
「青い猫と虹の一族」三章~信じる心(21)・・・冬編
そして、ジョイの眼が見たのは・・・
虹のてっぺんに、ゆったりと腰をおろして座っているサムの姿だった。
その穏やかなサムの笑顔は、これまで彼が見てきたどの微笑みよりも明るく、しかも慈愛に満ちていた。
そのサムが、ジョイに軽く、見送るように右手を振り「ありがとう~ジョイ!」と語ったように見えた。
ジョイは、巨大な力が注ぎ込まれたように感じる。
「ンニャーゴーニャーアーゴー!」
ジョイは、残された力の限りに雄たけびを上げる。
その声は、雄々しいたてがみのあるライオンのように強く、王者のような威厳に満ちていた。
ジョイとローズは、愛と平安の象徴に見える大きな虹をマントのように背中に感じながら、古いセピアの館の門を抜けた。
門の外には、濃紺のローズの車が停めてあったので、そっと乗り込んだ。
ローズの家族が住む北の田舎町へと、悲しみのドライブがエンジン音と共に始まった。
ジョイは愛する者の死について混乱状態のまま身動き一つせず、ただ優しいサムのことだけを考えていた。
その(22)へ続く (by ゆうゆ)
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