31日、メキシコ中銀は同国四半期経済・金融報告書を公表。 それによると、今年第 3四半期

インフレは上昇すると思われるものの、年末にかけて下落。 中銀インフレ・ターゲット上限である

+ 4.0 % を下回る可能性が強いと述べている。

メキシコ中銀の見通しによると今年 7月上旬 + 4.08 % となった同国インフレは、第 3四半期

+ 3.75 % + 4.25 % のレンジでやや高止まり推移。 しかしながら今年第 4四半期は

3.25 % 3.75 % のレンジへと低下し、2008 年末には中銀が目標としているミッド・レンジの

+ 3.0 % に到達すると予測。

その理由として、現在メキシコ中銀の金融政策は引き締めスタンスを採っており、現在の環境が

大きく変わらなければ、来年末にかけて同国インフレは + 3.0 % の目標にまでに押し下げられる

としている。 また食品とエネルギー価格を除くコア・CPIはすでに低下局面に入っており、今年末は

+ 3.5 % と試算。

ただカルデロン政権の構造改革実施に伴い、今後ガソリン、タバコなどが増税され、販売価格が

上昇する。 これが同国 CPI の上昇圧力となるため警戒感は崩さないとし、今後も慎重な

金融政策運営を採り続けるようだ。

7月上旬の CPI は年率 + 4.08 % ( 6 +3.98 %5 + 3.95 % ) と、インフレ・ターゲットを

上回る数値となった。 メキシコ中銀によるとこれは諸物価全体が上昇しているのではなく、

主に食品価格が上昇。 特に穀物価格および、天候不順による生鮮食料品価格が上昇

( トルティーャ、ミルク、特にトマトの価格が大幅上昇) したことが影響し、全体の数値が

一時的に跳ね上がったという。 すでにコア・インフレは低下トレンドに入ってきていることから、

これら食品価格が落ち着いてくる今年下半期にかけて、同国 CPI は順次低下すると見ている。

また同国 GDP に関し、今年第 1四半期 + 2.6 % と低調な数値となったが、第 2四半期は

+ 3.0 % へと上昇。 今年下半期は景気回復が予測され、今年全体で + 3.0 % + 3.5 %

経済成長達成が可能と見ている。

メキシコ政府の見通しでは、今年第 2四半期の同国経済成長は + 2.8 % 。今年全体で

+ 3.3 % と試算しており、中銀予測が政府予測を上回るという珍しい現象だ。 メキシコ政府が

慎重な予測をとっている主な理由として、同国の主な輸出先である米国経済の鈍化がメキシコ

経済に影響を及ぼすと見ているとしている。

因みに2006年全体のメキシコの経済成長率は + 4.8 % であった。

米 ド ル/対 円:  118.90円 + 0.90    02年国債:  7.57 % + 2.0 bp

M ペ ソ/対 円:   10.86円 + 0.09    10年国債:  7.74 % + 4.0 bp

  ル/  : MXN 10.947 + 0.046   原油価格:   $ 76.53  1.68ドル

  ロ/  : MXN 14.959 + 0.069    金価格:  $675.90 - 3.40ドル