ハッピー・Fall・モーニング
金色の銀杏の葉も優雅に舞う~今日♪
そんな錦秋となっている木立の群れに
朝から、うっとり~陶酔しつつ・・。
この時期になると
もう、お花屋さんの店頭に、
シクラメンの鉢が、並びだしますね。
優しいピンクから、元気なレッドまで、色とりどり~♪
かわいいお顔を嬉しそうに、こちらに向けて
『ねっ!あなたの窓辺に連れて行って~?』
と、言ってるような・・・気がしちゃう。笑
「シクラメン」は、和歌や俳句で~立派に”秋”の「季語」になっている。
(俳句や和歌好きの友や親族へ、下手に詠んだ歌や句を手紙で送るもので、
やっと「季語」を学んでのことですが)
そのせいか?
私は、シクラメンである彼女達を見ると・・つくづく
「あ~、晩秋へ向かっている。今年も、生かされて・・この季節を迎えられている自分は、ほんとうに幸せだなあ~♪」と、思わず、
整列しているシクラメンに、感謝の合掌をしたくなる衝動に駆られる。(*゚ー゚)ゞ
お花~大好きなのですが・・これからは、寒さに強い花が限られてくるので、
「百花繚乱」とはいかないガーデン。
願いは「赤毛のアン」のように、
真冬でも「花を絶やさない暮らし」を夢見ての・・自分。
工夫に余念なし。(・・。)ゞ
相応しい冬向けの花苗探しに、
昨日は半日を費やしたが・・これまた、”秋の風情と趣”を
しみじみと全身で味わえて~楽しく過ごせた。
お店にも感謝~!
さて~今日は、”晩秋”に因んで、
ちょっぴり長いけど・・
拙著の過去の童話から~(*゚ー゚)ゞ
主人公は、
稀に見るほどの美しく純粋なハートの持ち主の少女です。
彼女は、「自分自身の必要」もあるのですが、それを満たすことの出来ないミラクルな「富」に恵まれてしまいます。
ただ”利他的”な「隣人愛」のみに活用できる「富」でした。
もしも、あなたなら・・どうしますか?
さて、少女はどうするのでしょうか~?
「愛」について考えたい・・ミラクルなお話~の、つもり・・(*v.v)。
「涙の宝石箱」
ある村に、たいへ心の優しい一人の少女がいました。
親も兄弟もなく一人ぼっちです。
でも、自分の身の上では決して泣きませんでした。
いつも、村の人に同情しては・・他の人のために涙を流すのでした。
ところが
ある日、不思議なことが起き始めました。
一人暮しの村のおばあちゃんが病気になったことに、同情して泣いていた少女の涙が頬を伝い小さな手のひらに落ちた時、宝石に変わったのです。
「ホロホロ」涙が「コロリン!」
と、次々に真珠(しんじゅ)になったのです。
少女は、
驚きましたがそれを拾い集め小さな木箱にしまい込みました。
ある時は、子犬が道端で死んでいるのをみつけ、
「まあ・・かわいそうに~」と哀れみの涙を流すと・・その涙は
「ホロホロコロリン!」
と、乳色のオパールになりました。
何日かして、言い争いをしている村人をながめ、平和を願う涙を流すと
「ホロホロコロリン!」
と、今度はキラキラのダイヤモンドに変わりました。
少女はあわてて拾い、いつの間にか宝石箱は・・あふれるほどになりました。
少女は、空腹を満たしたいと思い
自分のために、真珠を一個だけ、お金に換えてパンを買おうと思いました。
そのつもりで・・手に持つと
「トロ~リ」と、涙に戻ってしまうのでした。
自分のためには、使えない宝石だったのです。
でも、それを知った少女は
『わたしは、これで・・いいわ。それより皆に幸せになってほしい』
と思い、宝石を貧しい村人に、こっそりくばり始めました。
ところが、半分の村人の分が足りませんでした。
すると・・・次の朝、村中で宝石を取り合うなぐり合いが生じています。
それを悲しんだ少女の目から、大粒の涙が次々に
「ホロホロコロリン!」
と、真っ赤なルビーになりました。
それで
少女は、急いでそれを残りの村人にこっそり・・くばったので争いはなくなりました。
村人たちは全員で恵まれましたが、少女の貧しさには、だれも気付きません。
それでも、少女は宝石箱がいっぱいになると・・また出ていって見つからないように、くばり続けました。
