週明け午前、メキシコ・シティで 5つの爆弾が仕掛けられ うち 3つが爆発。 小規模爆発と
早朝ということもあり死傷者は出なかったが、新政権に対するデモンストレーションの効果は
見えたようだ。 爆弾が仕掛けられたのは
1) カルデロン候補とオブラドール候補の正式大統領任命を下した選挙裁判所、
2) 制度的革命党 (PRI) 本部ビル、
3) カナダ・ノバスコシア銀行・メキシコ拠点ビル
で、いずれもこの 3ヶ所で爆発。 ウィンドー・ガラスなどが破壊された。
犯行グループは不明であるが、制度的革命党のビルが狙われたのには理由がありそうだ。
メキシコ合衆国 31の州のひとつであるアオハカ州 ( メキシコ南部の州 - ユカタン半島の
ほぼ先に位置する) で、今年 5月に同州の教職員組合が待遇改善と賃上げストに入った。
ところがこの抗議ストが徐々にエスカレート。 市内にバリケードを組み暴徒化。 ルイス
州知事の辞任要求や連邦警察との衝突を繰り返し、5ヶ月目に突入。 この期間 15人の
死者を出し、未だに解決の目処が立っていない。 メキシコ議会はこの混乱の責任を
取るためにルイス州知事に辞職勧告決議を採択したが、同知事はこれを拒否。
10月 29日にはついに連邦軍の出動となりデモを鎮圧しバリケードを撤去したが、今度は
ルイス知事支持者数千人が抗議デモをするというますますの混迷状況。 ルイス州知事が
制度的革命党党員であることを踏まえるのであれば、制度的革命党の本部が狙われた
理由のひとつに挙げられるとの観測も出ている。 またノバスコシア銀行は破壊がひどく、
終日営業を停止した。
この影響を受け、朝からペソは軟調に推移。 特に 12月からカルデロン新大統領の議会
舵取りが当初から困難をきたすのではとの憶測も流れ、最近堅調に推移していたペソ・
およびメキシコ債券市場も利益確定売りを含め、終日様子見、横ばいの展開となった。
さらに 5日に行われたニカラグア大統領決戦選挙で、左派 民族解放戦線のオルテガ
候補が圧勝である 38 % 以上のラインを獲得したこと。 また 12月 3日に行われる
ベネズエラの大統領選挙を前に、反米で知られるチャベス現大統領の支持率が 51 % となり、
経済改革を提唱するロザレス候補の支持率 30 % から大きく水を開け優位に立っている
ことなど、中南米の社会主義化傾向もラテン・アメリカ金融市場の頭を抑えた要因に一部
働いているようだ。
メキシコ債券市場は米国中間選挙の影響も受け、警戒心が解けないまま小動きで引けている。