Fighting Fantasy: Stealer of Souls Text Keith Martin, 1988 Illustrations by Russ Nicholson
trademark owned by Steve Jackson and Ian Livingstone, all rights reserved Fighting Fantasy Gamebook Concept copyright© Steve Jackson and lan Livingstone, 1982 Official FIGHTING FANTASY
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※このブログは、ファイティング・ファンタジー作品
「魂を盗むもの」を元に書かれた、恵那ケミカルの二次創作物です。
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地下はさらに闇が深く、空気は濃密だった。
骸骨剣士を斃し、骨が大量に散乱する部屋を後にしたブー・バンブー。
上階の白い壁の迷宮とは違い、地下は高さ4メートル以上はあるだろうか、石や土がむき出しの通路が続いている。
あちこちに壊れたショベルやツルハシなどが散乱し、錆びて赤黒くなった姿はまるで何かの死体のようにも見える。
ブーは携帯用のランタンを取り出し、可能な限り油を絞り暗がりに目を凝らし歩き始めた。
エルフという種族は、夜目が効く種族も多い。ブーの一族は森エルフなので、洞窟エルフや悪しきダークエルフは程では無いが、人間よりは遥かにその機能は高く、闇の中でも昼間に近い輪郭や描写を把握できる程の視力がある。
「……臭い。 どうしてこんなに臭いんだここは。」
ブーはブツブツと文句を言いながらあたりを探りながら歩く。
ブーは鼻が効く体質なので、とにかくいろんな匂いが混ざりあったこの施設に嫌悪感しか無かった。
それでも土や石のにおいがあるだけ、少しは紛れている。
やがて通路は何回か大きく曲がりながら、不格好な扉の前で終わる。
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ブーはこの後、何回かの戦闘を繰り返し、やがて扉のない一室に追い込まれる。
背後からは腐食性のガスが迫り、絶体絶命であったのだが…
遠くからかすかな声のようなものが聴こえ、ブーはその方向の壁を探すと…
壁と同じ素材で作られた隠しドアを発見する!
そして急ぎそこを開けてしっかりと閉めると、上階へ続く階段を発見する。
「…こっちは寄り道だったな。選択を間違ったか。」
その時である。
階段の途中でまた、何かの声が聴こえた気がした。
「?」
ブーは気になり階段の下を見る…白い白煙がしゅうしゅうと扉の隙間から漏れ出ている。
ここにいつまでもいては、やはり危険だろう。
しかし、今度ははっきりと「声」が聴こえた。
『我を手にせよ… … … ここは退屈だ。』
「何だ?」
その時、階段の脇に違和感を感じた。
それは今抜けてきた隠しドアのように、巧妙に壁の素材で隠された長方形の棚だった。
ブーは素早くそこを外すと、そこには木製の長いスツールがあった。鍵は掛かっておらず、ブーは罠を警戒しながらも素早く開けた。
「!!」
それはひと振りの、美しい剣だった。
束の先端と、鍔に美しい彫刻が施され、赤い宝石が4つ、埋められていた。
それはブーの緑の瞳に反射し、怪しく輝く。
さながら、故郷に普通に生えている、食用のサンザシの実を想像させる。
ジャムペーストにしたり、ドライフルーツにしたりする他、サンザシを漬け込んだ酒はブーの好物でもある。
そして魔剣はぼうっ、と光った。ブーは無言でそれを取る。
それは、驚くほど軽かった。
「おい、あたしと一緒に来るか?」
ブーはブン!とまるで枝のように軽い剣を振るい、剣に問いかけた。
すると剣は再び、ぼうっと輝いた。
「お前に名前をつけてやる。サンザシだ。いいよな?」
ブーはそう言うと、魔剣を手にして階段を駆け上がっていった。
ブーの冒険物語で、長い間共に戦う、魔剣サンザシとの出逢いであった。
※ 物語に主題を置いているため、随所にアレンジが入っていますことをご了承くださいませ m(_ _)m