手作りテンペ | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

はじめてテンペの手作りに挑戦しました。

 

栄養価が高く、ヴィーガンブームで注目度上昇中、インドネシアが誇る大豆の発酵食品「テンペ」、「インドネシアの納豆」と言う別名もありますが、納豆とは違うものです。

 

年末年始にかけて、ただでさえ忙しいと言うのに、なぜ思い立ってしまったのか?いや、正確に書くと、ヴィーガン指向の若者たちもやって来た大晦日パーティーのメニューに入れたい気持ちもあったので、テンペ作りにチャレンジしました。

 

が、挑戦しては失敗するを2度繰り返して、結局大晦日には間に合わず焦らされました。

 

新年になって3度目のリベンジでやっと成功することができました。

 

失敗の原因は、

 

1. 麹や納豆作りでは大きな失敗をしたことがないので、過信からのおごりがあり、なめてかかった。

 

2. 変な小細工を試みた(酸素不足)。

 

3.放っておけなくて何度も蓋を開けて見てしまった(保温温度の不適性)。

 

そして、その点を反省してリベンジした結果、放っておいても、いやむしろ、放っておけば教科書通りにできるんだ、と学びました。

 

ただし!条件さえきちんと整えてあげれば!の話ですが……。

 

しっかり要領が分かったのでもう失敗をすることはないと思います。だから、失敗体験も含めて書き残しておくことにしました。

 

テンペの存在は、デンマークに住むインドネシア人の知り合い宅でご馳走になったり、レストランで食べたりして以前から知ってはいました。

 

でも、わざわざ買って食べようとか、まして自分で作ろうとか、全く考えたことがありませんでした。

 

テンペを手作りしようと思ったキッカケは、主人がインドネシア出張時に持ち帰った、手作りのテンペ・オリック・ケンタ(Tempe Orek Kentang)でした。

 

 

それがとても美味しくて、主人がインドネシアから帰国した日、偶々泊まりに来ていた3歳の孫のT君にあげてみたら、かなりピリ辛だったにも関わらず、「美味しい」「大好き」を連発して、パクパクと、食べる食べる!

 

その姿を見て、いつか作ってあげよう!と決心しました。

 

デンマークでは、中華食品や自然食品のお店に行けば、完成したテンペが比較的安価で手に入ります。

 

でも、なんちゃってヴィーガンの長女とその彼氏によると、デンマークで市販されているテンペは品質にムラがあるそうで、アンモニア臭の酷いのを掴まされたりする時もあるようです。

 

それに、どんな大豆を使って作られたテンペかもわかりませんし、やはり自分で選んだ大豆を使って手作りするのが一番安心だ!って思いました。

 

テンペ作りに必要なのは、大豆、水、そしてテンペ菌の3っつだけです。

 

そこで、デンマークでも粉末テンペ菌は売っているのですが、高価だし、古い可能性もあるので、日本から持ち帰ってきました。

 

いつもお世話になっています、ありがとう、かわしま屋さん!

 

インドネシアではこのテンペ菌、テンペ・スターターが、とても安く購入できるそうです。お土産に買って来て貰わなかったことが悔やまれましたが、主人が出張した頃は、テンペを手作りしたいと思うようになるとは想像していませんでした。

 

まあ、200gの乾燥大豆でテンペを作る時、テンペ菌は一回に1gしか使わないので、上の写真の20gは20回分と考えるとそんなに高いものではありません。


作りたてのテンペを、必要な分量だけさらに熟成させて、乾燥させて、粉砕すれば、自家製テンペ・スターターを作ることが出来て、無限にテンペを作り続けられるらしいです。

 

いずれチャレンジしてみようと思っています。

 

下は、購入したスターターに添付されていたテンペの作り方のレシピの写真です。

 
 
2度の失敗で、ここに書いてある通りにすれば間違いなく成功することがわかったのですが、それが出来なかった理由もありました。
 

保温器を使って20時間から24時間発酵させるように書かれているからです。

 

レシピの写真のような保温器を持っていないので、別の方法で32℃の環境にテンペを置いておく方法を見つけなければなりませんでした。

 

32℃と言うのは、インドネシアなら一年中平均気温なのでしょう。日本でも、夏ならテーブルの上に放っておけば出来るようです。でもここは真冬のデンマークです。家の中は18℃くらいあるけれど、たとえ真夏でもデンマークでは室内が32℃になることはほとんどありません。

 

(ヨーグルトメーカーを利用しよう!)と言う考えが即座に頭をよぎったのですが、1回目のチャレンジでは利用しませんでした。

 

私はヨーグルトメーカーを2つ持っています。一つは麹調味料用専用、もう一つは納豆専用にしています。

 

麹菌の大敵は納豆菌、どんなに一生懸命洗って殺菌しても同じ容器は使いたくありません。

 

