「過ちは素晴らしい。人生を豊かにしてくれる」

 

『いつか眠りにつく前に』という映画で

死を間近に控えた主人公の女性が

夢の中で過去の過ちを悔やんでいるとき

黒人のピアニストが言った台詞です。

 

あのときもっと慎重に行動していれば

あのとき別の選択をしていれば

あのときもう少し勇気を出していれば

 

誰もがそんな思いを抱いて生きています。

 

気がつけばたくさんの過ちを犯し

たくさんの過ちを許されて

他人の過ちも許せるようになり

過ちが生み出す人生のドラマから

たくさんのことを学びました。

 

許しを乞うてみたり

許されないことに傷ついたり

許すものかと頑なになったり

許そうとしても許せないことに苦しんだり

 

そんな風に傷ついたり苦しんだりしながら

人生の道程に隠されていた宝物のような

気づきに巡り合うことができました。

 

この映画には叡智に満ちた言葉が

随所にちりばめられていますが

その中にシェークスピアの言葉も

引用されています。

 

「人間は夢と同じもので作られている」

 

夢は想いによって作られています。

人間も想いによって作られているのなら

人生は想いが紡ぎ出す夢の世界ですね。

 

やがてこの夢から醒めるとき

人生のドラマを通して見つけた叡智を携えて

次の次元へと旅立っていくのでしょう。

 

いつか眠りにつく前に、

過ちを後悔するのではなく

過ちがあればこそ豊かな人生だったと

すべてを受け入れて祝福してほしい。

 

そんなメッセージがこの映画に

込められているように思います。