ボクももう京都を出る頃から浮足だっちゃって仕方ないくらいでした。
お店は飲食ビルの3階でエレベーターをあけると風情ある入り口が。
入ってみますとなんとカウンター数席しかないお店なんですね!!
これはなるほど、予約が取れない、といわれるわけです。
それではさっそく・・・日本酒で乾杯して、お通しを。。
と、ここまでは一同、ミシュランの看板に負け緊張の面持ち。
少ししてやっとSさんが恐る恐る「写真…撮ってもいいですか?」と切り出すと
若い大将は「どうぞどうぞ」のスマイル。
あぁ、よかった~!!というわけで、お通しこそ逃しちゃいましたが、
ここからしっかりといつものように寄り目で激写していきます(笑)
ほぼお任せのコースでいただきました。最初の一品はふぐ!しかも大分産!
日本酒でスタートしていましたので、この最初の1品からして歓声があがってしまう。
この芽ネギともみじおろしのひと手間が美しいですね。
いやぁ、大分のふぐってよく耳にはするのですが、なかなか口にはできない。
そういえば、日本酒もいいですけど、大分の麦焼酎がありましたね―
と、素晴らしい発見をした一同は、一斉にチェイサーで麦焼酎を発注。
やはり地のものには地のものを合わせたい。
やっぱりこうやってメインは日本酒でチェイサーとして焼酎をいただくのが
ボクには和食をいただく時にもっともラクな飲み方です。
続いて串で登場したのはなんと鹿児島のうなぎ!
うなぎといえばやはり浜松なんかを予想しますが、まさか鹿児島とは。。
鹿児島とくればこんどは芋焼酎か~っとか盛り上がる心を必死に抑えていただきます。
もうお味が濃厚でたまりらない串!!こんな風にうなぎをいただくなんて!
縦切りなところがまためずらしいですよね。
ここでお刺身を挟みます、明石のタイ。
ボクはタコは関西がうまい、と前から主張しているのですが、
この日同席したKさんからは、「鯛は明石です」といわれて大きく納得!!
しかもお寿司屋さんでいただくなら、ネタと寝かせもカンペキ!
続いてきちゃいました~!!ついにきちゃいました!カニです!!
香住のセコガニです!!セコガニってのは松葉(ズワイ)蟹のメスですね。
これはまた素晴らしい!!
少しずつつまむのですが、そのたびに日本酒が欲しくなる。
それは日本酒と一緒に流し込むことでさらにうまくなることを知っているからです。
当然、それは無意識な一連の身体の動作であって、脳の指示ではない。
このおミソとからまってチュルチュルなところが、また・・・あぁ・・・!!
素材だけでも素晴らしいのに、そこにプロの技が加わるともう圧倒的です!!
そして「キョーイチ」に近い、豪華で美しい宝石箱がこちら!!
北海道の白子さんです!!京都のかぶらや、銀杏、ゆりねなんかも添えて。
もう一同さっきにも増して歓声が。キャーッ!!!これは美しい!!
プリップリの北海道の白子は絶品です~っ!
いつもならあの背徳の罪悪感がうまみをさらに引き出すのですが、
今回はそういうこともなく、ただただ上品に美味しくいただけるのでした。
そして話題にものぼっていた煮たこが登場です。
ここに本当の技を見ました・・・。こんなタコの食感は初めてです!
これはヤバイ!!なんというやわらかではんなりしたタコなのでしょう!
大根おろしの中で2日間寝かせるそうです。
それにしたって、この飴色に輝く宝石はおよそあのオクトパスとは思えない。
なんか、こう・・・・一つのマジックのようにさえ思えてきます。
ここでお魚が登場しました。
北海道のニシンですが、なんとおなかに数の子をつめたままです!
一夜干しされたものを焼いておられますが、塩味は海水のみ。
だからニシンそのものの味わいをダイレクトに感じることができます。
前半戦、最後の一品はお口直し的に軽く登場したこちら。
ただ、これがまたものすごいショーゲキなのでした!
こちらは明太子のからすみ風。
もう口の中で歯茎にくっついてしまうくらい、ねっとりした仕上がりですが、
この濃厚な味わいがたまらない、お酒飲み泣かせの一品。
はしっこをちょっとかじりながら、お酒は2~3杯は飲めてしまいそうな。
からすみの食感でいて、味わいは明太子という、もうそれだけでヨダレものです。
まだお若い大将は一生懸命に腕をふるってくださいます。
こんなカウンターで料理するところを拝見できるというのもステキですね。
ボクらお客さんは期待にドキドキ・ワクワク。あれって何だろう。あ、すごいの来た!
でも逆にお店の方としてはかなり自信がないとできませんね。
祇園のさゝ木さんじゃないですけど、まさにライブステージというわけ。
だけどそれがまたうれしくも楽しい。
こうやってダイレクトに会話をしながらいただくとさらにまた美味しい。
改めて食べ物・飲み物というのは頭半分・舌半分なのだというのがわかります。
理性と感性、両方ある方がさらに美味しく感じられるのかもしれません。
さぁ、それでは前半戦はこれにて終了。
明日の後半戦はいよいよ、お寿司が登場します!!
まずは小さくごちそうさまでした。また明日~!
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寿司処 黒杉
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