今年の物故者では11月末に伝えられた、ヘンリー・キッシンジャー氏の訃報が目をひいたが、氏はニクソン、ブッシュ(パパブッシュ)の国務長官を務めた。ニクソン大統領の時代日本の頭越しに台湾を見限って中国との国交回復をし、その後も長く米国外交交渉で影響を与え続けた。

 

レーガン大統領は表では氏を決して国務大臣にはしないと言って遠ざけていたが、裏では結構活用していたとされている。そして民主党政権下にあってもその影響力は及んでおり、節目節目で氏の影響力は示されていたといい、個人的にも100歳に至るまでしたたかな生き方であった。

 

日本では作家の平岩弓枝さんが亡くなったが、氏の西遊記は今までのものとは違って大変面白かった。また「御宿かわせみ」も新シリーズに至るまで長く連載され、多くの女優さんが主人公「るい」を演じたドラマの記憶があるが、るいの亭主東吾が行く方知れずのままだったのが心残りであった。

 

私自身は今年後期高齢者も二年目になったが、幸か不幸か全体的には健康で生きながらえたが、八ヶ月ほど滑車神経麻痺という病に悩まされた。これは二眼の目の焦点が一点に収斂しないことで二重に見えることだが、眼科医は二つ訪ねたが明確な診断はなく、ネットで柏木由紀子さんが同じ症状で受けた診断が参考になった。

 

しかもこれの有効な治療方法はないということだが、ある日突然旧に服することもあると言っており、それを読んで旬日をおかず私も回復した。よく私共の歳になれば「歳だから」と体調の不良を年齢のせいにすることがあるが、私はこれには抗って、何某かの原因を突き詰め改善できる道を探している。

 

しかし確かにこれはと言った理由を突き止めることが何時も出来る訳ではないから、「歳のせい」というのは便利ではある。しかし自分も後期高齢者になって、このブログのタイトル「団塊世代の晩節」を語るにふさわしくなってきた感はしており、まだしばらくは駄文を作っていこうと思う。

 

今年は叔母を見送った事もあって、来年の年賀の挨拶を差し控えますと告知したが、来年が少しは見通しの効く良い年となることを祈らざるを得ない。読んで下さる皆さんにも幸多かれとお祈り申し上げることを約して、今年の最後の投稿としたい。