秋の夕暮れ、
少女は小さな家へ帰るため急いでいました。
寒いので頭をおおうスカーフが欲しい・・と思いましたが、それさえありませんでした。
そこへ、
村一番のわんぱく少年サムが現れ、少女をからかいました。
サムは村長さんの孫でした。
少女は、知らんふりして通り過ぎましたが・・サム少年は、少女をふりかえって眺め、少女の姿がどこかおかしいと、感じました。
何が変なのかわからず、サムは宝石の恵みで新しくなった自分の家へ戻りながら、考えました。
そして
「そうだ! わかったぞ! 着ている服が、夏の洋服のままなんだ~!」
と、ようやく気がつきます。
「あの子はまだ貧乏なんだ。あの子の所には、宝石の恵みが舞い込まなかったんだ。」
サム少年は、
家の中から集めたパンとミルクを袋一杯にして抱え、少女の家のドアの前にそっと置きました。
その時
「シクシク、シクシク」
と、静かに少女の泣く声が聞こえました。
サムはそっと小窓の方に廻って中をのぞきましたが、驚きのあまり、口が、ぽかーん!と開きました。
何と、少女の流す涙が
「ホロホロコロリン!」
と、輝く緑のエメラルドとなって、床の上に落ちていくではありませんか。
サムは口を、ぽかーん!と開けたまま、ドアの前に戻りノックしました。
しばらくして、少女が出て来ましたが、その目に、もう涙はありません。
サムは慌てて、ぽかーん!の口を閉じてから言いました。
「う~ん、僕は見たぞ! 君の秘密を。うん、見たんだ。けれど・・うん、でもそれはいいんだ。それよりなぜ君が貧乏なんだ。」
少女は、優しく微笑みながら言いました。
「この宝石は、私が使おうとすると涙に戻っちゃうの。だから自分では使えないのよ。でも私には家族もいないし・・それでいいの。村の皆が幸せになってくれて平和なら嬉しいわ。これ、ありがとう。お腹がすいて、ちょっと悲しくなってたところだったの。ほんとうにありがとう。おやすみなさい。」
サムがあげた袋を抱えて少女はドアを閉じました。
少年は
『ん~・・何かがおかしいなあ?』
と、思いながら帰り始めました。
でも、何がおかしいのか、わかりませんでした。
少年サムは、
散るイチョウの葉に負けないくらい金色に光り始めた星をみつめて、じっと考えていました。
考えると足は止まり・・歩き出すと考えは止まります。
考えるのが苦手な少年ですから、こんなにむずかしいことを考えたのは生まれて初めてです。
それでも、一歩あるいては止まり、一生懸命に考えました。
また一歩、あるいては止まりながら十二歩進みました。
サムには、涙が
「ホロホロコロリン!」
と、宝石になることは、どんなに考えてもわからないので・・・止めました。
それにしても
『どうして、あの少女が自分の宝石を使って、洋服や食べ物に出来ないのか? 村の人が皆お金持ちになったのに、少女だけ貧乏でいるのはおかしいぞ』
と、わかったのです。
でも、どうしたらいいのかわかりません。
それで、また考えようとがんばってみます。
ついに、
一つだけ答えが浮かびました。
『おじいちゃんに相談しよう!』
と、ガッツポーズします。
サムにとってはこんなにすごい答えも生まれて初めてでしたから
『考えるっていいことなんだなあ!』
と、自分に感心しながら村長さんであるおじいちゃんの家へと、ビュンピュー!と走り出します。
孫の話を聞いたおじいちゃんの村長さんは、
驚きのあまり両手がパッ!と上がったまま、止まってしまいました。
そして、両手を上げたまま言いました。
「誰が、この貧しい村に宝石をくばったのか調べていたのじゃが・・・まさか、あの子だったとは。」
でも、さすがに村長さんです。
「わしに、いい考えがある。まかせなさい」
と、上がった両手を下げながら胸をたたきました。
それでも、最後に一言いいました。
「わしの涙も、宝石にならんものかなあ~?」
三日後、
晴れた秋の朝、少女の小さな家の前に村人の行列(ぎょうれつ)が出来ていました。
窓の外を見た少女の頬は、驚きで真っ赤になりました。
こんなことは初めてです!
