ス、スペシャル記事です。これはもう間違いなく。。
遠方よりお客様がいらっしゃいまして、年に一度の大接待でございました。
場所はなんと京都でも名高い料亭の「木乃婦(きのぶ)」さん!!
なんと!ついに「木乃婦」さんの敷居をまたがせていただく日がきました。
われながらうれしさ半分と緊張も半分。
このお客様がすごく懐の広い優しい方でして「いい趣味ですよね。」と
いつでも写真の撮影も許してくださるのです。
そうなると若手のTさんとともに酒リーマンはもうザ「男芸者」!!
日頃の仕事でお互いに鍛えている漫談トークで笑わせます!
それではさっそく、「木乃婦」さんの珠玉のお料理をいただきましょう。
まずは前菜のこちら。
ふたを開けた瞬間に一同から感嘆の声が。「おー」とか「わー」とか。
本当に宝石箱を開けたような感覚に見舞われました。
光り輝くお料理たちがぎゅっと敷き詰められた芸術品。
もうさっそく日本酒が欲しくなるというわけで、さっそくいただきます。
この日は冷やの純米酒でした。
そしてお刺身は氷の上に飾りつけられて登場です。
日本酒にしておいて大正解ですね。
鯛はポン酢でいただきます。
続いてはお椀の番です。
お料理の前にちょっとこの器もご覧くださいよ。
ステキでしょう。こうした器まで愛でる余裕がでてきたところ、大人になったかな。
お椀はこんなふうに。
このおダシがまた素晴らしく上品で美味しいんですよ。
目を閉じると遠浅のおだやかな海の凪が瞼の裏一面に広がるんです。
そして、しばらくすると広がりに加えて奥深い複雑味。そして優しさ。
あぁ、やっぱり京都の料亭さんはおダシが違いますね。
具のメインはホタテしんじょう。
やわらかな弾力の食感とホタテの風味、これがおダシと相乗して贅沢な安心感。
続いては、見てください!!この美しい一品を!!
もうなにがどうなっているのかわからなくらいの美しいコラボレーション!
こちらはアワビ、ウニ、カニのジュレ。三杯酢がきいています。
もう味わいはミラクル~!!口の中が贅沢すぎておかしくなりそうに。
お互いが自分の主張をしながらも、相手の魅力を引き出しあって調和している。
まさに味わいの相互扶助。味の共済会のような一品です!
一つ一つが美味しいのに、みんな合わせていただくとさらに美味しいという。
そしてまたすごいのがきました!天ぷら!?
いえいえ、こちらはなんと車エビのかきあげです!!
こんなふうに縛ってある演出もおもしろいですね。
こういうのはいけません。出てきた瞬間の驚きが過ぎると
サクサクの香ばしいところが美味しいですから、すぐに食べきってしまう。ペロっと。
いやぁ、この歯ごたえと素材を活かした優しい味わい。見事です。
そして、これぞ、「木乃婦」さんの名物というメインがここでついに登場です!!
これがウワサに聞きし「フカヒレとごま豆腐の鍋」!!
これがもうホント筆舌に尽くしがたい一品なんです!!
この複雑なスープはもう全く説明がつかない程の深遠で神々しくさえあるのです。
誤解をおそれずにしごく簡単に説明すれば、
それは中華系のスープと和のお出汁系スープのマリアージュ。あ、書いただけで陳腐だ・・・
そんな単純なものじゃない、なんともいえなく複雑なこの味わいは、
ただの中華と和のブレンドなどでななくて、両者の特徴を兼ね備えたまた新たなステージ。
Oさんの言葉を借りれば「味の遣唐使」のような・・・
そして最後の一滴まで飲み干したくなるこの極上のスープに浸るのは
粘着力のあるねっとりなめらかな食感のごま豆腐。
あぁ、もうこの食感と香りと味わいの世界に一人耽溺してしまう。
最後はご飯の登場です!これがまた見事に美しい炊き込みごはん。
こちらは給仕さん方のところへ行ってお釜の写真をとらせていただきました。
いやぁ、おいしそう~!
食べるのが好きな会社の方々はもう何杯でもおかわりされていました(笑)
ボクも余裕があればオリ詰めにして持って帰りたかったくらい。
でもさすがにこれだけいただいた後だと1杯で十分です。
デザートもこんなにふうに金色のお皿に乗って登場しました!
焼きリンゴといちごとグレープフルーつのゼリー寄せ。
甘すぎずに素材感もしっかり残したつくりで、ボクも美味しくいただけます。
いやぁ、素晴らしい。
しかしさすがに京都の名料亭さんですね。
代々脈々と受け伝えられた味わいというのはこういうものなのでしょうか。
簡単にできるちょっとした味付けの妙のような世界も好きですが、
こうして一つ一つを本格的にしっかりと作り込んでいく世界というのはまるで別格。
お店やお部屋の雰囲気から器や盛り付けを楽しみ、味わいと会話を楽しむ。
そういうふうに、お料理をいただくという行為のすべてをゆったりと堪能すること。
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京料理 木乃婦(きのぶ)
京都市下京区新町通 仏光寺下ル岩戸山町416
075-352-0001