昨日はその他 3省担当大臣、合計 6ポストの就任の発表がなされたが、興味深い
こととしてカルデロン新大統領が所属する国民行動党 (PAN) からの選出人事はわずか
2名。 かつては大与党、現在は国民行動党の 206議席に対し、 121議席とメキシコ
第 3位の党にまで議席が落ち込んでしまった制度的革命党 (PRI) からの人事選出が
3名、その他 1名となっていることである。
これは今回の大統領選挙で僅差で敗れたオブラドール候補の所属する民主革命党(PRD)
が 160議席を占めていること。 一方下院の過半数が 251議席であるため、今後の
政治決定を円滑にするために、カルデロン候補としてはどうしても制度的革命党の協力が
必要となる。 よって今回の人事で制度的革命党へ最大の配慮をすることで、今後の協力を
示したことは明らかである。
さておとといの革命記念日祝日であった11月 20日 (月)、大統領選挙に敗れたオブラドール
元候補も黙ってはいなかった。 メキシコ市内の広場に支持者を集め、「私が正の大統領である」と
高らかに宣言。 新しい共和政権を樹立すると述べ、今後議会内で与党である国民行動党と、
民主革命党の対立がより激しくなる可能性を示している。
一方のメキシコ金融市場は今回一連の政治的イベントでちょっとした混乱が生じたようだ。
メキシコ株式市場は金融関係担当大臣の顔ぶれを素直に好感。 ボルサ株式指数はまたまた
有史来最高値を記録し、引けは 24,585.68 + 389.63 と大きく買い上げられ、前週末比
+ 1.6 % の上昇。 メキシコ債券市場も同様に新人事を好感し、短期債は横ばいだったものの、
長期債は約 2.0 bp 再び利回りを押し下げている。
問題が出たのが為替市場。 月曜日の革命記念日にオブラドール氏による集会や小規模デモが
発生したことにより、政治的混乱を連想。 あるヘッジ・ファンドが朝方からメキシコ・ペソの買い
持ちポジションの解消をまとまったロットで出したため、ペソはドルに対して 10.9750 から一気に
11.02 まで急落した。 しかしながら 11.00 の大台を超えて暫く弱含み推移となった後、今度は
別のヘッジ・ファンドと思われる大口ペソの買いに急反転。 10.995 からあっという間に 10.960
割れまでその値を戻し、結局寄り付き以上の水準まで買われて終了。 一日の動きが、
10.975 → 11.02 → 10.955 と、めぐるましく変化する動きに、為替市場は終日翻弄された
ようだ。ただ対円では現在10.72円と前日比ほとんど変わらず横ばいのままである。
米 ド ル/対 円 : 117.85円 - 0.20 2年債: 7.23 % + 0.4 bp
M・ペソ /対 円 : 10.76円 - 0.01 10年債: 7.80 % - 1.9 bp
M・ペソ /対米ドル: 10.950 - 0.025 原油価格: $ 60.17 + 1.37
. 金価格: $628.70 + 6.60
.
原油価格はアラスカの悪天候で積み出しに遅延が生じる可能性があることと、北海で製油
機器のガス漏れが生じ、一部操業停止になったことが大幅上昇の要因。
また金価格はファンドのプラチナ買いでチューリッヒで過去最高値をつけ、年初来 24 %
上昇したことによる連れ高と原油高が上昇要因となっており、11月 9日以来最大の
上昇を記録した。