ゲームブック 「魂を盗むもの」攻略! ⑦ 潜入、鉄の地下廟! | 多次元宇宙に夢を求めて

多次元宇宙に夢を求めて

自分の思う宇宙観や思想、イメージを思いつくままに書いています。

また、子供を殺すような親や鬼畜に死刑を願うものの1人です。

子供はこの世の宝、未来の希望、そして繋がるいのち。

子供も守ってあげられない世界に、未来はありません。

Fighting Fantasy: Stealer of Souls Text Keith Martin, 1988 Illustrations by Russ Nicholson 


 trademark owned by Steve Jackson and Ian Livingstone, all rights reserved Fighting Fantasy Gamebook Concept copyright© Steve Jackson and lan Livingstone, 1982 Official FIGHTING FANTASY 


website: www.fightingfantasy.com


このブログは、ファイティング・ファンタジー作品
「魂を盗むもの」を元に書かれた、恵那ケミカルの二次創作物です。




※※※※







ついに誘拐された前の魔法使い、アルサンダーの幽閉場所に辿り着いたブー。

そこはこの荒涼とした絶望の島の、ほぼ中心部にある「鉄の地下廟」と言われる迷宮のような魔導師の居城だった。


「…よし、行くか。」


ブーは愛用のマチェットを腰に下げ、いつ戦闘になっても対応できるように、臨戦態勢で慎重に地下廟へと入っていった。

そしてすぐに1つしかない大きな扉に辿り着き、そこから光が漏れていることを視認した。
そして慎重に扉を開ける…




「なんだお前は?」
「侵入者か?!」


そこには汚い身なりをした小柄のオークが2匹、テーブルの上で何かをしていた。

ブーは無言のまま敵が武器を抜く間もそこそこに襲いかかり、無傷で斬り捨てた。


「……なんだこれは?サイコロか?」

机の上には細かい装飾の施された、白い骨のサイコロがあった。2人は賭けをしていたらしい。

ブーはサイコロをポケットにしまい、北と西の扉を見て、思案した。

さて、どちらにいくべきか……。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



ブーはそれからも白い迷宮を慎重に探索した。北の方に向かい、そして道中にあったモルドラネスと思われる壁画を見て背筋を震わせる。

やがて道は東に延々と向かい、やがて頑丈そうな気の扉の前で終わる。

ブーは息をひそめながら、扉の向こうの物音や気配を探る…

何か居る…!

その時、扉が勢いよく開き、ぬっと醜い巨躯のモンスターが現れた!







「エルフくせえ!エルフのナヨナヨした匂いがするぜ!!」


「……オーガーか。」



それは身の丈3メートルはあろうか、醜い人型のモンスターだった。

筋骨隆々としており、右腕には肥大したコブが見える。
そして吐き気をもよおすような、体臭と生活臭の混ざった悪臭がブーの鼻腔を襲う。


ブーはすぐさま持っているバンダナを口元に巻き、マチェットを構えた。

オーガーはぐははと笑いながら、右手に持った丸太を削ったような大棍棒を振り下ろした。

…からくも避けるブー。 オーガーは好戦的な人喰い鬼だ。巨体の割に、動きは速い。


「どうやってここに入り込んだかはわからんが、お前はオモチャにしてやるぞ! 犯してやるぞ!細っこいエルフめ!」


力では敵わない。 ブーは丈夫なエルフの森で作られたフードを利き腕にぐるぐると巻き付け、簡易の盾をつくった。そしてカウンターを狙って反撃する作戦に出た。


敵の力任せの攻撃をギリギリで回避し、隙をついてその手や腹部を攻撃した。

重い一撃をくらい、一度は部屋の中まで吹き飛ばされるが、怪我はしていない。

ブーはじりじりとオーガーを傷つけ、疲労させていった。


「ハァハァハァハァ… このエルフ女め! ひき肉にしてやるァァ!!」

「断る!」


ブーはオーガーのキックを避けると、竹の縄で編んだサブウェポン、投網をオーガーに覆いかぶせた。

そして怯み、もがくオーガーの背後から、マチェットで滅多切りにした。


オーガーの断末魔が部屋に響き、鮮血が床とテーブルに飛び散った。



「ハァハァ…  死んだか。 お前に負けるつもりは無い。」

「…あと、臭いんだよお前。」



ブーは冷たくなっていくオーガーを冷ややかに見下ろしながら、マチェットの血を拭った。


斥候をなりわいとしてきたブーにとって、極端に腕力や体格の差がある相手との戦闘も何度も乗り越えてきていた。

まさに彼女は、一介の戦士であった。


「網がダメになったな。 どこかで作れる場所があるかな?」

ブーはつぶやきながら、あの悪臭のわりには小綺麗な部屋を見渡して、腰を下ろした。