
花の世界の味(あじ)も香りもぜんぶ知ってるつもりでしたから、大変なショックでした。
みんなから、先生とよばれていい気になっていた自分が、はずかしくなってきます。
その時になって、ようやく!蜂の大先生が『目かくしマスク』をくれたわけを知ったのでした。
「そうだったのか・・・やっぱり、あの大先生は気がついてたんだ。ぼくは、まだまだ、かなわないや!」
と、大先生へのふまんが、感謝(かんしゃ)と、尊敬(そんけい)に変わりました。
蜂の大先生に 、すぐにお礼を言いたくなったので、急いでもどることにします。
帰りは、やはり大先生がおしえてくれた『スーパージェット飛び』です。
タローにとって、帰りの秋の空は、とくべつにさわやかでした。
こうしてタローの「蜜味大百科辞典」(みつあじだいひゃっかじてん)に、金木犀(きんもくせい)の花が、さいごにくわえられたのでした。
やがて、タローは、ますます仲間(なかま)から、そんけいされるような先生になりました。
それから、金木犀(きんもくせい)の花は、有名になりました、と。(完)

よかったですね。
長く生きて経験(けいけん)が多い目上のなかまの話に、耳をかたむけるのは、いいことですね。
これからの自分のためになることですものね。
そして、なんでも見た目だけで、きめつけないようにしようね。
本当は、知らないことがたくさんあるのだからまちがった自信には気をつけなくちゃ!というお話でした】
「蜂タローと大先生」(完)

拙著【いやしのプチ童話集・動物編】より抜粋。

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(The above is written by ゆうゆ)
ニコニコ動画「桜のララバイ」(アクネ様の朗読投稿より)
ニコニコ動画「チューリップの願い」(アクネ様の朗読投稿より)