明日7月8日は安倍元総理が奈良県での選挙応援中に暗殺され、まる2年が経過する日で日本にとって痛恨日となった日である。今の日本の状況はもし安倍さんがおられたら、違う景色になっており、岸田さんはとっくに退陣して安倍さんの三選になっていたのではないかと、亡くなった子の年を数えるようなことをする。

 

つい先月行われたイタリアのサミットは、主催者のメローニ氏はともかく、多くの出席者はお別れ会のような様相であると、ある人が言っていたが言いえて妙である。米国バイデン氏はトランプとの選挙戦で醜態をさらし、イギリスでは14年ぶりの労働党勝利となり、フランスでは保守勢力国民連合が選挙で大勝した。

 

ドイツでも「ドイツの選択肢」という保守政党が大幅に伸長し、カナダでもトルドー氏の牙城と呼ばれた選挙区で補選で敗れるなど、政権は交代し揺らいでいる。そして日本では法人税等の大幅な増収によって、税収は大幅に伸び、人手不足もあって給与の伸びが見込まれる中で経済成長できる絶好の機会となっている。

 

そんな中で経済政策を誤らなければ、外国に逃げていた企業を呼び戻し、円安を利用した輸出産業を成長させ日本全体が大きく成長できる機会であった。しかし岸田政権はそんな中でも「森林環境税」等といったステルス増税や、電気代の再エネ賦課金などで国民から搾り取ることに熱心で支持率はとめどなく低下している。

 

そしてこのまま推移すれば米国は再びトランプ政権が登場すると見込まれるが、この政権に真にパートナーとして対峙できる政治家は安倍元総理しかなかった。だから今のような環境ならば安倍元総理なら別な景色に変えることも可能ではなかったのかと思うが、もうそれは望むべくもない。

 

日本の安全保障体制や、国家の尊厳を取り戻すという意味でも、今の政治家の中にそれを進めてくれると希望できる政治家は極めて少ない暗澹たる状況である。島田島根県立大学名誉教授が紹介していたが、安倍元総理の未亡人安倍昭恵さんが安倍元総理は「LGBT利権法」には反対していたと言っている。

 

しかし安倍さんが亡くなったあと、手のひら返しで裏切った多くの人たちに安倍さんはどんな思いで泉下に眠るのだろう。せめて我らのように、一木一草に過ぎなくとも、安倍さんの遺志を忘れずあらゆるところで日本人としての矜持と尊厳を失わない努力を続けなければと思う。