先日の雨上がりの昼下がり

レインシューズをはいて

散歩に出かけました

 

近くにはきちんと手入れのされた

緑地が広がっている場所があります

 

この時季を代表するアジサイの花は

青という色に驚くほどのバリエーションが

あることを教えてくれます

 

そしてアジサイの陰に隠れるように

クチナシの白い花も咲いていました

 

近づくと甘い香りが漂ってきます

 

「クチナシの香りのやさしさに包まれたなら

きっと目にうつる全てのことはメッセージ」

 

ユーミンの歌が心に浮かび

「メッセージは何?」と聞いてみました

 

「カンペキ」

 

「え?」

 

「カンペキ!」

 

そんなはずがありません

だって私はいま人生で一番困った状況の

真っ只中にいるのですから

 

でも、しゃがんで足元を見ると

タンポポ、カタバミ、クローバー

そして名前の知らない花たちが

葉っぱに露をたたえて

寄り添いながら一面に咲いています

 

そこにさまざまな種類のハチや蝶たちが

蜜を吸って飛び交っていました

 

たしかにそこは調和のとれた

完璧な世界でした

 

そうか、自然はカンペキだね

 

そして、何の根拠もないけれど

「カンペキ」というメッセージは

私にも向けられているように感じたのです

 

うん、私もカンペキ!

 

「そうだよ、やっとわかったね」

 

なぜか涙があふれて

目の前に広がる全てのものに

感謝の想いが込み上げてきました

 

そうだ、世界はカンペキだった!

 

ずっと目の前にあった秘密を

やっと見つけることができたような

喜びと嬉しさで心が弾みました

 

不完全で不都合な物質世界にいても

完璧な世界を感じ取ることができる

 

その日以来

そんな不思議な実感が

私の内側に芽生えはじめました