ユーチューブを見ていると、外国人が日本を訪れその時の感想を投稿したものが数多く表れる。それは無論ユーチューバーのコンテンツの一つで、日本を讃える投稿が人気になることが視聴者を増やしそれが収入になる面もあるのだろう。

しかし今日のように当たり前のようにユーチューブを見るまで、外国人が日本をどう思ってるかはたまにテレビでやる番組で知ることは有ったが、一般的ではなかった。そういうコンテンツを見ると、外国人はそんなことに感心するんだと気が付くことが結構あるのである。

そして改めて同じことが海外ではどうなのかを見ると、「日本の常識世界の非常識」であり、しかもいい意味で誇れる内容であることは多い。これから少し何度かに分けて日本の特筆されていることを取り上げ、日本人としてこれをどう考え、良いものは守っていき、改めるべきことや今後どうすべきかを考えてみたい。

外国人が来てまず最初に訪れるところが空港だから、そこでの清潔さに気が付き褒める人が多い。とりわけトイレをこれはギャラリーかと思うと言ったり、温水洗浄便座に感激したりする。

温水洗浄便座は2022年6月の調べでは80.3%の家庭で使われているようで、私も30数年前から使用しているから、かなり一般的なものになっていると言っていい。しかも多くの公衆トイレですら設置されており、無論トイレットペーパーも備えられているがこれは海外では驚異的なことだと言う。

私自身も既に20年前ではあるが、上海を訪れ便意を催し工場内のトイレを使わせてもらおうと思ったが、所謂「ニーハオ・トイレ」でびっくりした覚えがある。仕切りも何もなく、大便も並んでお互いが無防備に用を足す光景にたじろいで、遂に使えないまま我慢した記憶がある。

日本のトイレは私がまだ子供の時から、所謂和式の「ポットントイレ」ではあったが、無論個室であった。それに子供の時からトイレは清潔に使うべきことは、親から身をもって教えられており、長じてもトイレの汚い食べ物屋は流行らないと言われてきた。

日本は江戸時代(更にはそれ以前)から排泄物を発酵して肥料にするなど、無駄にしないで且つ結果的に環境にも優しく循環させてきた。トイレの清潔さはこの日本人が守ってきた文化そのものだし、使い勝手を含めて守っていく大事な伝統である。