VCR-VCistのひとりごとブログです- -9ページ目
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2007.6.8

◆6月6日から8日まで、ドイツハイリンゲルダムでG-8サミットが開催される。主要8カ国の首脳会議で、世界経済や原油・エネルギ-資源、壊されていく地球環境やCO2まで幅広く論議される。中国人民元やユ-ロ独歩高の為替も議題に上るが、ヘッジファンドの規制論議が議長国であるドイツの主導で議論となる。世界中を縦横無尽に動き回るホットマネ-を操るヘッジファンドによる取引で、資源・エネルギ-価格や商品市況は大きな影響を受けている。ユダヤマネ-やオイルマネ-を集めレバレッジを効かせてグロ-バルな運用をしている本拠地は、ニュ-ヨ-クとロンドンである。米国と英国は規制は自由な取引を制限するとして難色を示しているが、特にドイツは規制強化に積極的だ。G-8でヘッジファンドの規制強化を宣言すれば、一斉に『売り』を仕掛ける可能性もある。米国株の暴落が発生すれば、日本株はひとたまりもない。サミットから目が離せない。

◆英国の景気拡大は15年間も続き、米国の景気拡大は10年間持続している。日本の景気拡大は6年目を迎え、戦後最長を記録した「いざなぎ景気」を抜いて最長記録を更新中である。05年~06年が、共に結果的に二桁増益となったが、07年度期初の企業側公表の経常増益率は厳しいもので、いつも通りの慎重姿勢が目立っている。1%台の増益率からのスタ-トが多い。米国景気の腰折れで輸出減や、原油価格の高騰でコスト増の予想で減益見通しを示す企業もあり、海外投資家から失望売りを誘う因にもなった。しかし、日本は08年~2010年にかけ未曾有の長期景気拡大を記録していくと考える。現在の日本の景気を牽引しているのは、グロ-バル企業である。電機・精密・自動車・機械・造船・医薬品などの世界企業は来期も大幅増益を継続する可能性が高い。何といっても、世界を席巻するデジタル家電製品や一人勝ちの自動車産業。そして、多くの世界一を誇る電子部品や機械部品、素材関連産業など日本企業が世界市場へ供給の担い手となったいる。世界経済全般が5%前後の成長を記録するとの見通しで、これらの企業の07年度収益は「史上最長の6年連続増益と5年連続ピ-ク更新」を記録するだろう。年度後半には北京オリンピック特需に米国景気の回復も加わり、企業業績は急速に向上する可能性が高い。


◆わが国企業の収益の牽引役は輸出を機軸とした外需にあるが、前年度に引き続き07年度も、米国・中国・東アジア地域の新興国を中心にした外需が牽引すると考える。機械受注や設備投資も好調だ。ハイテク企業や自動車中心にグロ-バルな企業の足元は為替変動や国家的な固有の事情で、大きく変化する事はなく、絶好調を示す。10月の郵政完全民営化で「郵貯マネ-」が市中に溢れる。三角合併解禁に伴うM&Aに絡み、買収防衛策を実施する企業も増加。これに、07年4月から団塊世代の退職が段階的にスタ-トし、団塊世代の高品質消費行動が加わり、国内個人消費を後押しする。外需・設備投資・個人消費の三本柱がそろい、5年連続二桁増益を達成する可能性がある。収益の拡大が続けば、1株利益は増大し、株価は20000円をオ-バ-するだろう。これは、ITバブル時代の高値を超える水準まで上昇する事になる。懸念されるは日銀の利上げ。だが、参議院選挙後で次の利上げは早くて8月、遅ければ9月下旬の金融政策決定会合まで先送りとなる事から、海外勢のホットマネ-の『日本買い』が加速されるだろう。


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