様変わりしたメキシコ金融市場が続いている。
一昨日政府が発表した今年のメキシコ GDP 見通しが + 4.5 % と、今年 12月で
カルデロンにその道を譲るフォックス現大統領の 6年間に渡る経済・財政政策の
成果の総仕上げのように最も高い伸びを遂げることになる見通しから、株式市場は
連日の最高値を更新。 10年メキシコ国債は 約 8.5 bpも買われ、この 2日間で
ほぼ 20 bp もの利回りを落とすという大賑わい。 10年利回りは過去 8ヶ月の
最低レベルに近づき、大台手前の 8.05 %まで買われた。
来週入札予定である初の 30年国債入札にも市場の関心が集まってきており、予想
以上の落札結果となる期待が高まっている。
今年のメキシコ財政収支見通しは原油価格上昇の追い風を受け、2,600~3,000億
ペソ (約2兆8,000億円前後) の黒字。 昨日 OPECが日量 100万バレルの産出
削減を決めたため、今年原油価格が再び上昇するのであれば、メキシコ財政余剰は
政府見通しの上限近くに達する可能性も強い。
米国への機械・自動車の輸出にも大きな落ち込みが見えず、またハリケーンの影響で
生鮮野菜価格が上昇し 9月 CPIは 4.09 % に跳ね上がったものの、コアCPIは
3.45 %と安定。
残る国内の社会構造改革と、更なる税収増を狙った財政構造改革が機能するように
なれば、メキシコ経済にもう一段の伸びが加わるとする意見が徐々に増え始めている。
米国金利上昇サイクルがまもなく終焉を迎えるという観測の中、昨日ブラジル中央
銀行は一昨日、この1年間で 6回目の政策金利を引き下げ 13.75 % (- 50 bp) と
した。 またブラジルは来週末 29日に大統領の決選投票。 11月 26日には
エクアドル大統領の決選投票となるが、両国とも右派の候補が有力視されているため
中南米の金融市場にとってはむしろ好材料か。
メキシコをはじめ中南米金融市場の回復を受け、メキシコ・ペソは昨日対ドルで約
2.0 %上昇。 今年 5~6月に大きく売られた新興各国市場ではあるが、潮目の
変化が徐々に現れ始めたのかもしれない。