いったいどうしたのでしょう。
白い服におひげ姿の村のパン屋さんは、焼きたてのパンを抱えています。
お百姓さん夫婦は、野菜や果物を持っています。
蝶ネクタイの仕立て屋さんは、可愛いピンクのコートを。
太い腕のニコニコ顔の鍛冶屋(かじや)さんは、ストーブを作ってきました。
大工のおじさんは、少女の小さな家を修理しようと材木や金づちを持ってきています。
靴屋さんも並んでいます。
少女は顔が真っ赤のまま静かにドアを開けて、皆の前に出て行きました。
そっと目を上げて村人たちの親しみ深い笑顔を見た時、感動の涙が
「ホロホロコロリン!」
と、水晶(すいしょう)になって足元に何個か落ちました。
突然、
村人たちは我さきに!と水晶を拾いはじめたのです。
なんということでしょう。
その時、少女の涙はカラッ!と乾いて止まりました。
『村の人の心は変わってなかったのだ』
と思ったのでした。
すると、
宝石を握りしめていた靴屋のおばさんが、慌てて少女に近寄りほほえんで優しく言いました。
「あんたのために、これで新しいブーツを作って来るからね。」
他の村人も、口々に言いました。
「温かい毛布をこの水晶で買ってきてあげる」
「おいしいチーズを買ってあげる。」
何と、村人達は少女のために宝石を暮らしの品物に変えてあげようとしたのです。
少女の手に宝石が触れてはたいへん!
と、あわてて我さきに拾ったのでした。
心の優しい少女の涙の宝石は、
同じように、心が優しくなった村人たちの親切で、食物や洋服などに換えられて、戻ってくるようになりました。
「ありがとうございます。ありがとうござ・・。」
少女は感謝の言葉が、うれし涙でつまるほどに幸せを感じました。
わんぱくなサム少年も手伝っていました。
でも、宝石を握って
『きれいだなあ』
と、考えようものなら足が止まります。
でも、考えないで三歩あるくと
『何に交換してくるんだっけ?』
と、忘れてしまいます。
そこで、
少女のところへ戻って確かめ、忘れないうちにと、ビュンビュー!走り出して止まらずに、お店へ駆け込むのでした。
でも、そんなサム少年にも・・・少女は
「ありがとう~」と感謝する毎日でした。
秋が終わり、
村に、初雪がチラチラ・チラチラと舞い降りる冬になりました。
少女の家の屋根にも静かに静かに降っています。
少女は、暖かい部屋で小窓の外の砂糖のような雪を見ながら、考えていました。
村中、皆で助け合い仲良しになったことを・・。
少女は、嬉しくて胸がいっぱいになり、神さまにお礼を述べました。
「ありがとうございました・・。」
すると、
少女の、この感謝の涙が
「ホロホロコロリン!」
と、あふれ出してきて、一番大きな黄金に輝く大粒の純金(じゅんきん)になりました・・と。
(これ、長かった~ですね(;^ω^A))
晩秋にさしかかった~この秀麗な季節を楽しみながらも
周囲の人々への「温かな思いと優しい心」を持っている。
すると
自らも温まって・・ますます、人間として完成されていくのかもですね。o(^▽^)
この童話~何気なく・・さり気なく読んでいただければ、幸いです。
でも、敢えて解説させて頂ければ・・・屁理屈っぽいですが(*゚.゚)ゞ
この少女の行為に関してですが・・、
天の神さまは、決して計算されない愛をお持ちの方です。
なので
もしも、この少女が、計算し尽くしたふさわしくないエゴだけで、ミラクルに得られた富を、村人へ配っていたなら、少女には決して幸福は、巡って来なかったことでしょう。
利他的な「隣人愛」を第一にせざるを得なかった少女でしたが、
それを嘘偽りのない~心から溢れる「愛」という行為ゆえの結果として・・・
今度は、村人から自分へと向けられた「隣人愛」ゆえに
自らへも「愛と富」を呼び込むこととなりました。
こうして冷たい雪の降る前に~「自分自身の必要」を遥かに超えた「豊かな幸福」を享けました。
豊かな衣食住も、温かな人々との絆も、
少女に「平和と歓び」をもたらしたのでした。
当人が、気が付いていても・・いなくとも、
大きく温かな思いに満ちた「愛」を源とするハートから発信される「幸福感」!
これこそが、意識しなくても・・理由などなくとも
自らが「ああ~幸福♪」
と、常に、普通に感じられる本物の「幸福感」かも~♪
そのためにも、堅固で乱れない宇宙の物理的な正確さに倣って~!
いつ、どんな時も”笑顔”でいる為のぶれない”強い意志力”をも育てよう~
それが、私達を幸福にする人生の秘訣の一つかもですね~♪(多分(^_^)v)
メルヘンから現実に戻り・・最後にもう一度!
もしも~自分では使えない「ミラクルな富」を、手にしたら~
あなたなら、どうするかしら?
それはねぇ~(^-^)/
勿論~あなたの自由~!( ´艸`)
他人は、あなたの富を支配できないのですから~!
どう使うかは、それぞれ自らの「心」から現れること・・。(^人^)
ささやかに参加中~( ´艸`)~感謝~♪
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