言葉と表情に矛盾がある人は、
不快を与え、
信頼度も下がり、
困った時に助けてもらいにくくなる…
信頼関係には
非言語コミュニケーションが重要
(Scharlemann 2001)。
一方,表情と言語に矛盾が生じた場合,信頼を失う
(大薗2010)。
このような言語と表情に矛盾が生じた場合の脳活動の変化について明らかにした研究。
表情と言語の矛盾が
信頼度および脳活動に及ぼす影響
概要を簡単に説明すると…
8名の大学生(男性4名,女性4名)の
笑顔(以下,笑),嫌悪(以下,嫌)の表情の写真と、
50種類の文章から
正,負が上位の各2つを選択し使用した。
例(友人との約束を守る:正、友人をいじめる:負)
[言語:正/負]×[表情:笑/嫌]を組み合わせ,
4種類をランダムにPCディスプレイ上に呈示した。
先に言語のみ5秒間,
その後言語と写真を同時に2秒間呈示した。
VASの結果において,
快・不快,信頼度のどちらにおいても,
[正×笑]以外の組み合わせで有意に低かった。
(VAS:色んなデザインはありますが、スケーリングするためのものです)
脳の活動としては、
言語と表情に矛盾がある場合,
頭頂葉活動がみられ、
言語と表情の不一致情報に対する活動,
他者の心を読み取るネットワーク
として働いた結果と考えられた。
[負×笑]は快・不快,信頼度で最も低値を示し,
脳活動においても前頭前野に活動を認めた。
[負×笑]は,言語が負にも関わらず表情が正のため矛盾が生じる。
したがって,「反省」の意思がないと判断し,それに対して道徳的判断に関わる内側前頭前野の活動がみられたと考えられた。
言語と表情に矛盾がある[負×笑]は
[正×嫌]よりも低値を示す結果となった。
表情と言語の矛盾が
信頼度および脳活動に及ぼす影響
北出病院リハビリテーション科、
畿央大学大学院健康科学研究科
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005246301/
人は矛盾する情報があった場合、
視覚情報を優先します。
感情をくみとりにくい発達障害の子供をもつ
保護者の方にはよく話すのですが、
怒っている時は怒った顔で
ほめる時は目を見て大げさなくらい喜んで
子供の行動でママが悲しいと思ったら悲しいと伝えて
そのためにも。
大人も感情を表す言葉を
たくさん知っておきたいし、
それに矛盾しない表情が自然に出るように
心がけたいものです。
大人同士でも、
本音がわからない人って戸惑いますよね
普段から、
不快が少ないコミュニケーションを