スイス・アルプスお花のハイキング1日目は St Moritz (サンモリッツ) Muottas Muragl (ムオタス・ムライユ) から Alp Languard (アルプ・ラングアルト)まで、約7㎞、所要時間 約2時間30分のハイキングコース。

歩き始めてすぐ、目の前には今まで見たことのないお花畑が広がりテンション爆上がり。夢中で写真を撮っていたら、1㎞も進まないうちに30分が経ってしまっていた💦このペースで進んでいたら、下りの最終リフトの時間に間に合わなくなってしまう(◎_◎;)ということで、ここからはほぼ小走り、目新しい花を見つけては写真を撮り、また走る…という状況で、ゴールの Alp Languard には、ほぼコースタイム通りに到着できた。お陰でリフトには余裕で乗れたけど、途中見落とした花があったのではないか、と悔いが残る。

 

ということで、出会った順にお花をご紹介。

 

  

① ドイツ語名: Aufrechtes Hornkraut (アウフレヒテス・ホルンクラウト)

    学名: Cerastium arvense ssp. strictum (ケラスティウム・アルベンセ・ssp・ストリクトゥム)

   (ナデシコ科ミミナグサ属)

でいいのかなぁ?いきなり同定でつまづく。ミミナグサ属の仲間というのはわかったけど、何種類もあって区別が難しい。 Aufrechtes は「直立した」という意味のようだ。 Cerastium arvense は日本名セイヨウミミナグサ。ミミナグサは葉っぱの形がネズミの耳に似ていることからついた名前。

 

 

 

② ドイツ語名: Alpen Hornklee (アルペン・ホルンクレー)

    学名: Lotus alpinus (ロトゥス・アルピヌス)

   (マメ科ミヤコグサ属)

Klee は clover のこと。黄色から赤や橙色に変化するものもある。

 

 

 

③ ドイツ語名: Gold-Fingerkraut (ゴルト・フィンガークラウト)

    学名: Potentilla aurea (ポテンティラ・アウレア)

  (バラ科キジムシロ属)

黄色い花弁は5枚で中心部の色が濃く、花弁の先が凹む。このキジムシロ属の花と、キンポウゲ科の花の黄色が絨毯のように広がってきれいだった。 ‘Kraut = 草、薬草、毒草、ハーブ’ の意。

 

 

④ 学名: Taraxacum officinale (タラクサクム・オフィキナレ)

  (キク科タンポポ属)

見慣れたセイヨウタンポポもここでは愛らしく見える。学名のofficinaleは、薬用の意味を持つ。ヨーロッパでは薬草としてだけでなく、若菜は食用にされるとのこと。

 

 

 

⑤ ドイツ語名: Berg-Hahnenfuss (ベルク・ハーネンフス)

    学名: Ranunculus montanus (ラナンクルス・モンタヌス)

  (キンポウゲ科キンポウゲ属)

ドイツ語で ‘山のキンポウゲ‘、かな?キンポウゲ科の花らしく、花弁がつやつやと光沢がある。英語では Buttercup というらしい。確かに!言い得て妙。

 

 

⑥ ドイツ語名: Gelbe Alpen-Kuhschelle (ゲルべ・アルペン・クーシェレ)

    学名: Pulsatilla alpina ssp. apiifolia (プルサティラ・アルピナ・ssp・アピイフォリア)

  (キンポウゲ科オキナグサ属)

日本のオキナグサは花色が暗紫色で、花が開ききらず、下を向いて咲くけれど、こちらは上を向いてきれいに開く。黄色く花弁にみえるものは蕚片で、内側は黄色なんだけど、外側にある蕚片は紫色を帯びて白い毛が生えている。この画像でも毛が少し見えているのがわかるだろうか。

‘Gelbe = 黄色‘ で、‘黄色いアルプスのオキナグサ‘ の意。

 

 

⑦ ドイツ語名: Tüpfel-Enzian (テュプフェル・エンツィアン)

  学名: Gentiana punctata (ゲンティアナ・プンクタタ)

  (リンドウ科リンドウ属)

この花を見つけたときは、なにこの花⁈と驚いた。初見は毒々しく見えたが、よくよく見ると美しい。’Tüpfel = 水玉模様’ の ’Enzian = リンドウ’。茎上部の葉腋に鐘型の花が1~数個つく。学名の punctata も斑点があるという意味。

 

 

 

⑧ ドイツ語名: Alpen-Klee (アルペン・クレー)

  学名: Trifolium alpinum (トリフォリウム・アルピヌム)

  (マメ科シャジクソウ属)

わぁ!なんて大きなレンゲソウ‼と、大興奮した花。後で調べると、レンゲソウ(ゲンゲ属)ではなく、クローバー(シャジクソウ属)の仲間であった。ドイツ語名もアルプスのクローバー。

この花を調べたとき、「ほぅ、シャクジソウというのか」と思ったら「シャジクソウ」(車軸草)の間違いだった。和名は片仮名表記と決まっているので、子供のころから片仮名を読むのが苦手な私はときどきこういう間違いをしでかす。ちなみに、「シャクジョウソウ」という植物もあるそうだ(錫杖草。ギンリョウソウの仲間とのこと)。紛らわしい。いや、こんな勘違いをするのは私だけか。

 

今日はこの辺で。続きは明日。