愛すべき飼い主?~の巻き
サム達二人がまたしても歌いだした。
今度は、賛美歌を自作の歌詞に変えて楽しく歌う。
しかし、ジョイは、その歌声を聴いているうちに心配が薄らいでいく。
なによりも、「セピアの館」へ戻り、友達と逢えることが嬉しくて仕方がなかった。
だから、今のジョイは何事も前向きに考えられる状態だ。
『オマール夫妻は心の底から明るく愉快であると信じるべきなのかもしれない』
と、思えた。
二人と一匹は道中で一度休んでからまた出発した。
やがてアルトベイク市と書かれた標識がちらほら目に付いてきた。
サムとナンシーが自作の歌曲をまたしても歌いだす。
「お~~我が希望のアルトベルクよ~新しき人生に喜びと祝福あれ~」
と、歌いサムが歌いだし、ナンシーが続ける。
「あ~我が希望のアルトベイクよ~空に風に光に踊る我が胸に幸を~」
『何があっても、二人の陽気さには、かなわないや・・』
と、ジョイは、猫独特の微笑みを浮かべたのだった。
ジョイは懐かしい雰囲気を車窓の外に感じて心が浮き立ってくる。
『きっと、もうすぐだ』
そう思った時、車は梢だけになったハナミズキ通りから屋敷の門へと曲がり屋敷の庭に入った。
そして、降りるや否や・・・すぐにサムが屋敷の庭でステップを踏み、ナンシーと腕を組みながら歌い踊りだす。
ジョイは呆気にとられて、しばらくの間、庭土の凍った固さや懐かしさも忘れて眺めた。
やがてサムが鍵を開けて、二人は荷物を車から運び出し始める。
その時、隣の幼馴染のピースがジョイに気付いたのであろう
「ワンワン!」
と、吠えた。
その(21)へ続く (by ゆうゆ)
「花誇り始めて、春ですね~!大好きな季節です
」
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