ヤマカン副総裁が任期満了で退任となったあと、4ヶ月間空席であったメキシコ中央銀行
副総裁ポストの後任として ロベルト・デル・クエト氏 ( Mr. Roberto del Cueto ) が
新副総裁として就任することが昨日のメキシコ議会・金融委員会で 賛成 28、反対 7 の
多数決によって承認された。
これでメキシコ中央銀行法に基づく 1名の総裁、4名の副総裁、合計 5名の政策決定委員が
そろったことになり、今後同国の金融政策の舵取りを担うことになる。 各メンバーは下記のとおり。
総 裁: Guillermo Ortiz Martinez
副総裁: Everardo Elizondo Almaguer
副総裁: Guillermo Guemez Garcia
副総裁: Julian Sidaoui
副総裁: Roberto del Cueto
デル・クエト新副総裁は現在 56歳。 1973年から 1994年までメキシコ中銀で主に銀行・
証券委員会部門に在籍。 その後 1994年から 1998年 4年間、シティ・グループの
一つである Grupo Financieo Banamex社やメキシコシティ大学で法務の教鞭をとったあと、
現在のメキシコ証券・銀行委員会にて銀行規則・監視委員委員長を担っていた。
デル・クエト副総裁の任期は7年半。 2014年 12月までその責務に就く。
メキシコ金融市場の関係者の間では、デル・クエト新副総裁は過去主に法務関係の仕事が
中心であったこともあり その技量は未知数、かつタカ派であるのかハト派に属するのかは
今後の手腕を精査してみないと判断できないとする意見が多い。
ただこのところ同中銀が公表する金融・経済報告書などにおいて、経済の先行き見通しや
表現方法に違和感を覚える言い回しが時としてあり、さらに 4月 27日、突然 25 bp の金利
引き上げが同報告書の内容と一致していなかったことも含め、メキシコ中銀の正確性を
デル・クエト新総裁に期待する向きもある。
同氏のコメントが聞けるのは、夏休みに入った頃になりそうだ。
昨日のメキシコ為替・債券市場、米国が独立記念日で祝日だったこともあり、終日閑散。
唯一 6月の消費者信頼感指数が発表になったが、
6月 消費者信頼感指数 105.2 ▲ 2.1 ( 5月 107.3 )
前月比低下が響きペソが軟調推移。 これに会わせてメキシコ国債利回りも小幅上昇して
引けている。
米 ド ル/対 円: 122.65円 + 0.15 02年国債: 7.50 % + 1.5 bp
M ペ ソ/対 円: 11.40円 + 0.04 10年国債: 7.64 % + 1.9 bp
米 ド ル/M ペ ソ: MXN 10.757 - 0.019 原油価格: 米国祝日で休場
ユ ー ロ/M ペ ソ: MXN 14.648 + 0.016 金価格: 米国祝日で休場