納豆菌とテンペ菌だって仲良く出来るわけありません。道具を混ぜるのは良くないと思いました。ただ、どうしても使うとしたら納豆専用のヨーグルトメーカーだけど、別の方法はないものか?と考えました。

 

それで、まず第三の方法で試すことにしました。

 

下の写真では全く見えないのですが、以前購入したもののほぼ無使用だった電気座布団の間に、テンペ菌をまぶした大豆の袋を挟んで温めました。

 

ここでの失敗の一つは、テンペ菌は酸素が必要なのに温度を保とうと重石(まな板)を乗せてしまったことでした。電気座布団の間は32℃あったので、今思えば重石さえしていなければ上手く行っていたかもしれません。状態が気になって何度もチラチラ見てしまったのも温度を下げて敗因の原因でした。途中で不味いな?と気付いて、納豆専用にしている方のヨーグルトメーカーに移したのですが、時、遅かりし……。

 

36時間たってもこの状態、テンペ菌は完全に窒息死していたのでした。

 

成功するとキノコのような香りがするのですが、これは納豆の香りがしました。

 

食べられるかな?とチラリと思ったけれど、処分しました。

 

そして、2回目の挑戦準備。

大豆を24時間水に漬けた後、皮を剥いているところ。

 

この作業は、人によってはテンペ作りのネックになるかと思われます。

 

でも、クリスマスシーズンにアーモンドの皮を剥きまくり、自慢するほどのことでもないけれど皮剥きのスキルが磨かれている私にはこれが素早く出来るし、ツルッと剥ける瞬間が結構好きで苦ではありません。

 

2回目のチャレンジでは、はじめからヨーグルトメーカーで保温しました。

 

でも、保温開始前にヨーグルトメーカーの設定温度に疑問が出てしまいました。

 

冬のデンマークで本当に32℃で良いのだろうか? テンペの品温が32℃になるように設定すべきではないのか?

 

悩みながらネットで検索すると、冬場はヨーグルトメーカーの設定を45℃でテンペを作って成功した人の例を見つけました。

 

自分の考えと一致していたので、そのやり方を試すことにしました。

 

品温が必要以上に上がらないように、温度計を差し込んで

 

これは24時間後の写真です。はじめの9時間は上手く行っていて、フワフワの菌糸も生えはじめたりしていたので今度は大丈夫かも?と期待したのですが、36時間経ってもこれ以上にはならず、それどころか、底の方は完全に納豆化していて、糸を引いていました。

 

失敗の原因は、完全に保温温度が高すぎた、でした。

 

テンペは立ち上がりが勝負で、最初の12時間の保温温度で勝敗が決まるらしいです。ヨーグルトメーカーの設定温度は32℃にすべきでした。

 

残念無念、これも泣く泣く処分しました。

 

そして3度目のリベンジ。日本から持ち帰った大切な400g(200g X 2回)の北海道産有機大豆を既に無駄にしてしまったので、もう失敗は許されません。

 

大豆を煮る代わりに圧力鍋で蒸しましたが(1時間も煮るなんて短気の私には耐え難い苦痛だからです)、それ以外は添付されたレシピ通りに、そしてヨーグルトメーカーの設定温度は32℃で、発酵中は覗かない!と決心して乾燥大豆100gだけで挑戦しました。

 

保温開始から24時間後、袋の中に蒸気が溜まっていて良く見えなかったけれど、キノコの香りがして、今回こそは良さげでした。

 

テンペ菌の胞子が空気中に飛び散ることを恐れて、麹菌がいると思われる台所から離れた室温が低い別室で作業したせいか?32℃の設定では室温が低すぎたらしく出来上がりが遅れるようでした。でも失敗作をみているので、これが順調なのは明らかでした。

 

36時間くらいは問題なく待つことが出来るらしいので、もう少し待つことにしました。

 

そして30時間後

 

成功しました!

 

 

 

 

100gの乾燥大豆は180gのテンペになっていました。

 

早速揚げ焼きにして、塩胡椒で食べてみました。

 

ホクホクと、とても美味しかったです。

 

テンペ・オリック・ケンタにもチャレンジしました。

 
納豆は絶対に食べない主人も、テンペは喜んで食べてくれます。
 
180gのテンペは、あっと言う間に無くなってしまったので、3度目が偶然の成功でなかったことを確認するためにも、倍量の200gの乾燥大豆で、同じ方法で4度目のテンペ作りをしました。
 
その結果は、
 

 

 

美味しいテンペが完成しました。

 

結論「条件さえ整えてあげれば、放っておけばテンペはできる」

 

長い記事になってしまいました。ここまでお付き合い下さってありがとうございます。何かの参考になったら嬉しいです。