親しくさせていただいている得意先のお姉さんがいまして、
大阪に詳しくないボクとしてはほとんど未知のエリア。
西長堀?立売堀?阿波座?
なんとも馴染みのない場所を歩いて行くと
急に灯りどどーん!!おー、これはまぎれもなく酒屋さん!
お店に入って奥に進むと、ありましたありました。
これがウワサの地下セラーへの階段ですね。
なんだかすごく秘密めいていて、ソソられます。
こういう秘密基地的なものは
いくつになっても心トキメクのが男の子ってもんです。
その名の通り、地下はセラーになっていました。
ワインや焼酎もありますがもっぱらすべて日本酒。
階段を降りたこのスペースをさらに奥に入ります。
すると現れるのがウワサの利き酒コーナー。
ここでその日開いているお酒をいろいろ試せるのです。
まずはセラーを覗いてみました。
巨大な冷蔵庫のようなもので温度湿度が保たれています。
すんごく値段の高いものばかりかと思っていたのですが、
そんなことはなく、比較的手頃なお値段のものが並びます。
その代りといっちゃヘンですが、
メジャーなお酒というよりはあまり見慣れないものが揃う。
こういうお店はプロの方にお任せした方がいいですね。
今回はご一緒したお姉さんともう一人後輩クンがいまして、
彼が博多出身のピチピチの入社3年目(笑)
博多でその年となると、面白いことに焼酎ばかりで
日本酒を飲んだことがないんですって!
博多の人だとそんなこともあるんですね。
そんなわけで初めての人でも入っていける
日本酒ということで選んでいただきました!!
なにを飲んでもグラス1杯210円というスタイル。
だったらたっぷり淹れましょうね(笑)
ここでは店員さんがすごく親切に教えてくださいます。
左から順番に飲んでみてください、とのこと。
まず左の越州。おー確かにこれは飲みやすい。
これなら初心者でもするすると飲めるでしょう。
そして獺祭に来てやや引っかかりを感じ、
和でさらに力を感じます。
確かにこの順番でないとダメですね。
逆では越州が物足りなくなってしまう。
そうそう忘れていました。ここのアテ。
梅干しと径山寺味噌のみ。
写真はついうっかり梅干しだけでしたが、
この径山寺味噌が素晴らしいのです!
もうこの2つがとにかく「ごはん欲しー!!」
と思わせて仕方ないヤツらでして。。
当然、お酒のアテとしてはカンペキ。
こんなのをチビチビやりながら、
日本酒を利いていくわけですね。
最後の「和」についてはお猪口でもいただきました。
うんうん、確かに全然印象が違いますね。
もっと丸く柔らかくなった感じ。
これは口径による香りの違いというよりは
器の厚みや口へのあたりの違いによるものでしょう。
お店の中には酒造りの道具や
たくさんのお猪口たち。
店員さんからいろんなお話をお聞きしました。
現在の社長さんが、酒屋としては勘当モノで
当時、地酒に特化し出したそうです。
大阪の飲食店には大手のお酒しかなかった頃、
こちらが初めて地酒を売り出したのだとか。
この地下セラーも地下だけに水がひどくて
ここまで落ち着くのにかなりの時間を要したそうです。
まさに水都なんですね、大阪は。
この場所は営業前の飲食店さんがいらして
利き酒してお店で使うお酒を決めてもらうためにつくったそうです。
今ではこうして一般にも開放されていますが、
営業時間が19時までなのと少しだけ決まりごとが。。
それはお店のHPをご覧ください。→★★★クリック
壁には1冊ずつ借りていきたくなるような
お酒に関するたくさんの本。貴重なものも多いようです。
ここにいるだけで、日本酒好きならワクワクしちゃいます。
会社帰りのスーツ姿の男性がお一人で
いくつかの一升壜を前にたしなんでいらっしゃる。
ステキですよね~。
会社帰りの趣味としてこんなにカッコいいものはない。
ボクみたいにダラダラ飲んじゃいけませんね(笑)
この日の全景です。
アップばかりだと臨場感が出ないことに気付きまして。
苦節(笑)6年目にしてやっと気付いた!?
この方が雰囲気は伝わるでしょう?
右に1つ出ているグラスは和らぎ水です。
これが吉野杉で作られた酒樽の底板のテーブル。
真ん中からグラスを好きなだけ@210円。
3杯とはいえ、アテも少しだけですし、
いいペースで飲んでいると結構酔いますからご注意。
個人的には純米酒が好きなのでお任せリクエスト。
2回戦目はこちらをいただきました!
最近では梅酒で有名な奈良の梅乃宿さんですが、
こちらは「堺の地酒」を目指しているのだとか。詳しくは→★★★
ふふふん♪いいじゃない~♪
こうなってくると入社3年目クンも少し無口に(笑)
お連れいただいたお姉さんはこちらチョイス。
なんと「BORN!」と書いて「梵」!あ、逆!?
大阪人だとカツサンドが食べたくなる名前ですね(笑)
バンドマンだったボクとしては頭の中で
リッチーブラックモアのリフが刻まれます!
それは「BURN」・・・。うっ(痛)
あ、メタル系のギター雑誌の名前も・・・グフッ(痛)
そして純米の利き比べ。
あぁ、こういうの楽しい。
どちらがいいとかでなくて「違う」ということ。それが楽しい。
あぁ、こっちはこんなだけどこっちはこんなだーって。
その傍らには必ずお酒がいるのですが。
さてさて、最後は島田商店さんの得意技ともいうべき
古酒の世界を垣間見ます。
比較的飲みやすいものを選んでいただきました。
亀甲のラベルもかっこいい老亀。
もはや樽熟成の焼酎のような黄金色。
もうひとつはやはり梅乃宿さんのもの。
おー、確かにこの力強さは古酒ならでは!!
一瞬だけ老香(ひねか)だけど、紹興酒のような熟成感。
ボクは日本酒の古酒は飲み慣れませんが、
この世界はまた新しい壁を開いていますね。
どちらも本醸造なところからすると、
やはり長期熟成には適度なアルコールが必要なのでしょう。
いやぁ、すっごく楽しかったなぁ、島田商店さん。
いろんなことを教えてくださりながらも
それは決して押しつけがましいものでなく。
「あぁ、この人、本当に日本酒が好きなんだなぁ。」
と思える愛情たっぷり・熱意たっぷりのお話です。
相変わらずご一緒したお姉さんも面白く、
なんだか最近は他人だとは思えない程の似通いよう(笑)
こんなお店が近くにあれば、確かに
「会社帰りにちょこっとだけ新しいお酒を」ってなりますよね!
いやぁ、ステキな経験でした。
ありがとうございます。ごちそうさまでしたー!
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島田商店
大阪市西区立売堀3丁目5番1号
06-6531-8119
http://www.sake-shimada.co.jp/